All England goes on

All England begins under pressure ~photo courtesy of BWF (Copyright : Badmintonphoto)

全英オープン(SUPER1000)は18日までに1、2回戦を終え、ベスト8が出揃った。一方で、インドネシアの選手が1回戦の行われている途中で全員棄権を余儀なくされ、その対応に現下の国際大会開催の難しさがあらためて浮き彫りになった

日本代表が揃って派遣されるのは前回2020年3月のこの大会以来。ワールドツアー再開初戦となった同年10月のデンマークオープン(SUPER750)に出場した奥原希望、西本拳太、福島由紀・廣田彩花、永原和可那・松本麻佑以外は、1年以上国際大会に参戦しておらず、国内とは異なるトップ選手相手の試合勘を取り戻せるかが課題だった

Kanta TSUNEYAMA ~photo courtesy of BWF (Copyright : Badmintonphoto)

ただ蓋を開けてみると、同国対決とシード勢との対戦を除いて、日本選手は順当な勝ち上がり。2回戦終了時点で、シングルスは出場7人中4人、ダブルスは出場11ペア中7ペアが残り、準々決勝へ進んだ

ここまででは、男子シングルスの常山幹太が2回戦、初戦で西本をストレートで退けたラスムス・ゲムケ(デンマーク)と初めての顔合わせ。フルゲームを戦った末に勝利をつかみ、シード勢の一角を崩してベスト8入りした

Misaki MATSUTOMO / Yuki KANEKO ~photo courtesy of BWF (Copyright : Badmintonphoto)

今シーズンから混合ダブルス一本で勝負をかける金子祐樹・松友美佐紀は1日遅れで実施された初戦、世界ランク上位のサトウィクサイラジ・ランキレディ/アシュウィニ・ポンナッパ(インド)にストレート勝ち。幸先の良いスタートを切ると、同じ日に行われた2回戦もフルゲームの末、突破した

Koki WATANABE ~photo courtesy of BWF (Copyright : Badmintonphoto)

また敗れた選手の中でも、男子シングルス日本4番手の渡邊航貴は、昨年2月のスペインマスターズ(SUPER300)以来、6大会連続決勝進出(うち優勝5回)と好調を持続している第2シードのビクター・アクセルセンと初めて対戦。ファイナルゲーム19-20まで競り合ってみせ、大会のない期間中続けてきた練習の成果の片りんをのぞかせた

Kenta NISHIMOTO (R) lost to GEMKE ~photo courtesy of BWF (Copyright : Badmintonphoto)

対照的に3番手の西本は、ここまで勝ち越している第7シードのラスムス・ゲムケに、前回10月のデンマークオープンに続いてストレート負け。初戦敗退で、2番手常山をここから猛追していきたい立場としては、物足らない結果に終わった

全英オープンのタイトルホルダーである、奥原希望(2016年)、渡辺勇大・東野有紗(18年)、桃田賢斗(19年)、遠藤大由・渡辺勇大(20年)、福島由紀・廣田彩花(20年)――を含む、各種目世界ランク1ケタ台の日本上位陣は、いずれも1ゲームも落とさず準々決勝へ駒を進めている

一方で、今大会は開幕前から波風がたっていた。現地で複数回義務付けられているPCR検査で、デンマーク、インド、タイの選手とコーチ合わせて7人が陽性判定を受けた。政府が定める感染拡大抑制規定に基づき、濃厚接触の可能性があるそれぞれの国の選手は、陽性判定者の再検査の結果が出るまでホテル自室での自主隔離に入る。このため、組み合わせ抽選後に申し出のあった棄権者の代わりにリザーブリストから繰り上げを行う最終的な組み合わせと試合順を確定する監督会議が1日先送りされた

さらに運営側は、再検査の結果が判明するタイミングを考慮し、試合開始時間を当初予定していた17日午前9時から、同日午後1時30分に遅らせる措置を講じた

再検査の結果、陽性判定者はすべて陰性判定となり、選手は自主隔離を解かれ、大会初日の午前中に急きょ本会場での練習日程が組まれ、午後からの試合に出場できることになった

そこから大会は順調に日程を消化していったが、遅くになって突如、世界バドミントン連盟(BWF)から、今度はインドネシア選手全員が今大会から棄権となる、という旨の報告が出る。インドネシア選手団が渡航時に搭乗していたイスタンブール発の航空機の乗客から感染者が確認され、イングランド政府の感染検査・追跡サービスで、同乗者には入国日から10日間の自主隔離が義務付けられているため、と説明した

GIDEON / SUKAMULJO won the opening match but was out of tournament a few hours later ~photo courtesy of BWF (Copyright : Badmintonphoto)

男子ダブルス第1シードのマルクス・フェルナルド・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョと第2シードのヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン、男子シングルス第5シードのジョナタン・クリスティは既に、1回戦を勝利で終えていた。それでも試合続行の道は断たれ、棄権となった

インドネシアバドミントン協会(PBSI)はこれに対し、棄権を余儀なくされたこと自体ではなく、◆同じ便に乗っていたトルコの選手のプレー継続が認められていること(※インドネシア側の指摘を受けて確認し、翌日になって棄権に)◆デンマーク、インド、タイのように再検査が認められなかったこと――など、公平な扱いが受けられていない点を指摘。自国のスポーツ担当大臣、さらには外務大臣の後ろ盾も得て、BWFへ質問を投げかけている

インドネシア選手団はこの大会に入る前、多くが2度のワクチン接種を完了。さらに出国前、そして現地で行われたPCR検査で、いずれも陰性判定を受けている

準々決勝(19日)の対戦カード

【男子シングルス】

桃田賢斗(第1シード)対リー・ヅージア(マレーシア、第6シード)

ラクシャ・セン(インド)対マーク・カーリヨウ(オランダ)

アナース・アントンセン(デンマーク、第3シード)対常山幹太

ビクター・アクセルセン(デンマーク、第2シード)対シッティコム・タマシン(タイ)

【女子シングルス】

ポーンパウィー・チョチュウォン(タイ、第6シード)対ツァン・ベイウェン(USA)

山口茜(第3シード)対プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、第5シード)

ラッチャノク・インタノン(タイ、第4シード)対ミア・ブリクフェルト(デンマーク、第7シード)

奥原希望(第2シード)対ブサナン・ウンバンルンパン(タイ、第8シード)

【男子ダブルス】

アナース・スカールプ・ラスムセン/キム・アストルプ・ソレンセン(デンマーク)対トマ・ジュニオール・ポポフ/クリスト・ポポフ(フランス)

園田啓悟・嘉村健士(第3シード)対クリス・ラングリッジ/マーカス・エリス(イングランド、第8シード)

遠藤大由・渡辺勇大(第4シード)対ニクラス・ノール/マシアス・クリスチャンセン(デンマーク)

ニピトポン・プアンプアぺト/タヌバト・ウィリヤンクラ(タイ)対ラッセ・ムルへード/イエペ・ベイ(デンマーク)

【女子ダブルス】

福島由紀・廣田彩花(第1シード)対ローレン・スミス/クロエ・バーチ(イングランド、第7シード)

セリーナ・ピーク/シェリル・セイネン(オランダ)対アシュウィニ・ポンナッパ/ネラクリヒ・シキ・レディ(インド)

志田千陽・松山奈未(第5シード)対ティナー・ムラリタラン/パーリー・タン(マレーシア)

永原和可那・松本麻佑 (第2シード)対サラ・チューセン/マイケン・フォーゴール(デンマーク、第8シード)

【混合ダブルス】

金子祐樹・松友美佐紀対ニクラス・ノール/アマリー・メイルンド(デンマーク)

チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン(マレーシア、第3シード)対トム・ジケル/デルフィーヌ・ドルリュー(フランス、第7シード)

マーカス・エリス/ローレン・スミス(イングランド、第4シード)対ミッケル・ミッケルセン/リッケ・スビー(デンマーク)

渡辺勇大・東野有紗 (第2シード)対タン・キアンメン/ライ・ペイジン(マレーシア、第6シード)

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日本選手1回戦(17~18日)の結果

【男子シングルス】

桃田賢斗(第1シード)<21-13,22-20>カシャップ・パルパリ(インド)

常山幹太<21-17,21-14>トビー・ペンティ(イングランド)

ラスムス・ゲムケ(デンマーク、第7シード)<21-13,21-14>西本拳太

ビクター・アクセルセン(デンマーク、第2シード)<13-21,21-19,21-19>渡邊航貴

【女子シングルス】

奥原希望(第2シード)<21-11,21-7>ユリー・ダワル・ヤコブセン(デンマーク)

山口茜(第3シード)<21-17,21-13>チー・シュエフェイ(フランス)

大堀彩<21-16,21-10>リネ・ケアースフェルト(デンマーク)

※高橋沙也加はエントリーしたものの、早い段階で出場取りやめ

【男子ダブルス】

園田啓悟・嘉村健士(第3シード)<21-13,21-12>マッズ・ムールホルム/エミル・ラウリッツェン(デンマーク)

遠藤大由・渡辺勇大(インド、第2シード)<21-4,21-9>ザック・ルス/ロリー・イーストン(イングランド※リザーブ繰り上がり)

保木卓朗・小林優吾<15-21,12-21齋藤太一・古賀輝

【女子ダブルス】

福島由紀・廣田彩花(第1シード)<棄権>イザベル・ハートリッヒ/リンダ・エフレル(ドイツ)

永原和可那・松本麻佑 (第2シード)<21-6,21-18>マイ・スロウ/ユリー・フィンイプセン(デンマーク)

志田千陽・松山奈未(第5シード)<21-19,16-21,21-17>櫻本絢子・髙畑祐紀子

【混合ダブルス】

渡辺勇大・東野有紗 (第2シード)<21-10,21-18>ロナン・ラバール/アンヌ・トラン(フランス)

サトウィクサイラジ・ランキレディ/アシュウィニ・ポンナッパ(インド)<19-21,9-21>金子祐樹・松友美佐紀 

タン・キアンメン/ライ・ペイジン(マレーシア、第6シード)<21-13,21-13>保木卓朗・松山奈未

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日本選手2回戦(18日)の結果

【男子シングルス】

桃田賢斗(第1シード)<21-15,21-14>プラノイ・ハシーナ・スニルクマール(インド)

ラスムス・ゲムケ(デンマーク、第7シード)<15-21,21-18,14-21常山幹太

【女子シングルス】

奥原希望(第2シード)<21-6,21-13>リンダ・ゼッチリ(ブルガリア)

山口茜(第3シード)<棄権>ネスリハン・イイット(トルコ)

ブサナン・ウンバンルンパン(タイ、第8シード)<21-19,21-15>大堀彩

【男子ダブルス】

園田啓悟・嘉村健士(第3シード)<21-18,21-8>齋藤太一・古賀輝

遠藤大由・渡辺勇大(第4シード)<21-10,21-19>テオ・イーイ/オン・ユーシン(マレーシア)

【女子ダブルス】

福島由紀・廣田彩花(第1シード)<21-7,21-15>アレキサンドラ・ボイエ/メッテ・ポールセン(デンマーク)

永原和可那・松本麻佑 (第2シード)<21-10,21-16>アンヌ・トラン/エミリー・ルフェル(フランス)

志田千陽・松山奈未(第5シード)<21-8,21-12>ヘリナ・リューテル/カティクリート・マラン(エストニア)

【混合ダブルス】

渡辺勇大・東野有紗 (第2シード)<21-16,21-19>マシアス・クリスチャンセン/アレキサンドラ・ボイエ(デンマーク)

金子祐樹・松友美佐紀<21-16,19-21,21-13>サム・マギー/クロエ・マギー(アイルランド)

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