Men revive, Women ready for real fight

トマス・ウーバー杯準々決勝、日本は前日敗れた選手が奮起し、男女ともに準決勝へ勝ち上がり、メダルを確保した。この日はとりわけトマス杯で、日本含め多くのドラマが展開された

今回の日本男子は個々のランキングや実績とは別に、チームとして見た場合、決定的な推進力が欠けていて、一次リーグ通過順位にかかわらず、上位8チームによる決勝トーナメントでは最初から「挑戦」を強いられる状況にあった

ただこの日は先陣を切るエースの桃田賢斗が、チョウ・ティエンチェンのプレースタイルにかみ合ったこともあってかストレート勝ち。チームに流れを生む。しかし続く小林優吾・保木卓朗はこれに乗り切れず、東京五輪金メダルのリー・ヤン/ワン・チリンの前にストレート負け。逆に流れを奪い返される格好に。この勝利に勢いを得た第2シングルスのワン・ツーウェイが第1ゲーム、18-20の劣勢をひっくり返すなどして常山幹太に競り勝ち、流れは完全に台湾サイドへ移った

前日のマレーシア戦と同じ1-2と後のない状況での出番ながら、最終種目まで試合ができた一次リーグとは違い、決勝トーナメントに入ったこの日は負ければ即敗戦。文字通りチームの命運を託される形になった第2ダブルスの古賀輝・渡辺勇大、ルー・チンヤオ/ヤン・ポハンとの試合は接戦になるが、17-15とリードした場面から4連続得点を許し17-19と逆転され嫌な雰囲気に。しかし日本の2人はここでしっかり踏みとどまり、相手の2度のマッチポイントを凌いで24-22でオープニングゲームを奪う。すると第2ゲームは水を得た魚のように序盤から優位に立つと、そのまま振り切り試合を2-2のふりだしに戻す

こうなると、最終種目に控える西本拳太の安定感は絶大で、台湾の19歳に実力と経験の差を見せて快勝。チームを逆転勝利に導いた

Joyful faces of Japanese Men after beating Taiwan 3-2 ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

日本同様、エースに復活の兆しが見えたのはインドネシア。中国との一戦、最初にコートに立ったのは4戦続けてアンソニー・シニスカ・ギンティン。ただギンティンは今大会、ロー・キーンユー、クンラウット・ヴィティサン、ホ・クワンヒといずれも強豪相手ながら、一次リーグの3試合すべて敗北という厳しい立場にあった

この日も第1ゲームを先取した後の第2ゲーム、先に20-19とマッチポイントを握りながら、ツァオ・ジュンペンに粘られ、25-27で落としてしまう嫌な流れはあった。ファイナルゲームも、中盤以降抜け出し18-11と大きくリードしながら、18-17まで追い上げられる場面も。ただここではしっかり踏みとどまって勝ち、今大会4戦目にして初白星を挙げた

ギンティンは試合後、コーチのほか、チームメイトからサポートの言葉を得ていたこと。中でもキャプテンのヘンドラ・セティアワンから、(3連敗は)気にするな。もう一回トライしてみよう、と声を掛けられていたことを明かしている

桃田、ギンティンという苦悩する両エースの白星が勝ちにつながった日本とインドネシアは、次の準決勝で激突する。日本にとっては、準々決勝よりさらに厳しい挑戦が待ち受けるのは必至で、強豪を前にした第1ダブルス、小林優吾・保木卓朗の覚醒が待たれる

日本、インドネシアとは対照的に、インドはエースのラクシャ・センがリー・ヅージアに敗れ星を落とすも、「全員バドミントン」で前日、日本を破ったマレーシアと最終種目まで戦い3-2で勝利。1979年以来の準決勝進出を決め、メダルを確保した。第2ダブルスに弱さはあるが、今大会に参加しているチームの中では、若手とベテランがバランスよく配分されている

トマス杯準々決勝もうひと試合、「デンマーク対韓国」はさらに熾烈な接戦に。シングルス3人をそろえるデンマークの優位が予想されたが、2番手アナース・アントンセンが敗れる誤算。後のない状態で第2ダブルスを迎え、組み換えペアであるアナース・スカールプ・ラスムセン/フレデリク・スゴールは、チェ・ソルギュ/キム・ウォンホ相手に第1ゲームを失い、第2ゲームも18-20まで追いつめられる

台湾、マレーシアに続き、3つ目の一次リーグ1位通過チームの敗退か、と思われたが、ここからデンマークペアはマッチポイント2つを凌いで追いつき、さらにもう1つのマッチポイントも回避して逆転勝ちに成功した。そのままファイナルゲームも取って次へつなぐと、前日の中国戦勝利の立役者となったハンス・クリスチャン・ビッティングスに代わり第3シングルスに入ったラスムス・ゲムケがきっちり仕事をこなし、戦線に踏みとどまった

団体戦では、日替わりで「スター」が誕生し厳しい試合を潜り抜けてくるチームが、日ごとに進化を遂げ優勝へと近づく

トマス杯・準々決勝の結果

インドネシア(A組1位)3-0中国(B組2位)

【第1シングルス】アンソニー・シニスカ・ギンティン<21-12,25-27,21-17>ツァオ・ジュンペン

【第1ダブルス】モハンマド・アーサン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ<21-17,21-16>リュウ・ユーチェン/オウ・シュエンイ

【第2シングルス】ジョナタン・クリスティ<21-13,21-18>リ・シーフェン

Ace’s first win in this tournament let Indonesia defeat China 3-0 ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

台湾(C組1位)2ー3日本(D組2位)

【第1シングルス】チョウ・ティエンチェン<18-21,13-21>桃田賢斗

Kento won <1-0> ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

【第1ダブルス】リー・ヤン/ワン・チリン<21-14,21-15>小林優吾・保木卓朗

Yugo / Takuro lost <1-1> ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

【第2シングルス】ワン・ツーウェイ<22-20,21-17>常山幹太

Kanta lost <1-2> ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

【第2ダブルス】ルー・チンヤオ/ヤン・ポハン<22-24,14-21>古賀輝・渡辺勇大

Yuta / Akira won <2-2> ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

【第3シングルス】リャオ・ジュオフ<13-21,11-21>西本拳太

Kenta won <3-2> ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

マレーシア(D組1位)2-3インド(C組2位)

【第1シングルス】リー・ヅージア<23-21,21-9>ラクシャ・セン

【第1ダブルス】ヌル・イズディン/ゴー・ジーフェイ<19-21,15-21>シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ

【第2シングルス】ウン・ツェヨン<11-21,17-21>キダンビ・スリカンス

【第2ダブルス】テオ・イーイ/アーロン・チア<21-19,21-17>クリシュナ・プラサド・ガラガ/ヴィシュヌヴァルダン・ゴウド・パンジャラ

【第3シングルス】リョン・ジュンハオ<13-21,8-21>H.S.プラノイ

Since 1979, India made the semifinal after beating Malaysia 3-2 ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

デンマーク(B組1位)3-2韓国(A組2位)

【第1シングルス】ビクター・アクセルセン<13-21,21-17,21-19>ホ・クアンヒ

【第1ダブルス】キム・アストルプ/マシアス・クリスチャンセン<18-21,18-21>ソ・スンジェ/カン・ミンヒョク

【第2シングルス】アナース・アントンセン<19-21,12-21>チョン・ヒョクチン

【第2ダブルス】アナース・スカールプ・ラスムセン/フレデリク・スゴール<18-21,23-21,21-17>チェ・ソルギュ/キム・ウォンホ

【第3シングルス】ラスムス・ゲムケ<21-19,21-15>イ・ユンギュ

Game changer of the night ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

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トマス杯に比べ、ウーバー杯の準々決勝は、一次リーグ1位通過チームがいずれも3-0で勝ち、事前予想通り、波乱のないまま準決勝へと戦いの場を移す

日本女子にとっては、前日のインドネシア戦で唯一の黒星を喫したエースの山口茜が、気持ちを引きづらずただ向かっていける相手、タイ・ツーインとここで対戦できたのは良かった。調子の戻りが気がかりだった福島由紀・廣田彩花奥原希望も、1ゲーム落としたものの大過なく勝ちを収めた

ただ女子の場合、真の勝負はここから。日本、中国、韓国、タイが4強に残るのは、コロナ感染で出場できない選手が出ない限り、チーム力から判断して確実視されていた

準決勝では、連覇を狙う中国に対し、今大会調子が上向いているラッチャノク・インタノンを軸とするタイのシングルス勢が自国で白星を重ねられるか。日本対韓国は、第1シングルスとダブルス2ペアは実力拮抗なことから、奥原または髙橋沙也加が出てくる第2シングルスが勝敗の行方を左右する重要な役割を担う

ウーバー杯・準々決勝の結果

日本(A組1位)3-0台湾(B組2位)

【第1シングルス】山口茜<21-10,19-21,21-19>タイ・ツーイン

Akane won <1-0> ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

【第1ダブルス】福島由紀・廣田彩花<19-21,21-7,21-14>シュー・ヤチン/リン・ワンチン

Sayaka / Yuki won <2-0> ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

【第2シングルス】奥原希望<15-21,21-13,21-9>シュー・ウェンチ

Nozomi won <3-0> ~photo courtesy of BWF/BadmintonPhoto

【第2ダブルス】永原和可那・松本麻佑<打ち切り>リー・チーチェン/テン・チュンシュン

【第3シングルス】髙橋沙也加<打ち切り>スン・シュオユン

韓国(D組1位)3ー0デンマーク(C組2位)

【第1シングルス】アン・セヨン<18-21,21-15,21-18>ミア・ブリクフェルト

【第1ダブルス】シン・スンチャン/イ・ソヒ<21-23,21-16,21-19>サラ・チューセン/マイケン・フォーゴール

【第2シングルス】キム・ガウン<10-21,21-9,21-16>リネ・クリストファーセン

タイ(C組1位)3ー0インド(B組2位)

【第1シングルス】ラッチャノク・インタノン<18-21,21-17,21-12>プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ

【第1ダブルス】ラウィンダ・プラジョンジャイ/ジョンコンパン・キッティハラクン<21-16,21-13>シムラン・シンギ/シュルティ・ミシュラ

【第2シングルス】ポーンパウィー・チョチュウォン<21-16,21-11>アーカシ・カシャップ

中国(B組1位)3-0インドネシア(A組2位)

【第1シングルス】チェン・ユーフェイ<21-12,21-11>コマン・アユ・カヒャ・デウィ

【第1ダブルス】チェン・チンチェン/ジア・イーファン<21-19,21-16>フェブリアナ・ドゥイプジ・クスマ/アマリア・カハヤ・プラティウィ

【第2シングルス】ホー・ビンジャオ<19-21,21-18,21-7>ビルキス・プラシスタ

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