インドネシアオープンＳＳプレミア準々決勝、男子シングルスの桃田賢斗選手と女子シングルスの橋本由衣選手が勝って、準決勝に進んだ。田児賢一選手、山口茜選手、早川賢一・遠藤大由組は敗れ、ベスト８どまりとなった
橋本選手の相手は、インドネシアのマリア・フェベ・クスマストゥティ選手。一昨年のこの大会の１回戦で１度だけ対戦し、勝っている。しかしこの日はスタートダッシュを決められ、いきなり5-16と大量リードを許す。その後追い上げるも届かず、16-21で第１ゲームを落とす。第２ゲームは奪い返したが、ファイナルゲームも序盤より後手に回ってしまい、9-16とリードされる。しかしここから橋本選手が10連続得点を決め一気に逆転。再度抜かれて先にマッチポイント（19-20）を握られるが、これを凌いで22-20で勝利。昨年６月のオーストラリアンオープン、３月のインドオープンに続く、３度目のＳＳベスト４入りを果たした。準決勝では、初のＳＳ決勝進出をかけ中国ワン・イーハン選手に初めて挑む
桃田選手は、インドネシアの18歳アンソニー・ギンティン選手のスピードに押され、一度もリードを奪えぬまま第１ゲームを落としてしまう。しかしその後は立て直し、第２、第３ゲームをしっかり取って、準決勝進出を決めた。桃田選手は昨年まで、上位大会ＳＳでの目標をベスト８に置いてきた。しかしトップ８に入り（現在は世界９位）シードも取れた今年は、「ＳＳでコンスタントにベスト４に入れるような選手になりたい」と語っている
一方、ギンティン選手は試合後、経験不足を認めた上で、2012年世界ジュニアチャンピオンの桃田選手が数年後、シニアのトップ10で活躍している姿に、自分にもできると刺激を受けた、とコメントした。ギンティン選手はジュニア時代、2014年世界ジュニア選手権３位、南京ユース五輪銅メダルの実績を有する
なおギンティン選手とともに、予選からここまで勝ち上がってきたインドネシアの17歳クリスティ・ジョナタン選手もこの日、デンマークのヤン・ヨルゲンセン選手に敗れた
田児選手は、ドイツのマーク・ツイブラー選手に第１ゲームを先取された後、気持ちを切らさず第２ゲームを奪い返す。ファイナルゲームも14-20と追い詰められながら３点差まで詰め寄ったが、届かず。昨年準優勝したこの大会をベスト８で終えた
山口選手は、世界ランク１位のリ・シュエリ選手から初白星を挙げた前日の勢いそのままに、中国ワン・イーハン選手から第１ゲームを奪う。しかしその後失速し、いずれも得点を１ケタに抑え込まれ敗退した
日本ダブルス陣唯一の勝ち残り、早川・遠藤組は、自国優勝を期待されるインドネシアのヘンドラ・セティアワン／モハンマド・アーサン組と対戦。第１ゲーム序盤に遠藤選手が左足を痛め、最後までプレーを続けたものの、一度もリードできないまま敗れた。早川・遠藤組はとりわけスディルマン杯以降、自分たちの実力に迷いを感じているようにも見えるが、今シーズンここまで出場した大会すべて、ベスト８を下回ったことはない。年末、ドバイで開催されるＳＳファイナルへの出場につながるＳＳランキングでも、前週のオーストラリアンオープンまで、全12大会中５大会を終えた時点でトップを維持している
この日は中国チェン・ロン選手がインドのカシャップ・パルパリ選手に敗れ、前日の女子シングルス（リ・シュエリ選手）、女子ダブルス（高橋礼華・松友美佐紀組）に続き、男子シングルスでも第１シードが姿を消した
男子ダブルスでは、第２シードのデンマークのマシアス・ボー／カールステン・モゲンセン組が試合開始以前に棄権を発表した。理由は、男児誕生に伴い父親となったモゲンセン選手がデンマークに緊急帰国したため
女子ダブルスでインドネシアのエースペア、グレイシア・ポリー／ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ組が地元声援をバックに第２シードの中国ルオ姉妹に競り勝ち、中国による準決勝４枠独占を阻止した
準々決勝の結果
【男子シングルス】 チェン・ロン（中国、世界１位）〈21-14,17-21,14-21〉カシャップ・パルパリ（インド、世界12位）
桃田賢斗（世界９位）〈13-21,21-16,21-15〉アンソニー・ギンティン（インドネシア、世界166位※予選勝ち上がり）
ヤン・ヨルゲンセン（デンマーク、世界２位）〈21-13,21-15〉クリスティ・ジョナタン（インドネシア、世界53位※予選勝ち上がり）
マーク・ツイブラー（ドイツ、世界19位）〈21-15,19-21,21-17〉田児賢一（世界22位）
【女子シングルス】
ワン・イーハン（中国、世界８位）〈14-21,21-8,21-9〉山口茜（世界11位）
マリア・フェベ・クスマストゥティ（インドネシア、世界27位）〈21-16,16-21,20-22〉橋本由衣（世界35位）
ラッチャノク・インタノン（タイ、世界６位）〈21-7,21-6〉リンダウェニ・ファネトリ（インドネシア、世界36位）
サイナ・ネワル（インド、世界３位）〈21-16,12-21,18-21〉ワン・シーシャン（中国、世界７位）
【男子ダブルス】
イ・ヨンデ／ユ・ヨンソン（韓国、世界１位）〈21-17,19-21,21-10〉ホン・ウェイ／チャイ・ビアオ（中国、世界４位）
コ・ソンヒョン／シン・ベクチョル（韓国、世界10位）〈21-18,19-21,24-22〉アデ・ユスフ／ワヒュ・ナヤカ・アルヤ・パンカルヤニラ（インドネシア、世界29位）
ヘンドラ・セティアワン／モハンマド・アーサン（インドネシア、世界３位）〈21-16,21-16〉早川賢一・遠藤大由（世界５位）
マシアス・ボー／カールステン・モゲンセン（デンマーク、世界２位）〈棄権〉フー・ハイファン／ツァン・ナン（中国、世界７位）
【女子ダブルス】
マー・ジン／タン・ユエンティン（中国、世界８位）〈21-11,17-21,21-12〉シン・スンチャン／イ・ソヒ（韓国、世界10位）
セリーナ・ピーク／イーフィア・ムスケンス（オランダ、世界９位）〈21-16,14-21,17-21〉ティエン・チン／タン・ジンフア（中国、世界149位）
クリスティナ・ペダーセン／カミラ・リタ・ユール（デンマーク、世界５位）〈18-21,21-10,16-21〉ユー・ヤン／ツォン・チアンシン（中国）
ルオ・ユー／ルオ・イン（中国、世界３位）〈15-21,21-23〉グレイシア・ポリー／ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ（インドネシア、世界７位）
【混合ダブルス】
ツァン・ナン／ツァオ・ユンレイ（中国、世界１位）〈21-12,21-13〉クリス・アドコック／ガブリエル・アドコック（イングランド、世界７位）
タントウィ・アーマド／リリアナ・ナッチル（インドネシア、世界３位）〈21-15,21-18〉リュウ・チェン／バオ・イーシン（中国、世界５位）
ヨアキム・フィッシャー・ニールセン／クリスティナ・ペダーセン（デンマーク、世界４位）〈21-19,21-13〉コ・ソンヒョン／キム・ハナ（韓国、世界８位）
シュー・チェン／マー・ジン（中国、世界２位）〈21-13,21-12〉ルー・カイ／ホワン・ヤチオン（中国、世界６位）
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準決勝の対戦カード
【男子シングルス】
桃田賢斗（世界９位）対カシャップ・パルパリ（インド、世界12位）
ヤン・ヨルゲンセン（デンマーク、世界２位）対マーク・ツイブラー（ドイツ、世界19位）
【女子シングルス】
ワン・イーハン（中国、世界８位）対橋本由衣（世界35位）
ラッチャノク・インタノン（タイ、世界６位）対ワン・シーシャン（中国、世界７位）
【男子ダブルス】
イ・ヨンデ／ユ・ヨンソン（韓国、世界１位）対コ・ソンヒョン／シン・ベクチョル（韓国、世界10位）
ヘンドラ・セティアワン／モハンマド・アーサン（インドネシア、世界３位）対フー・ハイファン／ツァン・ナン（中国、世界７位）
【女子ダブルス】
マー・ジン／タン・ユエンティン（中国、世界８位）対ティエン・チン／タン・ジンフア（中国、世界149位）
グレイシア・ポリー／ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ（インドネシア、世界７位）対ユー・ヤン／ツォン・チアンシン（中国）
【混合ダブルス】
ツァン・ナン／ツァオ・ユンレイ（中国、世界１位）対タントウィ・アーマド／リリアナ・ナッチル（インドネシア、世界３位）
シュー・チェン／マー・ジン（中国、世界２位）対ヨアキム・フィッシャー・ニールセン／クリスティナ・ペダーセン（デンマーク、世界４位）
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