
チャイナオープンSSプレミア決勝、元世界ランク1位、マレーシアのリー・チョンウェイ選手は、前日のリン・ダン選手に続いてこの日はチェン・ロン選手と、中国のライバル2人を初めて1つのトーナメントで連破し、この大会、初優勝した
33歳のチョンウェイ選手は26歳のチェン・ロン選手に昨年8月の世界選手権決勝で敗れてから4連敗中。通算対戦成績も9勝12敗と逆転された。しかし、前月のフレンチオープンSS優勝と、今大会で初めて中国でリン・ダン選手を破ったことにより取り戻した自信を背に、正確なプレーによりアグレッシブさが加わり、世界選手権連覇、SS5勝と今シーズンほかを圧倒する強さを見せてきたチェン・ロン選手にストレート勝ちした
「SSキング」の別称を持つチョンウェイ選手はこれまでに、◆全英オープン(2010-11,14)◆スイスオープン(2009※07~10年までSS、11年以降はGPゴールド)◆インドオープン(2011,13-14)◆マレーシアオープン(2004-06,08-14)◆シンガポールオープン(2008)◆インドネシアオープン(2007,09-11,13)◆ジャパンオープン(2007,10,12-14)◆韓国オープン(2010,12-13)◆デンマークオープン(2005,12)◆フレンチオープン(2007,11,15)◆香港オープン(2009-10,13)――と、ほぼすべてのSSで優勝を収めている。チャイナオープンは過去8度出場しながら一度も勝てずにいたが、9度目にして恐らく最後となる挑戦で、見事にタイトルを射止めた、
女子ダブルスの高橋礼華・松友美佐紀組は、中国のベテラン、ユー・ヤン選手が若いタン・ユエンティン選手と組むペアを相手に、4月のインドオープンに次ぐ今シーズンSS2勝目を狙った。第1ゲームは松友選手の前衛の動きが冴え、終始リードを保ったまま進んで21-18で取る。しかし第2ゲームの中盤以降、タン選手の強打を活かす世界選手権3度優勝、北京五輪金メダルのユー・ヤン選手のうまさの前に思うようなプレーをさせてもらえなくなり、第2ゲーム13点、ファイナルゲーム12点に抑え込まれて敗れた
世界ランク140位のユー・ヤン/タン・ユエンティン組は今シーズン、5月の男女混合国・地域別対抗戦スディルマン杯で出場した2試合に勝利。その後、独ビットブルガーグランプリ(GP)ゴールド、そして今回のチャイナオープンSSプレミアと個人戦2大会でともに優勝し、負けなしを続けている
女子シングルスでは、昨年決勝で山口茜選手を破って優勝したインドのサイナ・ネワル選手がタイトル防衛を目指したが、自国開催の大会でタイトル奪取へ気持ちのこもったプレーを見せる中国リ・シュエリ選手に阻まれ、連覇ならなかった。リ選手は2012、13年に続く3度目の優勝
混合ダブルスは、中国ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ組が決勝に進んだ唯一の欧州勢ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン組に勝って、2年連続3度目の優勝を果たした
一方、男子ダブルスのホン・ウェイ/チャイ・ビアオ組は、この種目14年ぶりの中国勢優勝の期待を背負い最後にコートに立った。ところが準決勝で早川賢一・遠藤大由組を退けたキム・サラン/キム・ギジョン組に及ばず、逆に韓国勢の大会3連覇を許す結果に終わった
決勝の結果
【男子シングルス】 チェン・ロン(中国、世界1位)〈15-21,11-21〉リー・チョンウェイ(マレーシア、世界9位)
【女子シングルス】 サイナ・ネワル(インド、世界2位)〈12-21,15-21〉リ・シュエリ(中国、世界7位)
【男子ダブルス】 ホン・ウェイ/チャイ・ビアオ(中国、世界5位)〈13-21,19-21〉キム・サラン/キム・ギジョン(韓国、世界11位)
【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)〈21-18,13-21,12-21〉ユー・ヤン/タン・ユエンティン(中国、世界140位)
【混合ダブルス】 ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界1位)〈21-19,17-21,21-19〉ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン(デンマーク、世界5位)