
今シーズン5つ目にして最後の「SUPER750」、中国・福州オープンが開幕。6、7両日で1回戦を終え、同じ格付けのデンマークオープン、フレンチオープンに続き、日本から3人が男子シングルス初戦を突破した
1回戦注目のカードは、ともにレフティの新旧世界王者対決、桃田賢斗対リン・ダン。ただ現時点の力は桃田が上で、第1ゲームを先取した後、第2ゲームは後半点差を広げられるが、12-17から逆転。ファイナルゲームに持ち込ませることなく、ストレート勝ちを収めた。両者は、次週の香港オープン(SUPER500)でも初戦で顔を合わせる
日本2番手の西本拳太は、対戦が予定されていた前世界1位、ビクター・アクセルセン(デンマーク)が右足首故障のため棄権したことで、繰り上がりで出場資格を得た中国5番手、ルー・グアンズと対戦。今シーズン、オーストラリアンオープン(SUPER300)とカナダオープン(SUPER100)で優勝しており侮れない相手だったが、きっちり退けた
初戦で意地を見せたのが4番手の坂井一将。過去2戦2敗のスッパンユ・アビヒンサノン(タイ)に3度目の挑戦。1ゲームずつ取り合い迎えたファイナルゲーム、19-13と圧倒的優位に立ちながら20-20で追いつかれてしまう。その後、何度もチャンスをつかむが勝ち切れないまま28-28。それでも気持ちを切らさず、9つ目のマッチポイントで決め、デンマークのハンス・クリスチャン・ビッティングスに敗れた常山幹太を除き、桃田、西本とともに2回戦に進んだ
今大会と同じ「SUPER750」はシーズン通じて計5大会あるが、前回フレンチオープンで桃田、西本、坂井の3人、前々回デンマークオープンで桃田、西本、常山の3人が、1回戦に勝利している
なお、男子シングルスでは、リン・ダンに続いて、ホスト国期待のチェン・ロンもカンタポン・ワンチェロン(タイ)相手に初戦敗退の瀬戸際まで追い詰められた。しかし、ファイナルゲーム、相手マッチポイント2つを凌いで、何とか勝ち残った
女子シングルスは、日本1~3番手の山口茜、奥原希望、高橋沙也加は勝ち上がった。しかし、4~6番手の大堀彩、佐藤冴香、川上紗恵奈はいずれも中国選手に敗れ、初戦で姿を消した
このうち佐藤は、2017年以降4連敗中の中国のエース、チェン・ユーフェイを追い詰め20-19、22-21と2度、マッチポイントを握ったが、決め切れず、最後は振り切られた
女子ダブルスは、2回戦から登場の第1シード福島由紀・廣田彩花、第2シード高橋礼華・松友美佐紀を除く3ペアが揃って勝利した
永原和可那・松本麻佑は、9月のジャパンオープンを含め2戦2敗と勝ったことのなかった中国2番手リ・インフェイ/ドゥ・ユエから初勝利。米元小春・田中志穂はファイナルゲーム、アシュウィニ・ポンナッパ/ネラクリヒ・シキ・レディ(インド)に、17-8から9連続得点を許し並ばれる危うさものぞかせたが、切り抜けた。福万尚子・與猶くるみは、アメリカペアを一蹴した
女子とは対照的に男子ダブルス陣は苦戦。園田啓悟・嘉村健士と遠藤大由・渡辺勇大は順当勝ちしたが、金子祐樹・井上拓斗と小林優吾・保木卓朗はともに中国ペアにストレート負けした
男子ダブルスでは、◆第5シードのチェン・フンリン/ワン・チリン(台湾)◆第7シードのマッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング(デンマーク)◆第8シードのムハンマド・リアン・アルディアント/ファジャル・アルフィアン(インドネシア)――といった上位陣も1回戦負けとなった
男子ダブルスでは今回振るわなかった小林と保木だが、それぞれ米元、永原と組む混合ダブルスで奮起。世界ランク上位の相手を破って、エースペア渡辺勇大・東野有紗とともに2回戦進出を果たした
日本選手1回戦の結果
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)<21-15,23-21>(中国)リン・ダン
西本拳太<21-14,21-16>(中国※リザーブ繰り上がり=ビクター・アクセルセン棄権のため)ルー・グアンズ
<10-21,11-21>ハンス・クリスチャン・ビッティングス(デンマーク)常山幹太
(タイ)<18-21,21-14,28-30>坂井一将スッパンユ・アビヒンサノン
【女子シングルス】
山口茜(第2シード)<21-18,18-21,21-19>(デンマーク)ミア・ブリクフェルト
奥原希望(第7シード)<21-19,21-9>(カナダ)レイチェル・ホンデリッチ
高橋沙也加<21-13,21-9>(アメリカ※リザーブ繰り上がり=タイ・ツーイン棄権のため)イサベル・ツォン
<6-21,17-21>ハン・ユエ(中国)大堀彩
チェン・ユーフェイ(中国、第4シード)<13-21,21-10,24-22>佐藤冴香
チェン・シャオシン(中国)<21-13,21-14>川上紗恵奈
【男子ダブルス】
園田啓悟・嘉村健士(第4シード)<21-18,21-9>(タイ)マニーポン・ジョンジット/ボディン・イサラ
<13-21,17-21>レン・シャンユ/オウ・シュエンイ(中国)金子祐樹・井上拓斗
遠藤大由・渡辺勇大<21-6,21-5>(アメリカ)フィリップ・チュウ/ライアン・チュウ
ツォウ・ハオドン/ハン・チェンカイ(中国)<21-18,21-13>小林優吾・保木卓朗
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(第5シード)<21-18,21-19>(中国)リ・インフェイ/ドゥ・ユエ
米元小春・田中志穂(第6シード)<21-19,15-21,21-17>(インド)アシュウィニ・ポンナッパ/ネラクリヒ・シキ・レディ
福万尚子・與猶くるみ<21-7,21-4>(アメリカ)シドニー・リー/アリエル・リー
※福島由紀・廣田彩花(第1シード)、高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)は2回戦から
【混合ダブルス】
渡辺勇大・東野有紗(第8シード)<21-19,21-13>(台湾)リー・ヤン/スー・ヤチン
(台湾)<20-22,16-21>小林優吾・米元小春ワン・チリン/リー・チアシン
ツァン・ナン/リ・インフェイ(中国、第6シード)<23-21,16-21,21-13>(※リザーブ繰り上がり)金子祐樹・松友美佐紀
(デンマーク)<21-23,20-22>保木卓朗・永原和可那(※リザーブ繰り上がり)ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/アレキサンドラ・ボイエ
日本選手2回戦の対戦カード
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)対ハンス・クリスチャン・ビッティングス(デンマーク)
西本拳太対アナース・アントンセン(デンマーク)
シー・ユーチ(中国、第2シード)対坂井一将
【女子シングルス】
山口茜(第2シード)対ツァン・ベイウェン(アメリカ)
奥原希望(第7シード)対ソン・ジヒョン(韓国)
高橋沙也加対ガオ・ファンジエ(中国)
【男子ダブルス】
園田啓悟・嘉村健士(第4シード)対ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア)
遠藤大由・渡辺勇大対リャオ・ミンチュン/スー・チンヘン(台湾)
【女子ダブルス】
福島由紀・廣田彩花(第1シード)対チャン・イエナ/チョン・ギョンウン(韓国)
高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)対フェン・シュエイン/ドン・ウェンジン(中国)
永原和可那・松本麻佑(第5シード)対サプシリー・テラッタナチャイ/プティッタ・スパジラクン(タイ)
米元小春・田中志穂(第6シード)対キム・ヘリン/ペク・ハナ(韓国)
シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、第7シード)対福万尚子・與猶くるみ
【混合ダブルス】
渡辺勇大・東野有紗(第8シード)対保木卓朗・永原和可那(※リザーブ繰り上がり)
ホー・ジティン/ドゥ・ユエ(中国)対小林優吾・米元小春