
マレーシアオープンSS決勝、この日、会場を訪れた多くの観衆が、リー・チョンウェイ(マレーシア)とタウフィック・ヒダヤット(インドネシア)という2人のスターが対戦する男子シングルスに熱狂した
世界バドミントン連盟(BWF)のデータベースによると、両者の過去の通算対戦成績はリー選手の10勝6敗。ここ数年で見ると、2008年はヒダヤット選手が2勝1敗とリードしたが、09年と10年はそれぞれ4勝0敗、2勝1敗でリー選手が勝ち越している
試合はリー選手のペースで進み、第1ゲームを21-8と圧倒した。第2ゲームに入ってもリー選手の勢いはとまらず18-8と点差が広がる。ただ、「チョンウェイがチャンスをくれた(笑)」とヒダヤット選手が試合後、冗談を飛ばしたように、ヒダヤット選手が9連続ポイントで18-17まで迫ったが、反撃もここまで。リー選手が21-17で試合を締め、2回戦以降、‘非公式’にコーチ席について見守り続けたミスブン・シデク氏と歓喜の抱擁を交わした
リー選手は、2007年から始まった地元開催のマレーシアオープンSSで、08、09、10年に続く4連覇を果たした(SSになる以前のマレーシアオープンから数えると、通算7勝目)

混合ダブルスは、 ジアミン・タオ/ティエン・チン組(世界23位)とヘ・ハンビン/マー・ジン組(世界33位)による中国勢同士の対戦。実力拮抗の両ペアはともに21-13のスコアで1ゲームづつ取り合うが、 最終ゲームを21-16で制したへ/マー組に軍配が上がった
次週の韓国オープンSSプレミアでは、勝利したヘ/マー組はいったんペアを解消。ヘ・ハンビンがユー・ヤン、マー・ジンがスー・チェンとそれぞれ組んで出場する。この点についてへ/マー組は試合後のインタビューで、「中国バドミントン協会としての決定であり、ペアを再結成するかどうかは協会次第」と述べた
一方、敗れたジアミン・タオ/ティエン・チン組は韓国オープン初戦で、池田信太郎・潮田玲子組とぶつかる

男子ダブルスは、準決勝で佐藤翔治・川前直樹組を下したデンマークの ヨナス・ラスムセン/マッズ・コンラドペターセン組(世界77位)が、中国のチャイ・ビャオ/グオ・ツェンドン組(中国)に挑んだ。結成から約5カ月のデンマークペアにとって初めての中国選手との対戦だったが、中盤まではしっかりついていった。しかし終盤に入ると徐々に点差が開き、最後は16-21,14-21で敗れた
両ペアは、韓国オープン1回戦で再び対戦する

女子シングルスは中国選手同士の対戦ながら、 ワン・イーハン(世界1位)とワン・シーシャン(世界2位)による文字通り頂上決戦となった
このところ上り調子で今月初めのSSファイナルを制したワン・シーシャン選手を相手に、ワン・イーハン選手が本来の輝きを取り戻すことはできるか。注目の一戦は、ショットの正確さと安定感で勝るワン・シーシャン選手が21-18,21-11のストレート勝ちを収めた
ワン・シーシャン選手は試合後、「中国の女子シングルス選手の間に実力差はほとんどなく、今後も競い合いが続く。今回の勝利で優位に立ったとは思わない」と述べた

混合ダブルス、女子シングルスに続いて中国勢同士がぶつかった女子ダブルス。中国マスターズSS、ジャパンオープンSS、香港オープンSS、SSファイナルで勝利するなど昨年来、国際大会で実績を積み重ねているワン・シャオリー/ユー・ヤン組(中国、世界11位)から、新たにダブルスを組んだ ツァオ・ユンレイ/ティエン・チン組(中国)が、21-12で第1ゲームを奪う。第2ゲームはワン/ユー組が21-6で取り返すも、ファイナルゲームでは、ツァオ/ティエン組が混戦の中、17-17から抜け出し、SS初優勝を飾った