HSBCワールドツアーファイナル一次リーグ3日目(最終日)、決勝トーナメントに進出する各グループ上位2選手/ペアが決まる中、あと1ゲームが取れず優勝候補のインドネシアペアが姿を消す波乱があった

グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユは、2週前のヨネックスタイオープン(SUPER1000)で優勝。シーズン最後の今大会もここまで2勝負けなしの暫定1位で迎えた最終戦、一次リーグ突破に向け1ゲーム取るだけでよかった
しかしいざふたをあけてみると、マレーシアのリー・メンイーン/チョウ・メイクアンから一度もリードを奪えないままストレート負け。マレーシアペアと勝敗数、得失ゲーム数で並んだが、直接対決に敗れたことでグループ内3位に沈み、決勝トーナメント進出を逃した
ポリーは敗戦後、相手の集中力が高く、ミスも少なく試合をコントロールしていた。反撃の機会を探っていたができなかった。コートに立った時、自分たちより相手の方が準備ができていた、とコメントした

インドネシアペアのコーチも、グレイシアとアプリヤニは今日、戦うための気持ちの準備ができていなかった。試合の序盤、余裕を持ちすぎている感じがあったと指摘。そのことがその後、状況の変化に対処できない時、裏目に出た、と試合を評した
一方、勝利したリー・メンイーン/チョウ・メイクアンは、先に相手に攻撃させてカウンタ―アタックを狙う戦略だったと明かした上で、「一打一打に集中し、勝ち負けは考えていなかった。第1ゲームを取れて自信が強まった」と述べ、無欲の勝利だったことを示唆した

男子ダブルスでは、インドネシアのヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサンが、勝てば一次リーグ突破、負ければ敗退、の一戦に臨んだ。後のない状況ながらベテランらしく、マレーシアのアーロン・チア/ソー・ウーイイクにきっちり勝って、インドネシア勢として唯一、決勝トーナメントに進んだ
同時に、これにより日本と中国の選手不在の今大会、男子ダブルスは連覇の可能性が残る唯一の種目に

男子シングルスは、一次リーグトップ通過をかけた東西対決「デンマーク対台湾」が2試合。今大会第1シードのビクター・アクセルセンが第3シードのチョウ・ティンチェンを、第4シードのワン・ツーウェイが第2シードのアナース・アントンセンを、それぞれストレートで退けた
なお、全日程終了後に実施された組み合わせ抽選の結果、決勝トーナメント(準決勝)の男子シングルス2試合は、この日の再戦となる

女子シングルス注目の一戦は、グループBのタイ・ツーイン対ラッチャノク・インタノン。ともに、初出場のポーンパウィー・チョチュウォンに屈し既に1敗を喫していて、勝てば生き残り、負ければ敗退、の試合だった。オープニングゲームはホスト国タイのエースが競り勝つが、続く2ゲームを奪い返した台湾の現世界1位の逆転勝ち(23-25,21-12,21-9)。チョチュウォン、アン・セヨン、カロリナ・マリンに次ぐ4つ目の準決勝枠に滑り込んだ
台湾の26歳は準決勝で、タイオープン2大会連続優勝のマリンにこの日、今年初黒星をつけグループAを1位通過した、韓国の18歳と対戦する
なお、韓国勢は出場したシングルス1人、ダブルス4ペアすべて、決勝トーナメント進出を果たしている
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一次リーグ3日目(最終日)を終えた時点のグループ内順位(確定)※太字はこの日の勝者
【男子シングルス】
◆グループA:【1位】ビクター・アクセルセン(デンマーク、3勝<6-0>)【2位】チョウ・ティエンチェン(台湾、2勝1敗<4-3>)【3位】(インドネシア、1勝2敗<2ー5>)【4位】アンソニー・シニスカ・ギンティン(マレーシア、3敗<2-6>)リー・ヅージア
◆グループB:【1位】ワン・ツーウェイ(台湾、3勝<6-1>)【2位】アナース・アントンセン(デンマーク、2勝1敗<4ー3>)【3位】(香港、1勝2敗<2ー5>)【4位】ウン・カロン(インド、3敗<3ー6>)キダンビ・スリカンス
【女子シングルス】
◆グループA:【1位】アン・セヨン (韓国、3勝<6ー1>)【2位】カロリナ・マリン(スペイン、2勝1敗<5ー2>)【3位】(ロシア、1勝2敗<2ー4>)【4位】エフゲニヤ・コセツカヤ(カナダ、3敗<0ー6>)ミッシェル・リ
◆グループB:【1位】ポーンパウィー・チョチュウォン(タイ、2勝1敗<4-3>)【2位】タイ・ツーイン(台湾、2勝1敗<4ー4>)【3位】(タイ、1勝2敗<4-4>)【4位】ラッチャノク・インタノン(インド、1勝2敗<3ー4>)プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ
【男子ダブルス】
◆グループA:【1位】ワン・チリン/リー・ヤン(台湾、3勝<6ー0>)【2位】ショーン・ベンディ/ベン・レーン(イングランド、2勝1敗<4ー2>)【3位】(マレーシア、1勝2敗<2ー4>)【4位】テオ・イーイ/オン・ユーシン(イングランド、3敗<0ー6>)クリス・ラングリッジ/マーカス・エリス
◆グループB:【1位】チェ・ソルギュ/ソ・スンジェ(韓国、2勝1敗<4ー3>)【2位】ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア、2勝1敗<4ー4>)【3位】(ロシア、1勝2敗<4ー4>)【4位】ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(マレーシア、1勝2敗<3ー4>)アーロン・チア/ソー・ウーイイク
【女子ダブルス】
◆グループA:【1位】シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、2勝1敗<5ー2>)【2位】リー・メンイーン/チョウ・メイクアン(マレーシア、2勝1敗<4ー3>)【3位】(インドネシア、2勝1敗<4ー3>)【4位】グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ(マレーシア、3敗<1ー6>)ビビアン・フー/ヤップ・チェンウェン
◆グループB:【1位】キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国、3勝<6ー1>)【2位】ラウィンダ・プラジョンジャイ/ジョンコンパン・キッティハラクン(タイ、2勝1敗<4ー2>)【3位】(イングランド、1勝2敗<2ー5>)【4位】ローレン・スミス/クロエ・バーチ(ドイツ、3敗<2ー6>)イザベル・ハートリッヒ/リンダ・エフレル
【混合ダブルス】
◆グループA:【1位】ソ・スンジェ/チェ・ユジョン(韓国、3勝<6ー0>)【2位】デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ(タイ、2勝1敗<4ー3>)【3位】(インドネシア、1勝2敗<3ー4>)【4位】プラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ(イングランド、3敗<0ー6>)マーカス・エリス/ローレン・スミス
◆グループB:【1位】トム・ジケル/デルフィーヌ・ドルリュー(フランス、3勝<6ー1>)【2位】ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ(マレーシア、2勝1敗<4ー4>)【3位】(インドネシア、1勝2敗<4ー5>)【4位】ハフィズ・ファイザル/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ(ドイツ、3敗<2ー6>)マーク・ラムスフス/イザベル・ハートリッヒ
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決勝トーナメント(準決勝)の組み合わせ抽選結果
【男子シングルス】
①ビクター・アクセルセン(デンマーク、A1位)対チョウ・ティエンチェン(台湾、A2位)
②ワン・ツーウェイ(台湾、B1位)対アナース・アントンセン(デンマーク、B2位)
【女子シングルス】
①アン・セヨン(韓国、A1位)対タイ・ツーイン(台湾、B2位)
②ポーンパウィー・チョチュウォン(タイ、B1位)対カロリナ・マリン(スペイン、A2位)
【男子ダブルス】
①ワン・チリン/リー・ヤン(台湾、A1位)対ショーン・ベンディ/ベン・レーン(イングランド、A2位)
②チェ・ソルギュ/ソ・スンジェ(韓国、B1位)対ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア、B2位)
【女子ダブルス】
①シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、A1位)対リー・メンイーン/チョウ・メイクアン(マレーシア、A2位)
②キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国、B1位)対ラウィンダ・プラジョンジャイ/ジョンコンパン・キッティハラクン(タイ、B2位)
【混合ダブルス】
①ソ・スンジェ/チェ・ユジョン(韓国、A1位)対ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ(マレーシア、B2位)
②トム・ジケル/デルフィーヌ・ドルリュー(フランス、B1位)対デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ(タイ、A2位)