Top 4 pairs line up in WD semis incl No.1 Ayaka/Misaki

シンガポールオープンSS準々決勝、女子ダブルスのベスト4に高橋礼華・松友美佐紀組を含む世界ランク1位から4位が揃った。一方、女子シングルスと男子ダブルスもトップ4が並ぶ可能性があったが、日本の山口茜選手、園田啓悟・嘉村健士組は抜け落ちた

高橋・松友組の相手は、2回戦で世界11位のシードペアとの同国対決に勝って上がってきた世界41位のタイペア。「対戦したこと、それまでもなければ試合を見たこともなかったペア」(高橋)だったが、前日の試合から得た情報で、「簡単には勝てない相手」との認識を持って試合に臨んだことで、最後まで気を抜かず、スピードを上げるなどして勝ち切ることができたという

女子ダブルスではこの日、世界1位の高橋・松友組のほか、2位クリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール組、3位チャン・イエナ/イ・ソヒ組、4位チョン・ギョンウン/シン・スンチャン組がそろって勝ち、準決勝4枠を世界1~4位が占めた。高橋・松友組はまず準決勝で、昨年10月のデンマークオープンSSプレミア以来となる世界4位との一戦に臨む

一方、4強の一角の切り崩しにかかった福万尚子・與猶くるみ組は、デンマークペアに跳ね返された

ただ3月、全英オープンで敗れた時に比べ、「やりたいことの1つ、相手を動かすことはできた」(與猶)という。第1ゲーム、11-18から追い上げ19-20と1点差まで迫ったが、序盤にこれができなかったのか問うと、「やりたいことを自分たちがやる前に相手にやられて、主導権を握られたということ」と冷静に答えた。それでも、「試合ごとに、自分たちがどうしたいか探せていて、進化できていると思う。五輪レース時とは違って、日々成長を感じられて楽しい。次の大会以降も、自分たちがどうしたいか追求していきたい」と述べた

女子シングルスでは、山口選手が昨年に続くシンガポールでのベスト4入りを狙ったが、米国ツァン・ベイウェン選手に阻まれ、ベスト8どまりとなった。この種目でも、世界1位タイ・ツーイン選手、2位カロリナ・マリン選手、3位ソン・ジヒョン選手が勝ち上がり、4位の山口選手が続けば、トップ4揃い踏みとなるところだったが、果たせなかった

山口選手は第1ゲームを落とし、第2ゲームも中盤逆転され13-17とリードを広げられる。しかしここからじりじりと点差を詰め、23-21でこのゲームを奪い返し、試合をふりだしに戻す。ファイナルゲームは第2ゲームと同じような展開で進み、16-18の劣勢から3連続得点で19-18と試合をひっくり返す。流れは山口選手に移ったかに見えたが、決め手に欠き、シンガポール代表としてプレーしていたこともあるツァン選手に再度切り返されて、19-21で敗戦となった

山口選手は試合後、BadPaL の取材に応じ、「コントロール、上からのショット、ネット際も良く、崩れない相手に焦ってしまい、どうしていいか分からなくなった」と明かし、ツァン選手を「オールマイティな選手で、自分に一発があればいいが、どう崩せばいいか、気持ちに余裕がないと勝てない相手」と評した。ファイナルゲームは、「(終盤逆転できた)第2ゲームと同じような展開で、いけるかなと思った」が、「引かない選手と思い、守りに入ってしまった」という。「ファイナルの途中、微妙なラインジャッジがあった後、崩れなかったのは良かったところ」と話した

今大会の総括としては、ベスト8という結果とは別に、「内容がよくない試合があった。上(位の選手)とやれていない」と反省点を挙げ、あらためて「世界1位のタイ・ツーイン選手とやりたかった」と述べた。次の大会以降に向けては、「今は、シードで臨む大会の経験を積んでいるところ」とした上で、「これまではシードを取るためにやってきた。ただ、シードを取ったら取ったで大変。どう考えたらいいか、を考えている」と独特の言い回しで答えた

女子シングルス準々決勝には日本からもう1人、佐藤冴香選手が進み、世界1位の台湾タイツーイン選手に挑んだ。タイ選手の繰り出す多彩なショットに翻弄されながらも、食らいつき、第2ゲームは17-20とマッチポイントを握られた後、1点差まで詰め寄るねばりを見せたが、結果はストレート負けに終わった

佐藤選手は試合後、BadPaL に対し、「もう少しレシーブが浮かないようにできたら、タイ選手のフェイントにも対応できたのだが」と述べ、もっとできたのでは、という感じを残した敗戦だったことを示唆した。今後、タイ選手に勝つために必要と思うことを聞くと、「タイ選手はどこかで崩れることがある。それまで相手のフェイントについていって、攻める機会を増やすことが勝つ秘訣になる」と指摘。そのためにも、「まずは自分のミスを減らすこと」と強調した

男子ダブルスでも世界1~4位がベスト8に残ったが、準々決勝で3位園田・嘉村組と4位マレーシアのゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン組が姿を消した

園田・嘉村組は、前日の2回戦でいい形のプレーを取り戻していたが、この日は高い技術を持つデンマークのベテランに抑え込まれた。第1ゲームは14-14まで競り合うが、そこから7連得点を決められると、第2ゲームは一度のリードも奪えず、最後はやはり5連続得点で圧倒された

園田・嘉村組は試合後、BadPaL に対し、SS初優勝を果たした昨年11月の香港オープン決勝で勝利していた相手ながら、「あれくらいの差が出る」とこの日の敗戦を受け入れた。「後衛の仕事ができなかった。相手のレシーブが良く、がまんできなかった」(園田)。「ドライブが沈んでいる時はいいが、浮いているのにそのままうち続けてアウトにしてしまった」(嘉村)と敗因に触れた上で、今後に向け、「クオリティを上げていかないと」「まだまだ下手くそ。このレベルのセンスある相手に対抗するには、さらに意識して練習しなければ」と課題を挙げた

男子シングルスは、世界ランク1ケタ台がいなくなり、26~35位によるタイトル争いとなった。とりわけインド勢が躍進。4番手キダンビ・スリカンス選手、5番手B.サイ・プラニース選手の2人が準決勝に進んだ。また、インドネシア期待の若手3人のうち20歳のアンソニー・シンスカ・ギンティン選手がベスト4に残り、虎視眈々とSS初タイトルを狙っている

混合ダブルスでは、タイのデチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・タエラナッチャイ組、マレーシアのタン・キアンメン/ライ・ペイジン組がそれぞれ、世界ランク上位のインドネシアとデンマークのペアを破り、準決勝に進んだ

準々決勝の結果

【男子シングルス】

タノンサク・センソンブーンサック(タイ、世界11位)〈21-15,14-21,19-21〉B.サイ・プラニース(インド、世界30位)

ジョナタン・クリスティ(インドネシア、世界24位)〈18-21,16-21〉イ・ドンクン(韓国、世界35位)

ウォン・ウィンキ(香港、世界12位)〈19-21,14-21〉アンソニー・シンスカ・ギンティン(インドネシア、世界26位)

シー・ユーチ(中国、世界8位)〈14-21,16-21〉キダンビ・スリカンス(インド、世界29位)

【女子シングルス】

タイ・ツーイン(台湾、世界1位)〈21-14,21-19〉佐藤冴香(世界17位)

山口茜(世界4位)〈15-21,23-21,19-21〉ツァン・ベイウェン(米国、世界13位)

カロリナ・マリン(スペイン、世界2位)〈21-11,21-15〉プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界5位)

ソン・ジヒョン(韓国、世界3位)〈21-13,21-16〉スン・ユ(中国、世界6位)

【男子ダブルス】

ギデオン・マルクス・フェルナルディ/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、世界1位)〈21-16,21-14〉リー・ジェフエイ/リー・ヤン(台湾、世界10位)

園田啓悟・嘉村健士(世界3位)〈14-21,12-21〉マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク、世界6位)

リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、世界2位)〈18-21,22-20,22-20〉リッキー・カランダ・スワルディ/アンガ・プラタマ(インドネシア、世界8位)

ゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン(マレーシア、世界4位)〈15-21,15-21〉ハルディアント/ベリー・アングリアワン(インドネシア、世界65位)

【女子ダブルス】

高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)〈21-14,21-11〉パタイマス・ムエンウォン/チャラッドチャラム・チャヤニット(タイ、世界41位)

チョン・ギョンウン/シン・スンチャン(韓国、世界4位)〈11-21,21-19,21-19〉チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、世界5位)

チャン・イエナ/イ・ソヒ(韓国、世界3位)〈21-12,21-13〉サプシリー・タエラッタナチャイ/プティッタ・スパジラクン(タイ、世界9位)

クリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール(デンマーク、世界2位)〈21-19,21-11〉福万尚子・與猶くるみ(世界7位)

【混合ダブルス】

キム・ギジョン/シン・スンチャン(韓国、世界27位)〈21-13,21-11〉ワン・チリン/リー・チアシン(台湾、世界39位※予選繰り上がり)

ルー・カイ/ホワン・ヤチオン(中国、世界2位)〈21-11,21-8〉B.スミース・レディ/アシュウィニ・ポンナッパ(インド、世界86位※予選繰り上がり)

ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン(デンマーク、世界5位)〈21-10,18-21,18-21〉タン・キアンメン/ライ・ペイジン(マレーシア、世界10位)

プラビーン・ジョーダン/デビー・スサント(インドネシア、世界9位)〈17-21,13-21〉デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・タエラナッチャイ(タイ、世界11位)

 

準決勝の対戦カード

【男子シングルス】

B.サイ・プラニース(インド、世界30位)対イ・ドンクン(韓国、世界35位)

アンソニー・シンスカ・ギンティン(インドネシア、世界26位)対キダンビ・スリカンス(インド、世界29位)

【女子シングルス】

タイ・ツーイン(台湾、世界1位)対ツァン・ベイウェン(米国、世界13位)

カロリナ・マリン(スペイン、世界2位)対ソン・ジヒョン(韓国、世界3位)

【男子ダブルス】

ギデオン・マルクス・フェルナルディ/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、世界1位)対マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク、世界6位)

リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、世界2位)対ハルディアント/ベリー・アングリアワン(インドネシア、世界65位)

【女子ダブルス】

高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)対チョン・ギョンウン/シン・スンチャン(韓国、世界4位)

クリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール(デンマーク、世界2位)対チャン・イエナ/イ・ソヒ(韓国、世界3位)

【混合ダブルス】

ルー・カイ/ホワン・ヤチオン(中国、世界2位)対キム・ギジョン/シン・スンチャン(韓国、世界27位)

タン・キアンメン/ライ・ペイジン(マレーシア、世界10位)対デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・タエラナッチャイ(タイ、世界11位)

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