
2月20~23日に開催されたオーストリアインターナショナルチャレンジで、日本選手が5種目中、混合ダブルスを除く4種目を制した。世界の強豪が出場していない下位大会とはいえ、上位大会での本戦出場資格を得るため少しでもランキングポイントを稼いでおきたい若手選手にとっては意義ある結果となった。インターナショナルチャレンジの優勝者に与えられるのは4,000ポイント。上位大会に照らすと、ジャパンオープンをはじめとする年間7回開催されるスーパーシリーズ(SS)のベスト16、3月初めの全英オープンを含む年間5回のSSプレミアのベスト32は上回る
男子シングルでは、昨年世界ジュニア選手権を制し、現在、世界ランク63位で日本勢の中で田児賢一、佐々木翔、上田拓馬、坂井一将選手に続く5番手に付けている桃田賢斗選手が順当に勝ち上がり、準決勝でロンドン五輪で田児選手が足元をすくわれた今大会第2シード、スリランカのニルカ・カルナラトネ選手にストレート勝ち。決勝では坂井選手に競り勝ち上がってきた日本6番手の武下利一選手をやはりストレートで下して、1月のエストニアインターナショナルシリーズとスウェーデンインターナショナルチャレンジに続き、今年国際大会3勝目を挙げた

女子シングルスでは、伏兵と見られていた世界ランクで日本勢10番手の橋本由衣選手(世界91位)が、ともにロンドン五輪代表である、第2シードのクリスティナ・ガブンホルト選手(チェコ、世界39位)と第1シードのペトヤ・ネデルチェワ選手(ブルガリア、世界22位)との直接対決を含む5試合すべてにストレート勝ちし、昨年7月のロシアオープングランプリ(GP)に続いて国際タイトルを手にした

男子ダブルスは、日本勢同士の決勝に臨んだ佐伯祐行・垰畑亮太組が、昨年7月のカナダオープンGP決勝、同11月のスコットランドインターナショナルチャレンジ決勝でともに敗れ苦杯をなめさせられた園田啓悟・嘉村健士組にファイナルゲームの末に勝ち、1つ借りを返した

女子ダブルスは、今年新たに日本代表に選出され、このペアで初めて国際大会に参戦した樽野恵・新玉美郷組が、女子シングルスの橋本選手と同じく、第2シードのブルガリアペア、第1シードのマレーシアペアを含む対戦相手すべてにストレート勝ちで、国際大会初優勝を飾った
一方、混合ダブルスには日本から唯一、嘉村健士・新玉美郷組が出場したが2回戦で敗退。決勝は香港ペア同士の対戦となり、チャン・ユンルン/ツェ・インシュー組が優勝した
なお今大会で優勝した日本選手のうち、桃田選手と佐伯・垰畑組は、26日開幕するドイツオープンGPゴルード参戦のため、ドイツ・ミュルハイムへ移動。一方、橋本選手と樽野・新玉組は日本へ帰国した
ドイツオープンにはオーストリア組以外に、日本からドイツ入りした佐々木翔選手、上田拓馬選手、廣瀬栄理子選手、高橋沙也加選手、早川賢一・遠藤大由組、平田典靖・橋本博且組、高橋礼華・松友美佐紀組、早川賢一・松友美佐紀組も出場する
【変更】 三谷美菜津選手、末綱聡子・前田美順組は、ドイツオープンへの出場を取りやめ、翌週の全英オープンSSプレミアに参戦する。田児賢一選手は早い段階から全英オープンに照準を絞っている