トマス・ユーバー杯2日目、日本女子がベストメンバーで初戦に臨み、エースのカリン・シュナーゼ選手ら主力を欠くドイツを問題にせず一蹴。前回、インド・ニューデリー大会で果たせなかった優勝に向け、順調なスタートを切った

2年前に比べシングルス陣が厚みを増した日本。ユーバー杯本戦出場は今回が初めてとなる奥原希望選手が先陣を切り、わずか25分で世界99位の相手を仕留め、最初の白星をチームにもたらした
2番目に登場の高橋礼華・松友美佐紀組は序盤こそ慎重な滑り出しとなるが、第1ゲーム後半以降、パートナーを組み替え挑んできたドイツペアに対し力の差を見せつける。とりわけ第2ゲームは許した失点がわずか3点と、圧倒した
日本3番手は山口茜選手。チーム最年少ながら、16歳で初めて臨んだ前回、全試合に第3シングルスとして起用され、出番の回ってきた3試合すべて勝利した経験が今回いきた。先輩3人の作った勢いにも乗り、世界116位の相手にストレート勝ち。チームの勝ちを決する大事な場面で、ポイントゲッターの役割をきっちり果たした
日本の初戦勝利は確定したが、続く第2ダブルスの福万尚子・與猶くるみ組と第3シングルスの佐藤冴香選手も与えられた仕事をしっかりこなした。1年間続いた五輪レースを結果を残せずに終えた直後で、再びモチベーションを高めるのが困難なことは想像に難くない。それでも大事な初戦、流れを切らすことなく勝ってチームに貢献した
日本女子はこの後、17日のオーストラリア戦を経て、一次リーグ最終日の18日、今大会の1つの山場、真の力が問われるインドとの一戦を迎える
ユーバー杯ではこの日までに、B組から韓国、台湾、C組からタイ、インドネシアの計4カ国・地域が決勝トーナメント(準々決勝)進出を決めた
ユーバー杯(女子)一次リーグ2日目の結果
【A組】
試合なし
【B組】
①韓国(2勝)5ー0モーリシャス(2敗)
②台湾(2勝)5ー0アメリカ(2敗)
【C組】
①タイ(2勝)5ー0ブルガリア(2敗)
②インドネシア(2勝)3ー2香港(2敗)
【D組】
①日本(1勝)5ー0ドイツ(1敗)
【第1シングルス】 奥原希望(世界5位)〈21-8,21-11〉ファビエンヌ・デプレ(世界99位)
【第1ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)〈21-13,21-3〉イザベル・ハートリッヒ/ララ・ケプライン(組み換えのため世界ランクなし)
【第2シングルス】 山口茜(世界11位)〈21-10,21-14〉ルイス・ハイム(世界116位)
【第2ダブルス】 福万尚子・與猶くるみ(世界9位)〈21-9,21-12〉リンダ・エフレル/ジェニファー・カールノット(組み換えのため世界ランクなし)
【第3シングルス】 佐藤冴香(世界12位)〈21-11,21-15〉イボンヌ・リ(世界186位)
②インド(1勝)5ー0オーストラリア(1敗)
◆ユーバー杯一次リーグ2日目終了時の暫定順位(※はチームランキング)
【A組】 中国(1勝※1位)、デンマーク(1勝※8位)、スペイン(1敗※11位)、マレーシア(1敗※10位)
【B組】 韓国(2勝※3位)、台湾(2勝※7位)、モーリシャス(2敗=敗退※16位)、アメリカ(2敗=敗退※13位)
【C組】 タイ(2勝※4位)、インドネシア(2勝※6位)、香港(2敗=敗退※12位)、ブルガリア(2敗=敗退※14位)
【D組】 日本(1勝※2位)、インド(1勝※5位)、オーストラリア(1敗※15位)、ドイツ(1敗※9位)
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トマス杯の日本男子は2日連続の試合となり、リオデジャネイロ五輪代表の佐々木翔選手と早川賢一・遠藤大由組抜きの布陣でパンアメリカ代表のメキシコに完勝。一次リーグ2戦2勝とした。中でも今大会、男子のキーマンとなる上田拓馬選手が前日の第2シングルスから第1シングルスに上がり、2日続けて隙のないいいプレーを見せた
同日夜に行われた日本と同じA組の中国対フランス。仮にフランスが勝てば、日本、中国、フランスの3カ国が2勝1敗で並ぶ可能性が残されていたが、チームランク1位の中国が順当に勝利したことで、中国と日本の決勝トーナメント(準々決勝)進出が決まった。両国は休息日をはさんで、18日にA組1位通過をかけて激突する
A組の中国と日本以外に、C組から韓国とマレーシアが準々決勝出場枠を確保している
トマス杯(男子)一次リーグ2日目の結果
【A組】
①中国(2勝)5ー0フランス(2敗)
②日本(2勝)5ー0メキシコ(2敗)
【第1シングルス】 上田拓馬(世界44位)〈21-8,21-9〉リノ・ムニョス(世界73位)
【第2シングルス】 坂井一将(世界83位)〈21-12,21-9〉ヨブ・カスティリヨ(世界92位)
【第3シングルス】 武下利一(世界97位)〈21-10,21-18〉ルイス・ラモン・ガリド(世界110位)
【第1ダブルス】 園田啓悟・嘉村健士(世界16位)〈21-8,21-6〉リノ・ムニョス/ヨブ・カスティリヨ(世界43位)
【第2ダブルス】 小林優吾・保木卓朗(世界45位)〈21-8,21-10〉(世界1355位)ルイス・ラモン・ガリド/ロペス・アンドレス
【B組】
試合なし
【C組】
①韓国(2勝)5ー0イングランド(2敗)
②マレーシア(2勝)5ー0ドイツ(2敗)
【D組】
①デンマーク(1勝)5ー0南アフリカ(1敗)
②台湾(1勝)5ー0ニュージーランド(1敗)
◆トマス杯一次リーグ2日目終了時の暫定順位(※はチームランキング)
【A組】 中国(2勝※1位)、日本(2勝※5位)、フランス(2敗=敗退※13位)、メキシコ(2敗=敗退※14位)
【B組】 インドネシア(1勝※4位)、タイ(1勝※10位)、インド(1敗※7位)、香港(1敗※9位)
【C組】 韓国(2勝※3位)、マレーシア(2勝※6位)、イングランド(2敗=敗退※11位)、ドイツ(2敗=敗退※12位)
【D組】 台湾(1勝※8位)、デンマーク(1勝※2位)、南アフリカ(1敗※15位)、ニュージーランド(1敗※16位)