昨年5月にスタートしたオリンピックレース。最終戦のインドオープンスーパーシリーズ(SS)までもつれた日本ダブルス陣の争いは、【男子ダブルス】 佐藤翔治・川前直樹組 【女子ダブルス】 藤井瑞希・垣岩令佳組、末綱聡子・前田美順組 【混合ダブルス】 池田信太郎・潮田玲子組――がロンドン五輪出場の資格を得て、幕を閉じた

男子ダブルスでは、インドオープンに入る前まで1番手につけていた平田典靖・橋本博且組と、4,011ポイント差で追いかけていた2番手の佐藤・川前組が格下相手にまさかの初戦敗退。ここでカギとなったのが、ランキングポイントの累計から消失する(※)昨年の今大会の成績。ベスト8(5,040ポイント)だった佐藤・川前組に対し、優勝(9,200ポイント)した平田・橋本組がより多くのポイントを失い、結果として、わずか149ポイントの差で佐藤・川前組に逆転を許し、涙を飲んだ
もうひとつのペア、前週のアジア選手権準優勝で勢いに乗る早川賢一・遠藤大由組は唯一、1回戦を突破。準優勝(7,800ポイント)以上で日本勢トップに躍り出る可能性を残したが、結局ベスト16どまり。昨年のベスト8にも届かずポイントを減らしてレースを終えた
◆日本の男子ダブルス3ペアのオリンピックレース終了時のランキングポイント(速報値)
平田典靖・橋本博且 60,228 pts-9,200 pts+4,320 pts=55,348 pts
佐藤翔治・川前直樹 56,217 pts-5,040 pts+4,320 pts=55,497 pts (当確)
早川賢一・遠藤大由 53,209 pts-5,040 pts+4,800 pts=52,969 pts

女子ダブルスは、早々に三つ巴の争いから抜け出し出場権を確保した藤井・垣岩組を除く、2組による日本2枠目をめぐる争いが熾烈さを増していた。ところが、3,281ポイント差で追いかけていた松尾静香・内藤真実組がよもやの1回戦負けでポイントの増減なしに終わる。対する末綱・前田組は、昨年優勝(9,200ポイント)したインドオープンでどれだけポイントの喪失を抑えられるかに注目が集まったが、ベスト4入り(6,420ポイント)を果たしたことで501ポイントの僅差で松尾・内藤組を振り切った。松尾・内藤組にとっては、前週のアジア選手権でチャンスを生かせずベスト4にとどまり、ポイントの上乗せに失敗したことが悔やまれる結果となった
◆日本の女子ダブルス3ペアのオリンピックレース終了時のランキングポイント(速報値)
藤井瑞希・垣岩令佳 70,214 pts-7,800 pts+6,420 pts=68,834 pts (当確)
末綱聡子・前田美順 63,604 pts-9,200 pts+6,420 pts=60,824 pts (当確)
松尾静香・内藤真実 60,323 pts

混合ダブルスでは、ケガの具合が心配されたが、優位に立っていた池田・潮田組がインドオープンでベスト8(5,040ポイント)に入り、レースを戦う日本選手の中で唯一、ポイントの上乗せに成功。同じくベスト8に進みながら、昨年と同じ成績のためポイントの増減がなかった佐藤翔治・松尾静香組を抑えて、それぞれ男子ダブルス、女子ダブルスで出場した北京五輪に続く2大会連続の五輪切符を手にした
◆日本の混合ダブルス2ペアのオリンピックレース終了時のランキングポイント(速報値)
池田信太郎・潮田玲子 49,600 pts-3,850 pts+5,040 pts=50,790 pts (当確)
佐藤翔治・松尾静香 46,050 pts-5,040 pts+5,040 pts=46,050 pts
※世界バドミントン連盟(BWF)が毎週木曜日に更新する世界ランキングは、過去1年の間に出場した対象大会で稼いだ複数のランキングポイントのうち、ポイントの高い順に10個を累計した数字で決まる。そのため年1回開催される同一大会のポイントは重複せず、1年が経過した時点で前回の成績は消失する。ロンドン五輪への出場権を得たすべての選手は、インドオープンSSの結果を踏まえ5月3日(木)に発表される最新の世界ランキングを基に確定する