One vote short, 21×3 remains

世界バドミントン連盟(BWF)は22日にリモート開催した年次総会で、主要な議題のひとつとして新たな得点制「 11点X5ゲーム」への移行の可否を問う投票を実施したが、賛成票が1票足らず否決。現行の「21点X3ゲーム」の継続が決まった

結果は投票総数282票に対し、賛成187票、反対95票。賛成が全体の66.3%と反対を大きく上回ったものの、可決に必要な3分の2(66.6%)にはわずかに届かなかった

11点X5ゲームの可否が問われたのは、2018年に続きこれが2回目。ただ、BWFが主導した前回とは異なり、東京五輪終了後、一定のトライアル期間を経て移行することを目指す今回の提案者は、バドミントンアジアに属するインドネシア協会(PBSI)とモルディブ協会。間を置かずして、台湾と韓国の協会が公に支持を表明したのに加え、中国やマレーシアといったアジアの主要国が、競技の将来のため必要な変化と認め前向きにとらえ、足並みをそろえて動いていた

バドミントンヨーロッパも前回に続きこれを支持する立場を明確にし、いよいよ機は熟したかにみえたが、少数派となった現行維持を望む国・地域の票をあとひとつ、取り込むことができなかった。関係者によれば、日本は反対に回ったとみられるという

一方、今回の総会では、4年に一度の理事改選が実施され、対立候補が立たなかった会長、副会長、パラバドミントン担当長の続投承認と、投票による新たな理事の選出が行われた

このうちアジア男性枠は、実質的に9人の候補者が6つの枠を争い、中国バドミントン協会の若きリーダー、ツァン・ジュン氏(43)が、5大陸全候補者の中で最多の得票数でトップ当選を果たした

これに、◆インドネシアのバンバン・ルーディアント氏◆インドのヒマンタ・ビスワ・サルマ氏 ◆韓国のキム・ジョンス氏◆マレーシアのケニー・ゴー氏――が順番に続き、最後の1枠に日本の銭谷欽治氏が入った。銭谷氏は、4年前の理事改選に初めて出馬し落選したが、欠員補充のための2年前の補選で当選し、2期目に突入する

BWF理事の席数は、大陸ごとに割り当てがある。さらに、競技団体における男性偏重の改善を進める国際オリンピック委員会(IOC)の意向に沿うため、男女それぞれ最低確保すべき議席を規定している

総数は、◆アジア10(男性3以上、女性3以上)◆ヨーロッパ10(男性3以上、女性3以上)◆パンアメリカ3(男性1以上、女性1以上)◆アフリカ3(男性1以上、女性1以上)◆オセアニア2(男性1、女性1)――の計27。これには会長と副会長のほか、5つの大陸連盟から1人ずつ、自動的に選任される代表5人も含まれる

【会長】

ポール・エリック・ホイヤー(デンマーク、55、英独語※元選手 【現職】 2013~21年)

【副会長】

クンイン・パタマ・リースワドトラクン(タイ、56、英語 【現職】 2017~21年※19年から副会長)

【パラバド担当長】

ポール・クルゾ(スイス、57、独英仏語※元車いす選手/元パラバド連盟会長 【現職】 2011~21年 )

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【理事】

<アジア枠>定数10。但し、大陸代表=アジア連盟財務担当ジャシム・カンソ(レバノン)、BWF副会長クンイン・パタマ・リースワドトラクン (タイ)の男性1、女性1を含む

◆男性:候補者9人→6人

ツァン・ジュン(中国、43※元選手)

バンバン・ルーディアント(インドネシア、54、英語)

ヒマンタ・ビスワ・サルマ(インド、52、英語※法律家)

キム・ジョンス(韓国、61※元選手)

ケニー・ゴー(マレーシア、54、英語)

銭谷欽治(日本 、68、英語※元選手【現理事】 2019~21年、日本協会理事2007~21年=14年在任 )

バタシグ・バトボルド(モンゴル 、34、英語 【現理事】2017~21年)

ロバート・リム(・テクヘン)(シンガポール、60、中国語※ビジネスパーソン)

ペシュティワン・マジード・ナディール(イラク、56※元選手)

◆女性:候補者3人→2人

ルクショナ・ナルズロエワ(タジキスタン、38、露英語※元選手)

ソウサン・ハジ・モハンメド・タカウィ(バーレーン、48、英語※政治家)

マリア・ド・カルモ・リベイロ・マデイラ・デ・カルバロ(マカオ、55、中英ポルトガル語)

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<ヨーロッパ枠>定数10。但し、大陸代表=欧州連盟副会長ジョアン・マトス(ポルトガル)、BWF会長ポール・エリック・ホイヤー 、パラバド担当長ポール・クルゾの男性3を含む

◆男性: 候補者6人→4人

デビッド・カベーリョ(スペイン、49、英仏ポルトガル語※大学講師 【現理事】 2009~21年 )

エティエンヌ・トボワ(フランス、53、英語※元選手 【現理事】 2009~13年、17~21年 )

ロベルト・デコック( スイス、55、蘭独仏英語他※元選手 【現理事】 2017~21年 )

スヴェン・セール(ベルギー、49、蘭仏英独語※BWF審判)

ムラート・オズメキキ(トルコ、54※コーチ)

ピーター・ターサラ(スロバキア、44、英露語他 【現理事】 2009~21年 )

◆女性: 候補者4人→3人

ノラ・ペリー(イングランド 、66※元選手 【現理事】 2009~21年 )

エマ・ぺネロぺ・メイソン(スコットランド 、34、独語※元選手 【現理事】 2017~21年)

エラ・ディール(ロシア、42、英独語※元選手)

シャルロット・デュウ・ハッテンス(デンマーク、56、英語※ビジネスパーソン)

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<パンアメリカ枠>定数3。但し、大陸代表=パンアメリカ連盟会長ビシュ・トラン(ジャマイカ)、男性1を含む

◆男性: 候補者2人→1人

ホセ・ガブリエル・デル・ブスト・フェルナンデス(グアテマラ、39、スペインポルトガル英語※パンアメリカ連盟中米担当)

アニル・カウル(カナダ、56、ヒンズー語※元選手=パンアメリカ連盟副会長)

◆女性: 候補者2人→1人

ピラール・カリージョ・ラ・フエンテ(ペルー、67、英仏語)

レナ・ワン(USA、29、中国語※元選手)

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<アフリカ枠>定数3。但し、大陸代表=アフリカ連盟会長ミシェル・バウ(セーシェル)、男性1を含む

◆男性: 候補者2人→0人

フランシス・オビー(ナイジェリア、55、英語※法律家)

ケイ・カマトゥア・チルワ(ザンビア、56※HRマネジャー)

◆女性: 候補者2人→2人

オデット・アセンブ・アングル(カメルーン、50、仏英語※法律家=アフリカ連盟地域担当)

チポ・ズンブラニ(ジンバブエ 、36 、英語※バンカー=アフリカ連盟財務担当 【現理事】 2013~21年 )

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<オセアニア枠>定数2。但し、大陸代表=オセアニア連盟会長ジェラルディン・ブラウン(オーストラリア)、女性1を含む

◆男性:候補者1人→1人

ナイジェル・スケルト(ニュージーランド、64 ※オセアニア連盟副会長【現理事】 2009~21年)

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