リオデジャネイロ五輪後初のスーパーシリーズ(SS)プレミア、デンマークオープンが18日、オーデンセで開幕した。世界ランク上位選手には出場義務が科されるが、既に国際大会からの引退を表明した選手のほか、男子シングルスの中国チェン・ロン、リン・ダン両選手、女子シングルスでは中国リ・シュエリ選手、タイのラッチャノク・インタノン選手、インドのサイナ・ネワル選手が欠場。SSプレミアにしては、物足りない顔ぶれとなった
19日までに終了した各種目1回戦で、A代表のみで臨む日本勢は、女子がシングルス、ダブルスに出場した選手全員勝利。シングルスに出場者がいない男子は、ダブルスでエントリーを見送ったエースの早川賢一・遠藤大由組の後継の座を狙う2ペアがそろって勝ち、2回戦に進んだ

中でも、園田啓悟・嘉村健士組の初戦が最も厳しいと予想されたが、いざふたを開けてみると、世界ランク10位のデンマークペア、マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング組にストレート勝ち。6月のインドネシアオープンSSプレミアまで3連敗していた強豪から、9月のジャパンオープンSSでの初勝利に続いて2勝目を挙げた
混合ダブルスの五輪代表、数野健太・栗原文音組はタイの五輪代表ペアにストレートで敗れ、ジャパンオープン2回戦負け(1回戦不戦勝)、韓国オープン2回戦負け、デンマークオープン初戦敗退と、この種目日本勢初のベスト8入りを果たしたリオでの活躍の後、結果が出ていない
今大会に出場しているリオ五輪メダリストのうち、混合ダブルス銀メダルのマレーシア、チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン組が、チャン選手足首負傷のため第2ゲーム途中で棄権し、最初に姿を消した
また、敗れはしなかったものの、女子シングルスで金メダルを手にした世界ランク1位、スペインのカロリナ・マリン選手は、世界88位デンマークの18歳ユリー・ダワル・ヤコブセン選手を相手にファイナルゲーム20-17から逆転され20-21とマッチポイントを奪われる大苦戦。ただ、最後は24-22で振り切り初戦を突破した。マリン選手は試合後、体調不良だったことを明かした
男子シングルス銀メダル、世界1位のマレーシア、リー・チョンウェイ選手も、直近の2試合で2連敗している難敵、香港ウェイ・ナン選手に第1ゲームを奪われ、第2ゲームも11-17と大きくリードを許してしまう。しかし何とかこの窮地を切り抜け、逆転勝ち。2回戦に進んだ。チョンウェイ選手は試合後、昨年2回戦で敗れたのに続いて今年もウェイ・ナン選手に負けるのでは、との思いが頭をよぎったことを認めている
一方でこの日は、デンマークをトマス杯初優勝に導いたシングルスの2人、ヤン・ヨルゲンセン選手(世界5位)とハンス・クリスチャン・ビッティングス選手(世界9位)が相次ぎ敗れ、自国開催の大会で初戦敗退という苦い結果に終わった
日本選手1回戦の結果
【男子シングルス】 エントリーなし
【女子シングルス】 奥原希望(世界4位)〈21-11,24-22〉イップ・プイイン(香港、世界33位)、山口茜(世界10位)〈21-18,21-23,21-17〉ニチャオン・ジンダポン(タイ、世界18位)、佐藤冴香(世界12位)〈20-22,21-16,21-13〉ナタリア・コッホ・ロデ(デンマーク、世界42位)、三谷美菜津(世界17位)〈21-9,21-11〉クリスティナ・ガブンホルト(チェコ、世界57位)
【男子ダブルス】 マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング(デンマーク、世界10位)〈18-21,14-21〉園田啓悟・嘉村健士(世界14位)、小林優吾・保木卓朗(世界29位)〈21-15,21-10〉シーン・ヴェンディ/ベン・レーン(イングランド、世界126位※予選勝ち上がり)
※早川賢一・遠藤大由(世界11位)はエントリーせず
【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)〈21-12,21-16〉グローニャ・サマービル/セトヤナ・マパサ(オーストラリア、世界30位)、福万尚子・與猶くるみ(世界9位)〈21-19,21-6〉フン・シーハン/チアン・カイシン(台湾、世界68位※予選繰り上がり)
※松尾静香・内藤真実(世界11位)は出場取りやめ
【混合ダブルス】 数野健太・栗原文音(世界14位)〈19-21,15-21〉ボディン・イサラ/サビトリー・アミトラパイ(タイ、世界16位)
日本選手2回戦の対戦カード
【女子シングルス】 奥原希望(世界4位)対三谷美菜津(世界17位)、山口茜(世界10位)対アイリ・ミケラ(フィンランド、世界59位)、プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界8位)対佐藤冴香(世界12位)
【男子ダブルス】 園田啓悟・嘉村健士(世界14位)対ヘンドラ・セティアワン/ライアン・アグン・サプトロ(インドネシア、世界ランクなし)、ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア、世界12位)対小林優吾・保木卓朗(世界29位)
【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)対ラウィンダ・プラジョンジャイ/ジョンコンパン・キッティハラクン(タイ、世界16位)、福万尚子・與猶くるみ(世界9位)対マー・ジン/ツォン・チアンシン(中国、世界ランクなし)