今シーズンのワールドツアーファイナル出場をかけたポイントレース最後の大会、コリアマスターズ(SUPER300)が24日閉幕し、自力で出場資格を得た各種目上位8選手/ペアの顔ぶれがすべて出そろった
コリアマスターズ決勝では日本選手が2種目で勝ち、ワールドツアーファイナル出場には届かなかったが、次週に控える全日本総合選手権に向け、はずみをつけた

男子シングルスでは、「SUPER300」を主戦場としないA代表ながら所属負担による自費参戦してきた常山幹太が、リン・ダン(中国)と対戦した。世界ランクで日本2番手に浮上したばかりの23歳は、接戦となった第1ゲームを24-22で奪うと、そのままストレート勝ち。優勝で今シーズンのワールドツアーを締めくくった
リン・ダンに対しては、初めて勝利した3月の全英オープン(SUPER1000)に続き2勝目。今シーズンは2勝1敗と勝ち越し、2017年以降の通算対戦成績でも、2勝3敗と差を詰めた
一方、リン・ダンは、ワールドツアーファイナルの出場資格を自力確保できず、この後、出場辞退者が出なければ、これでシーズン終了となる。今シーズンは、優勝1回(マレーシアオープン~SUPER750)、準優勝1回(タイマスターズ~SUPER300)、ベスト4が1回(ニュージーランドオープン~SUPER300)という成績だった

日本ペア同士の対決となった女子ダブルス決勝は、協会派遣のB代表、志田千陽・松山奈未が、国際大会では初顔合わせとなった自費参戦のA代表、高橋礼華・松友美佐紀を逆転で破り、頂点に立った
現在、世界ランクで日本4番手につける22歳志田と21歳松山にとって、7月のUSオープン(SUPER300)に次ぐ、今シーズン、ワールドツアー2勝目
開催国韓国の1、2番手がぶつかった女子シングルスでも、若いアン・セヨン(17)が、長くこの種目をけん引してきたベテランのソン・ジヒョンを国際大会4度目の対戦で初めて降し、優勝。◆ニュージーランドオープン(SUPER300)◆カナダオープン(SUPER100)◆秋田マスターズ(SUPER100)◆フレンチオープン(SUPER750)――に続く、今シーズン、ワールドツアー5勝目を挙げた。なお、アン・セヨンは今大会で、既に1度勝っていた大堀彩と山口茜に、いずれも連勝している
男子ダブルスは、マレーシアのゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョンが、勝って1つ前にいる同国のアーロン・チア/ソー・ウーイイクを抜き、ワールドツアーファイナル出場資格の自力獲得を狙った。しかし、既に出場資格を確保している台湾のリー・ヤン/ワン・チリンにファイナルゲーム19-21の僅差で敗れ、果たせなかった
マレーシア勢は、混合ダブルスでもゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライが決勝に残ったが、香港のタン・チュンマン/ツェ・インシューにストレートで敗れ、タイトルなしに終わった
決勝の結果
【男子シングルス】常山幹太<24-22,21-12>リン・ダン(中国)
【女子シングルス】ソン・ジヒョン(韓国、第5シード)<13-21,17-21>アン・セヨン(韓国、第7シード)
【男子ダブルス】リー・ヤン/ワン・チリン(台湾)<21-19,20-22,21-19>ゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン(マレーシア)
【女子ダブルス】高橋礼華・松友美佐紀(第4シード)<21-15,17-21,18-21>志田千陽・松山奈未
【混合ダブルス】タン・チュンマン/ツェ・インシュー(香港、第5シード)<21-14,21-15>ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ(マレーシア、第6シード)
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今大会の結果を踏まえ、12月11~15日に中国・広州で開催されるワールドツアーファイナルの出場資格を自力で確保した選手は以下のようになった。日本からは、桃田賢斗、山口茜、奥原希望、園田啓吾・嘉村健士、遠藤大由・渡辺勇大、福島由紀・廣田彩花、永原和可那・松本麻佑、渡辺勇大・東野有紗と、5種目すべてに合わせて12人
世界バドミントン連盟(BWF)はこの後、対象者に出場意思の確認を行い、ケガ等による出場辞退者が出れば、種目ごとに1つの国・地域に割り当てられた上限(2選手/ペア)を越えない範囲で、次点以降の選手を繰り上げる
◆ワールドツアーファイナル出場資格確保の各種目上位8選手/ペア(ポイントは速報暫定値。※は自動的に出場資格が得られる世界選手権覇者)
【男子シングルス】
※1) 桃田賢斗 (Japan) 107590 pts
2) チョウ・ティエンチェン (Taiwan-1) 95780 pts
3) ジョナタン・クリスティ (Indonesia-1) 94440 pts
4) チェン・ロン (China) 85140 pts
5) ビクター・アクセルセン (Denmark-1) 84800 pts
6) アンソニー・シニスカ・ギンティン (Indonesia-2) 83710 pts
7) アナース・アントンセン (Denmark-2) 80000 pts
8) ワン・ツーウェイ (Taiwan-2) 75240 pts
【女子シングルス】
1) チェン・ユーフェイ (China-1) 106760 pts
2) ラッチャノク・インタノン (Thailand-1) 104060 pts
3) 山口茜 (Japan-1) 94450 pts
4) 奥原希望 (Japan-2) 94060 pts
5) タイ・ツーイン (Taiwan) 92910 pts
6) ホー・ビンジャオ (China-2) 82980 pts
7) ブサナン・ウンバンルンパン (Thailand-2) 79230 pts
※15) プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ (India) 67850 pts
【男子ダブルス】
1) マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ (Indonesia-1) 116990 pts
※2) ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン (Indonesia-2) 111440 pts
3) 園田啓悟・嘉村健士 (Japan-1) 108270 pts
4) リー・ヤン/ワン・チリン (Taiwan-1) 102030 pts
5) リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ (China) 100650 pts
6) ムハンマド・リアン・アルディアント/ファジャル・アルフィアン (Indonesia-3) 93160 pts
7) 遠藤大由・渡辺勇大 (Japan-2) 89520 pts
8) ヤン・ポハン/ルー・チンヤオ (Taiwan-2) 86130 pts
9) アーロン・チア/ソー・ウーイイク (Malaysia) 84730 pts
【女子ダブルス】
1) 福島由紀・廣田彩花 (Japan-1) 112740 pts
※2) 永原和可那・松本麻佑 (Japan-2) 109800 pts
3) キム・ソヨン/コン・ヒヨン (Korea-1) 106470 pts
4) 高橋礼華・松友美佐紀 (Japan-3) 103810 pts
5) チェン・チンチェン/ジア・イーファン (China-1) 103750 pts
6) グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ (Indonesia) 85380 pts
7) リ・インフェイ/ドゥ・ユエ (China-2) 83760 pts
8) シン・スンチャン/イ・ソヒ (Korea-2) 82380 pts
9) ラウィンダ・プラジョンジャイ/ジョンコンパン・キッティハラクン (Thailand) 81810 pts
【混合ダブルス】
1) デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ (Thailand) 101910 pts
※2) ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン (China-1) 101220 pts
3) プラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ (Indonesia-1) 100310 pts
4) ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン (China-2) 98920 pts
5) チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン (Malaysia) 96850 pts
6) 渡辺勇大・東野有紗 (Japan) 95200 pts
7) ハフィズ・ファイザル/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ (Indonesia-2) 91230 pts
8) ソ・スンジェ/チェ・ユジョン (Korea) 87540 pts