マカオオープンは10月30日~11月4日に開催され、日本勢は、ここまで多くの優勝者を輩出してきているB代表の主戦場「SUPER300」(全11大会)で、3大会目のタイトルなしに終わった

女子ダブルス世界ランク30位、日本8番手の新玉美郷・渡邉あかねが、第1シードの櫻本絢子・髙畑祐紀子を破るなどして、唯一、決勝まで勝ち上がった。しかし最終日、7月から組み始めたマレーシアのビビアン・フー/ヤップ・チェンウェンに敗れ、8月のベトナムオープン(SUPER100)に次ぐ今シーズン2勝目は果たせなかった
日本勢が「SUPER300」でタイトルを獲得できなかったのは、◆1月タイマスターズ(最高成績ベスト8:下農走、下田菜都美)◆6月USオープン(最高成績ベスト4:大堀彩、福万尚子・與猶くるみ)――に続いて3度目。
HSBCワールドツアーの下位に位置付けられる「SUPER300」はここまで、9大会が消化され、全45タイトルのうち11タイトル(女子シングルス4、男子ダブルス1、女子ダブルス6)を日本勢が奪取している。残るは、今月20日スタートのインド・サイドモディインターナショナルと、翌週のコリアマスターズの2大会のみ
一方、今大会は、2016年に国家代表を退いた韓国の男子ダブルス陣が、韓国バドミントン協会(BKA)が独自で定める年齢による出場規定を裁判で覆し、プロとして国際大会に出場する権利を勝ち取った今夏以降、初めて一堂に会する機会となった
先に国際舞台復帰を果たしたコ・ソンヒョン(31)/シン・ベクチョル(29)は、8月、復帰初戦のベトナムオープン(SUPER100)でいきなり優勝。9月のインドネシア・バンカブリトゥンマスターズ(SUPER100)での準優勝を経て、今大会に臨んだ
イ・ヨンデ(30)/キム・ギジョン(28)は9月、スペインマスターズ(SUPER300)優勝。2戦目の韓国オープン(SUPER500)では2回戦で第1シードの園田啓悟・嘉村健士を破るも、続く準々決勝で小林優吾・保木卓朗に敗れていた

この2ペアが決勝で激突。ファイナルゲーム21-19までもつれた試合を制したのは、イ・ヨンデ/キム・ギジョンだった
韓国からはもうひとり、キム・サラン(29)もマレーシアのプロ、タン・ブンヒョン(31)と組んで復帰戦に挑み、予選を突破した後、1回戦で前週フレンチオープン(SUPER750)優勝の中国ツォウ・ハオドン/ハン・チェンカイをストレート(21-19,21-13)で破ってみせた。しかし2回戦で敗れ、先には進めなかった
男子シングルスでは、元韓国代表がプロとして国際大会で競技を続ける道を開いた先駆者的存在、38歳イ・ヒョンイルが、マカオでは2011年以来7年ぶり2回目となる優勝を飾った
女子シングルスは、準決勝で峰歩美を退けた第1シードのミッシェル・リが、全種目を通じカナダ勢として史上初優勝を遂げた
香港ペア同士の対決となった混合ダブルス決勝は、第1シードのタン・チュンマン/ツェ・インシューが、第2シードのリー・チュンヘイ/チャウ・ホイワーをストレートで降した
決勝の結果
【男子シングルス】イ・ヒョンイル(韓国、第3シード)<21-9,21-19>ジョウ・ザーチ(中国※予選勝ち上がり)
【女子シングルス】ミッシェル・リ(カナダ、第1シード)<23-25,21-17,21-15>ハン・ユエ(中国、第5シード)
【男子ダブルス】イ・ヨンデ/キム・ギジョン(韓国)<17-21,21-13,21-19>コ・ソンヒョン/シン・ベクチョル(韓国)
【女子ダブルス】新玉美郷・渡邉あかね<15-21,20-22>ビビアン・フー/ヤップ・チェンウェン(マレーシア)
【混合ダブルス】タン・チュンマン/ツェ・インシュー(香港、第1シード)<21-14,21-15>リー・チュンヘイ/チャウ・ホイワー(香港、第2シード)