アジア競技大会、20日夜の男子ダブルス決勝戦で、今大会第１シードで４年前のドーハ大会に続く連覇を狙ったマレーシアのクー・ケンケット／タン・ブンヒョン組を、第２シードのインドネシア、マルキス・キド／ヘンドラ・セティアワン組が逆転で撃破。２年前の北京五輪に次いで、同じく４年に一度開催のアジア大会で大きなタイトルを手にした
圧巻は、クー／タン組が第１ゲームを21-16で奪った後の第２ゲーム。互いに19-19からゲームポイント、マッチポイントを握るも譲らずそのまま24-24まで進み、最後はキド／セティアワン組が26-24で取り返した。続く第３ゲームは勢いに乗ったキド／セティアワン組が試合を優位に運び、19-19に追いつかれるが21-19で振り切った
今大会、団体戦と個人戦を通じて、男子ダブルスでは白熱した接戦が続いた。とりわけ、キド／セティアワン組（世界３位）とクー／タン組（世界２位）に韓国のチョン・ジェソン／イ・ヨンデ組（世界４位）、中国のカイ・ユン／フー・ハイファン組（世界７位）を加えた４つのペアの実力は伯仲。個人戦優勝のキド／セティアワン組は団体戦でカイ／フー組に敗退。そのカイ／フー組を団体戦と個人戦で２度も下したチョン／イ組。そしてチョン／イ組を個人戦準決勝で退けたキド／セティアワン組が決勝でクー／タン組に僅差で勝利した。このように、試合ごとに調子次第で誰が勝利してもおかしくない拮抗した状況は、これらトップペアの間で今後も続くとみられる
男子シングルスの準決勝では、世界１位、マレーシアのリー・チョンウェイ選手が、フルゲーム（14-21,21-15,21-7）の末に世界選手権覇者、中国のチェン・ジン選手を下し、もう一方の山で韓国のパク・ソンファン選手をストレート（21-14,21-10）で退けた中国のエース、リン・ダン選手とともに決勝へ進んだ
世界バドミントン連盟（ＢＷＦ）によると、リー選手とリン選手のこれまでの対戦成績は１４勝７敗でリン選手が圧倒している。リー選手は、2008年と09年はいずれも４戦して１勝のみ。ただ今年は、最初の対戦となった５月のトマス杯では完敗したが、９月のジャパンオープンで勝利し１勝１敗の五分に戻している
一方、中国勢同士の対戦となった女子２種目の決勝が行われた
20日昼の女子シングルス決勝は、世界ランク１位と同４位の対決で、準決勝で廣瀬選手を一蹴した格上のワン・シン選手（25）を、５歳年下のワン・シーシャン選手（20）がストレート（21-18,21-15）で下し、金メダルを手にした
ただこの種目では、現時点で世界ランク上位６人の中に中国選手が４人おり、国・地域ごとに最大２人に限定されるロンドン五輪の出場枠をめぐる中国国内の激しい争いは今後も続く
19日夜の女子ダブルス決勝は、ともに実績あるペアの組み換えで誕生した新しいペア同士の対戦。このうち、９月のジャパンオープンとチャイナマスターズでスーパーシリーズ（ＳＳ）２勝と結果を残しているワン・シャオリ／ユー・ヤン組（中国、世界52位）が優位と思われた。しかしふたを開けてみると、ツァオ・ユンレイ／ティエン・チン組（中国）は、第１ゲームこそ僅差（20-22）で落とすも、第２、３ゲームを連取（21-15,21-12）し、初優勝を飾った
バドミントン競技最終日の21日夜（現地時間午後７時30分～）に行われるのは次の２試合
【混合ダブルス決勝】 ツァン・ナン／ツァオ・ユンレイ組（中国、世界15位）対シン・ベクチョル／イ・ヒョジュン組（韓国）
【男子シングルス決勝】 リー・チョンウェイ（マレーシア、世界１位）対リン・ダン（中国、世界４位）
20日終了時点で確定している個人種目の結果は以下の通り
【男子ダブルス】 １位：マルキス・キド／ヘンドラ・セティアワン組（インドネシア）、２位：クー・ケンケット／タン・ブンヒョン組（マレーシア）、３位：チョン・ジェソン／イ・ヨンデ組（韓国） ・モハンマド・アーサン／アルベン・ユリアント・チャンドラ組（インドネシア）
【女子シングルス】 １位：ワン・シーシャン（中国）、２位：ワン・シン（中国）、３位：廣瀬栄理子（日本）・イップ・プイイン（香港）
【女子ダブルス】 １位：ツァオ・ユンレイ／ティエン・チン組（中国）、２位：ワン・シャオリ／ユー・ヤン組（中国）、３位：ハ・ジュンユン／イ・キョンウォン組（韓国）・キム・ミンジュン／イ・ヒョジュン組（韓国）
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