インドオープンSS2回戦、日本男子は1回戦のシングルスに続いて、ダブルスもここですべて姿を消した。一方、女子は、福島由紀・廣田彩花組が世界ランク上位にストレート勝ちするなど、シングルス、ダブルスともに元気なところを見せた

初戦をそろって勝ち上がった男子ダブルスの3ペアだったが、実力者相手の2回戦でことごとく散った。とりわけ、今大会第2シードの園田啓悟・嘉村健士組にとっては痛い敗戦。イ・ヨンデ選手の国家代表引退でパートナー不在となった韓国ユ・ヨンソン選手が、「若手の実力を探る」ために組んだ20歳キム・ジェファン選手とのペアを崩し切れず、昨年9月のジャパンオープンから3月の全英オープンまで8大会(SSファイナル含む)続けてきた「SSベスト8以上」の成績が、ここで途切れた
これに対し女子は、同国対決に敗れた佐藤冴香選手とリオデジャネイロ五輪銀メダリストの前に屈した川上紗恵奈選手を除き、シングルス3人、ダブルス3組が準々決勝に進んだ。この日は、女子ダブルス世界19位、日本4番手につける福島・廣田組が、1月のマレーシアマスターズグランプリ(GP)ゴールドで優勝するなど、調子を上げてきている世界10位、タイ2番手のペアをストレートで破ったのが大きかった
混合ダブルスでは、日本勢で唯一、初戦を突破したリオデジャネイロ五輪代表の数野健太・栗原文音組が2回戦も勝利。手堅くベスト8入りを決めた
日本選手以外ではここまで、男子シングルスの22歳2人、台湾ワン・ツーウェイ選手と、開催国インドのサミール・ヴェルマ選手の活躍が目を引く。ワン選手は、香港ウォン・ウィンキ選手と中国ティエン・ホウウェイ選手、ヴェルマ選手は、韓国ソン・ワンホ選手と香港フ・ユン選手をそれぞれ破って、ベスト8に名乗りを挙げた
準々決勝の注目は、日本とインド、それぞれの国のトップ2人がつぶし合う女子シングルス。山口茜(世界2位)対奥原希望(世界11位)は、昨年10月デンマークオープン以来の対決で、国際大会での通算成績は奥原選手の6勝2敗。一方、プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(世界5位)対サイナ・ネワル(世界8位)は過去、2014年インドオープンGPゴールド決勝の一度のみ。この時はネワル選手がストレート勝ちしている
また同じ女子シングルスでは、三谷美菜津選手が第1シード、スペインのカロリナ・マリン選手に挑む。過去3戦して一度も勝ったことはないが、今月初めのドイツオープンGPゴールドでは準決勝で対戦し、ファイナルゲーム18-21まで迫っており、番狂わせも十分起こり得る
日本選手2回戦の結果
【女子シングルス】
山口茜(世界3位)〈21-16,21-13〉リヤニー・アレッサンドラ・マイナキー(インドネシア、世界63位)、奥原希望(世界11位)〈21-12,9-21,21-18〉佐藤冴香(世界20位)、三谷美菜津(世界22位)〈21-15,21-13〉チェン・シャオシン(中国、世界43位)、プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界5位)〈21-16,23-21〉川上紗恵奈(世界61位)
【男子ダブルス】
園田啓悟・嘉村健士(世界4位)〈13-21,21-19,17-21〉ユ・ヨンソン/キム・ジェファン(韓国、世界171位※予選勝ち上がり)、ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア、世界12位)〈21-12,8-21,21-8〉小林優吾・保木卓朗(世界19位)、マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、世界1位)〈21-16,21-18〉金子祐樹・井上拓斗(世界26位)
【女子ダブルス】
福万尚子・與猶くるみ(世界7位)〈21-5,21-10〉アノウシュカ・パリク/シュルティ・ムンダダ(インド、世界ランクなし※予選勝ち上がり)、米元小春・田中志穂(世界12位)〈21-11,21-8〉ウー・ファンチエン/リン・シャオミン(台湾、世界37位)、ラウィンダ・プラジョンジャイ/ジョンコンパン・キッティハラクン(タイ、世界10位)〈21-23,12-21〉福島由紀・廣田彩花(世界16位)
【混合ダブルス】
数野健太・栗原文音(世界12位)〈19-21,21-18,21-14〉キム・ジェファン/イ・ソヒ(韓国、世界207位※予選勝ち上がり)
準々決勝の対戦カード(※これ以降、30日更新の世界ランクを反映)
【男子シングルス】
チョウ・ティエンチェン(台湾、世界9位)対ハンス・クリスチャン・ビッティングス(デンマーク、世界18位)
アナース・アントンセン(デンマーク、世界26位)対サミール・ヴェルマ(インド、世界38位)
ビクター・アクセルセン(デンマーク、世界4位)対ワン・ツーウェイ(台湾、世界20位)
ウン・カロン(香港、世界10位)対トミー・スギアルト(インドネシア、世界16位)
【女子シングルス】
カロリナ・マリン(スペイン、世界3位)対三谷美菜津(世界21位)
山口茜(世界2位)対奥原希望(世界11位)
プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界5位)対サイナ・ネワル(インド、世界8位)
ソン・ジヒョン(韓国、世界4位)対ラッチャノク・インタノン(タイ、世界7位)
【男子ダブルス】
ゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン(マレーシア、世界2位)対リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、世界5位)
リッキー・カランダ・スワルディ/アンガ・プラタマ(インドネシア、世界8位)対リー・ジェフエイ/リー・ヤン(台湾、世界10位)
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、世界1位)対ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア、世界12位)
マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング(デンマーク、世界7位)対ユ・ヨンソン/キム・ジェファン(韓国、世界171位※予選勝ち上がり)
【女子ダブルス】
チョン・ギョンウン/シン・スンチャン(韓国、世界3位)対キム・ハナ/チェ・ユジョン(韓国、世界ランクなし)
サプシリー・タエラッタナチャイ/プティッタ・スパジラクン(タイ、世界9位)対米元小春・田中志穂(世界13位)
福万尚子・與猶くるみ(世界7位)対サラ・チューセン/マイケン・フォーゴール(デンマーク、世界17位)
福島由紀・廣田彩花(世界19位)対タン・ジンフア/ホワン・ヤチオン(中国、世界28位)
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン(中国、世界1位)対数野健太・栗原文音(世界12位)
チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン(マレーシア、世界6位)対キム・ギジョン/シン・スンチャン(韓国、世界29位)
クリス・アドコック/ガブリエル・アドコック(イングランド、世界7位)対ボディン・イサラ/サビトリー・アミトラパイ(タイ、世界17位)
ルー・カイ/ホワン・ヤチオン(中国、世界4位)対エフゲニー・ドレミン/エフゲニア・ディモワ(ロシア、世界24位)