
今シーズンのスーパーシリーズ(SS)アジア初戦、インドオープンがデリーで開幕した。予選から本戦に進んだ男子シングルスの3選手、常山幹太、坂井一将、西本拳太の躍進が期待されたが、全員初戦敗退。日本が最も苦戦しているこの種目、突破口はまだ見えてこない
日本の男子シングルス代表がそろってSS本戦に登場するのは久しぶり。中国のチェン・ロン、リン・ダン両選手はエントリーせず、第1シードのリー・チョンウェイ選手、第2シードのヤン・ヨルゲンセン選手が出場を取りやめるなど、世界ランク40位台に低迷する日本男子シングルス勢が浮上のきっかけをつかむことが期待された大会だった。しかし結果は、全員1回戦負け。昨年、桃田賢斗選手が初めてつかんだタイトルに迫ることは叶わなかった
男子シングルス以外では、混合ダブルスの渡辺勇大・東野有紗組と小林優吾・米元小春組、女子ダブルスの栗原文音・東野有紗組が初戦で敗れたが、ほかはすべて2回戦へ進んだ
とりわけ1回戦では男子ダブルス陣が奮闘。中でも日本2番手につける小林優吾・保木卓朗組は、リオデジャネイロで早川賢一・遠藤大由組を破ったインドの五輪代表、B.スミース・レディ/マヌ・アトリ組と競り合いになるも、きっちり制してストレート勝ち。成長を示した
2回戦注目の日本選手は、リオ五輪女子シングルス銀メダル、開催国インド期待のプサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ選手に挑む川上紗恵奈。そして、全英オープン初優勝で男子ダブルス世界1位の座についたばかりのインドネシア、ギデオン・マルクス・フェルナルディ/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ組から金星を狙う金子祐樹・井上拓斗組。新旧全日本総合選手権覇者がぶつかる女子シングルスの奥原希望対佐藤冴香も互いに譲れない一戦となる
日本選手1回戦の結果
【男子シングルス】 イ・ドンクン(韓国、世界33位)〈27-25,21-10〉常山幹太(世界40位※予選繰り上がり)、アナース・アントンセン(デンマーク、世界27位)〈21-10,21-16〉坂井一将(世界44位※予選勝ち上がり)、B.サイ・プラニース(インド、世界34位)〈16-21,21-12,21-19〉西本拳太(世界75位※予選勝ち上がり)
備考:上田拓馬選手(世界42位)は出場取りやめ
【女子シングルス】 山口茜(世界3位)〈21-15,21-16〉P.C.トゥラシ(インド、世界170位※予選繰り上がり)、奥原希望(世界11位)〈6-2棄権〉タンヴィ・ラド(インド、世界55位)、佐藤冴香(世界20位)〈21-17,21-16〉アヌラ・プラブデサイ(インド、世界224位※予選勝ち上がり)、三谷美菜津(世界22位)〈21-16,21-8〉リネ・ケアースフェルト(デンマーク、世界29位)、川上紗恵奈(世界61位)〈21-10,21-12〉ラシカ・ラジェ(インド、世界188位※予選勝ち上がり)
【男子ダブルス】 園田啓悟・嘉村健士(世界4位)〈21-13,21-17〉ベリー・アングリアワン/ハルディアント(インドネシア、世界69位)、小林優吾・保木卓朗(世界19位)〈21-19,21-19〉B.スミース・レディ/マヌ・アトリ(インド、世界22位)、金子祐樹・井上拓斗(世界26位)〈21-10,21-7〉コナ・タルン/フランシス・アルウィン(インド、世界81位)
備考:遠藤大由・渡辺勇大組(世界53位)は出場取りやめ
【女子ダブルス】 福万尚子・與猶くるみ(世界7位)〈23-21,21-13〉フン・シーハン/チアン・カイシン(台湾、世界25位)、米元小春・田中志穂(世界12位)〈21-4,21-9〉プラギャ・ライ/ディーパリ・グプタ(インド、世界ランクなし)、福島由紀・廣田彩花(世界16位)〈21-3,21-4〉ハリサ・マナジイル・ハリナラヤナン/K.P.スルシ(インド、世界149位)、サプシリー・タエラッタナチャイ/プティッタ・スパジラクン(タイ、世界9位)〈21-11,21-14〉栗原文音・東野有紗(世界110位)
備考:高橋礼華・松友美佐紀組(世界1位)はエントリーせず
【混合ダブルス】 数野健太・栗原文音(世界12位)〈21-13,21-14〉スパク・ジョムコー/プティッタ・スパジラクン(タイ、世界106位)、渡辺勇大・東野有紗(世界15位)〈15-21,14-21〉ボディン・イサラ/サビトリー・アミトラパイ(タイ、世界17位)、ワン・イーリュ/ドゥ・ユエ(中国、世界ランクなし)〈21-18,21-16〉小林優吾・米元小春(世界536位)
日本選手2回戦の対戦カード
【女子シングルス】
山口茜(世界3位)対リヤニー・アレッサンドラ・マイナキー(インドネシア、世界63位)、奥原希望(世界11位)対佐藤冴香(世界20位)、三谷美菜津(世界22位)対チェン・シャオシン(中国、世界43位)、プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界5位)対川上紗恵奈(世界61位)
【男子ダブルス】
園田啓悟・嘉村健士(世界4位)対ユ・ヨンソン/キム・ジェファン(韓国、世界171位※予選勝ち上がり)、ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア、世界12位)対小林優吾・保木卓朗(世界19位)、ギデオン・マルクス・フェルナルディ/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、世界1位)対金子祐樹・井上拓斗(世界26位)
【女子ダブルス】
福万尚子・與猶くるみ(世界7位)対アノウシュカ・パリク/シュルティ・ムンダダ(インド、世界ランクなし※予選勝ち上がり)、米元小春・田中志穂(世界12位)対ウー・ファンチエン/リン・シャオミン(台湾、世界37位)、ラウィンダ・プラジョンジャイ/ジョンコンパン・キッティハラクン(タイ、世界10位)対福島由紀・廣田彩花(世界16位)
【混合ダブルス】
数野健太・栗原文音(世界12位)対キム・ジェファン/イ・ソヒ(韓国、世界207位※予選勝ち上がり)