
オーストラリアンオープンSS準決勝、女子ダブルス第1シードの高橋礼華・松友美佐紀組は、後衛タイプ(攻撃型)の2人が組んだ中国ティエン・チン/タン・ジンフア組に打ち負かされベスト4に終わった。敗戦後も次に向けてポジティブなコメントをすることの多い高橋選手がこの日は、「勝てる試合だったのにもったいない」と悔しさをあらわにした
ツァオ・ユンレイ、バオ・イーシンといったゲームメイクのうまい前衛主体の選手、いわゆる「司令塔」のいない相手だったが、第1ゲームは前半リードするも、後半に入ると12-11から6連続得点で一気に抜き去られ15-21で落とす。第2ゲームは逆に、前半リードを許し中盤逆転に成功するが、13-11から今度は7連続得点を決められ、その後14-19と追い詰められる。この窮地は直後の7連続得点で切り抜けるが、ファイナルゲームに入ると、なすすべなく一方的に押し切られた

高橋・松友組は試合後、BadPaL の取材に応じ、「ファイナルゲームはこちらの配球がよくなかった」(高橋)。「第2ゲームで相手を後ろへ後ろへと追いやったことで、ファイナルは相手がどんどん前に出てきた。押し返さないといけなかったが、上げるばかりになってしまった」と敗因を語った
高橋選手はさらに、「3月の全英オープンSSプレミア1回戦でタン・ジンフア選手がツォン・チアンシン選手(バオ・イーシン選手の元パートナーで2012年ジャパンオープン優勝)と組んだペアに敗れた時と同じ」と指摘。その上で、「2人ともアタック力がある相手への対策が必要。どうやって攻めていくか、考えないと」と厳しい表情を見せた。五輪レース最初のSSでベスト4という結果についても、「もったいない。勝てる相手だったと思うので、悔しさが強い」と強調した
日本選手以外では、混合ダブルスにおいて、2回戦で第8シード、準々決勝で第3シードを連破してきた香港リー・チュンヘイ/チャウ・ホイワー組が、第2シードのインドネシアのタントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル組も下し、決勝進出を果たした

男子シングルスでは、デンマーク同士の準決勝を制した今大会好調のビクター・アクセルセン選手が、初のSS優勝をかけて、第1シードの中国チェン・ロン選手に挑む
準決勝の結果
【男子シングルス】
チェン・ロン(中国、世界1位)〈21-14,21-19〉ティエン・ホウウェイ(中国、世界10位)
ヤン・ヨルゲンセン(デンマーク、世界3位)〈17-21,15-21〉ビクター・アクセルセン(デンマーク、世界9位)
【女子シングルス】
カロリナ・マリン(スペイン、世界3位)〈21-13,21-14〉ソン・ジヒョン(韓国、世界7位)
ワン・シーシャン(中国、世界6位)〈21-19,21-16〉ベ・ヨンジュ(韓国、世界12位)
【男子ダブルス】
イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン(韓国、世界1位)〈22-20,21-18〉ホン・ウェイ/チャイ・ビアオ(中国、世界5位)
チュウ・ツィハン/リュウ・シャオロン(中国、世界8位)〈21-17,11-21,13-21〉ルー・カイ/リュウ・チェン(中国)
【女子ダブルス】
高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)〈15-21,21-19,8-21〉ティエン・チン/タン・ジンフア(中国)
クリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール(デンマーク、世界5位)〈16-21,18-21〉マー・ジン/タン・ユエンティン(中国、世界10位)
【混合ダブルス】
リュウ・チェン/バオ・イーシン(中国、世界5位)〈21-17,21-16〉コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国、世界8位)
タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、世界3位)〈8-21,21-9,15-21〉リー・チュンヘイ/チャウ・ホイワー(香港、世界13位)
------------------------------------
決勝の対戦カード
【男子シングルス】 チェン・ロン(中国、世界1位)対ビクター・アクセルセン(デンマーク、世界9位)
【女子シングルス】 カロリナ・マリン(スペイン、世界3位)対ワン・シーシャン(中国、世界6位)
【男子ダブルス】 イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン(韓国、世界1位)対ルー・カイ/リュウ・チェン(中国)
【女子ダブルス】 マー・ジン/タン・ユエンティン(中国、世界10位)対ティエン・チン/タン・ジンフア(中国)
【混合ダブルス】 リュウ・チェン/バオ・イーシン(中国、世界5位)対リー・チュンヘイ/チャウ・ホイワー(香港、世界13位)