A few good players deserves to win the prestige tournament

Hiroyuki ENDO / Kenichi HAYAKAWA @archives
Hiroyuki ENDO / Kenichi HAYAKAWA @archives

全英オープンSSプレミア決勝、早川賢一・遠藤大由組が日本男子初のタイトル獲得に挑んだ。しかし今大会、ノーシードから世界ランク1位のマシアス・ボー/カールステン・モゲンセン組(デンマーク)や、1月のマレーシアオープンSSを制したヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン組(インドネシア)を破って勝ち上がってきた中国リュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン組の実力は伊達ではなく、早川・遠藤組は第1、2ゲームを通じて力の差以上に圧倒された印象で完敗。期待された全英ならびにSS初制覇は、次回以降に持ち越しとなった

この日は、世界12位の中国ペアの上手さと勢いが世界4位の早川・遠藤組を完全に上回った。大会最速を記録したチュウ選手のスマッシュのほか、得意のドライブから攻撃の突破口を開こうとする日本ペアを逆に押し返すコンビネーションプレー。さらに、シャトルが上がれば連続攻撃で日本ペアの堅いディフェンスをこじ開けた。逆に日本ペアは、中国ペアの絶妙なショートサーブやヘアピンに手を焼き、リターンをネットに掛ける場面が増えるなどミスが続出。結局、リードを奪えたのは第1ゲーム開始直後の5点まで。早川・遠藤組らしさを十分見せることが叶わぬまま敗れ去った

早川・遠藤組はこの1年で、◆アジア選手権(昨年4月)◆USオープングランプリ(GP)ゴールド(同7月)◆チャイナマスターズSS(9月)◆SSファイナルズ(12月)◆全英オープンSSプレミア(3月)――と、合わせて5つの国際大会で決勝に進んだ。ただ、優勝できたのは中国ペアをはじめとする世界ランク上位ペアが出場していなかったUSオープンだけ。実績と経験を重ねて世界4位にたどりついた日本トップペアには、向こう1年でもう一段のステップアップと、中国ペアを倒してのSSタイトル獲得を期待したい

Tine BAUN v Ratchanok INTHANON @archives
Tine BAUN v Ratchanok INTANON @archives

この日のメーンイベント、女子シングルス決勝は、昨年10月のデンマークオープンSSプレミアで今大会での引退を表明していたデンマークの33歳ティネ・バウン選手が、タイの18歳ラッチャノク・インタノン選手と頂点を争った。第1ゲームをバウン選手、第2ゲームをインタノン選手がそれぞれ持ち味を発揮して取り合い、迎えたファイナルゲーム、若いインタノン選手が第2ゲーム勝利の勢いに乗ってそのままいくかとも思われた。しかし主導権を握ったのは、経験豊富なバウン選手の方だった。スピードの落ちたインタノン選手に対し、コートの奥をつく正確なショットで試合を完全に掌握。技術や体力の衰えをまったく感じさせないプレーでどんどん点差を広げていき、あっという間に20-7とマッチポイントを握る。ここから「これが最後のラリーになるかもと思いながらプレーした」バウン選手がインタノン選手に3点を献上するが、21-10で完勝。2008年、2010年に続く3度目の全英オープン優勝を手に、長年世界で戦い続けた選手生活に幕を引いた

男子シングルスは、2010年と2011年の覇者、マレーシアのリー・チョンウェイ選手が、初優勝を狙う中国のチェン・ロン選手と対戦。リー選手が第1、2ゲームでそれぞれ0-7、1-6とスタートダッシュにもたつく中、チェン選手は堅実なプレーで着々と点数を重ねていき、第1ゲームは一度もリードを譲らず21-17、第2ゲームは14-11とリードした場面からリー選手にいったん逆転を許すも、再逆転に成功し21-18でストレート勝ちした。リー選手は、中国リン・ダン選手を相手に右肩の負傷により途中棄権した昨年に続いて、準優勝に終わった

中国は男子ダブルスと男子シングルスのほか、同国対決になった女子ダブルスのタイトルを獲得。一方、混合ダブルス決勝に進んだロンドン五輪金メダルの中国ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ組は、ディフェンディングチャンピオンのインドネシア、タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル組に敗れた

各種目決勝の結果

【男子シングルス】 リー・チョンウェイ(マレーシア、世界1位)〈17-21,18-21〉チェン・ロン(中国、世界2位)

【女子シングルス】 ティネ・バウン(デンマーク、世界7位)〈21-14,16-21,21-10〉ラッチャノク・インタノン(タイ、世界8位)

【男子ダブルス】 早川賢一・遠藤大由(世界4位)〈11-21,9-21〉リュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン(中国、世界12位)

【女子ダブルス】 ユー・ヤン/ワン・シャオリ(中国、世界2位)〈21-18,21-10〉ツァオ・ユンレイ/チェン・シュウ(中国、世界95位)

【混合ダブルス】 タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、世界2位)〈21-13,21-17〉ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界5位)

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