ジャパンオープン(SUPER750)準々決勝、5種目中3種目で世界ランク1位が敗れる波乱があった

この日、姿を消した世界1位は女子シングルスのタイ・ツーイン。ミッシェル・リ(カナダ)に2014年全英オープン以来5年ぶりの黒星を喫した。さらに、女子ダブルスの福島由紀・廣田彩花が初対戦のツェン・ユー/リ・ウェンメイ(中国)に、混合ダブルスのツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオンはハフィズ・ファイザル/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ(インドネシア)に、初めて敗れた
このうちシウェイ/ヤチオンが、国際大会でベスト4入りを逃すのは、昨年9月韓国オープン以来のこと。今シーズンは、前週のインドネシアオープンまで6つの大会(個人戦)に出場し、◆優勝4回(SUPER1000:2回、SUPER750:1回、SUPER500:1回)◆ベスト4が2回(SUPER500相当)――と抜群の成績を収めていた
またタイ・ツーインは、この日の試合は思い通りにシャトルをコントロールできず、そこから悪循環に陥っていった自滅による敗戦であると説明した。その上で、帰国後、開幕まで1カ月を切っている世界選手権・バーゼル大会に向け、早い段階で心身ともに戦える準備を整えたい、と抱負を語った
一方、男子2種目の世界1位、桃田賢斗とマルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョは、ともにファイナルゲームまでもつれる試合となるも競り勝ち、トーナメントに残った
日本選手は、女子シングルスで、奥原希望がタイ4番手のニチャオン・ジンダポン相手に苦しみながら勝ち上がったのに対し、山口茜は前週、インドネシアオープン決勝で破ったプサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド)に続けてストレート勝ちした
男子ダブルスでは、園田啓悟・嘉村健史が、4月から日本代表コーチに就任したマレーシアのタン・キムハー氏から以前、指導を受けていたインドペアにストレート勝ち。遠藤大由・渡辺勇大は、スディルマン杯決勝で敗れた中国のエースペア、リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイから第1ゲームを土壇場の逆転(24-22)で取るも、続く2ゲームを落として、準決勝には進めなかった
女子ダブルスは、第1シードの永原和可那・松本麻佑が志田千陽・松山奈未との同国対決を制した。そのほか、第3シードの高橋礼華・松友美佐紀が昨年のこの大会、初戦(2回戦)で苦杯をなめ、直近の対戦、3月のドイツオープン(SUPER300)決勝でも敗れていた中国2番手、リ・インフェイ/ドゥ・ユエ を振り切り、ベスト4に入った
混合ダブルス第3シードの渡辺勇大・東野有紗は、昨年12月のワールドツアーファイナル、1月のマレーシアマスターズと2連勝中だった第5シードのチャン・ペンスーン/ゴー・リュウインに競り負け、ベスト8で今大会を終えた
準々決勝の結果
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)<21-13,20-22,21-15>(インドネシア、第7シード)アンソニー・シニスカ・ギンティン
(インドネシア)<12-21,15-21>B.サイ・プラニース(インド)トミー・スギアルト
(デンマーク)<21-11,14-21,13-21>ヤン・ヨルゲンセン(デンマーク)ラスムス・ゲムケ
ジョナタン・クリスティ(インドネシア、第6シード)<21-12,21-14>(デンマーク)アナース・アントンセン
【女子シングルス】
(台湾、第1シード)<15-21,21-15,20-22>ミッシェル・リ(カナダ)タイ・ツーイン
奥原希望(第3シード)<16-21,21-16,21-19>(タイ)ニチャオン・ジンダポン
山口茜(第4シード)<21-18,21-15>(インド、第5シード)プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ
チェン・ユーフェイ(中国、第2シード)<21-18,15-21,21-12>(タイ)ブサナン・ウンバンルンパン
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)<21-14,22-24,21-15>(マレーシア)ソー・ウーイイク/アーロン・チア
リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、第3シード)<22-24,21-12,21-12>(第5シード)遠藤大由・渡辺勇大
ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア、第4シード)<21-17,19-21,21-19>(韓国)コ・ソンヒョン/シン・ベクチョル
園田啓悟・嘉村健士(第2シード)<21-19,21-18>(インド)シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(第1シード)<23-21,21-18>志田千陽・松山奈未
高橋礼華・松友美佐紀(第3シード)<21-16,21-18>(中国、第8シード)リ・インフェイ/ドゥ・ユエ
(インドネシア、第5シード)<12-21,12-21>キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国)グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ
(第2シード)<16-21,14-21>ツェン・ユー/リ・ウェンメイ(中国)福島由紀・廣田彩花
【混合ダブルス】
(中国、第1シード)<17-21,21-15,19-21>ハフィズ・ファイザル/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ(インドネシア、第6シード)ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン
(タイ、第4シード)<15-21,15-21>プラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ(インドネシア、第7シード)デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ
(第3シード)<18-21,20-22>チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン(マレーシア、第5シード)渡辺勇大・東野有紗
ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(中国、第2シード)<21-10,21-18>(ドイツ)マーク・ラムスフス/イザベル・ヘルトリッヒ
準決勝の対戦カード
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)対B.サイ・プラニース(インド)
ジョナタン・クリスティ(インドネシア、第6シード)対ヤン・ヨルゲンセン(デンマーク)
【女子シングルス】
奥原希望(第3シード)対ミッシェル・リ(カナダ)
チェン・ユーフェイ(中国、第2シード)対山口茜(第4シード)
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)対リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、第3シード)
園田啓悟・嘉村健士(第2シード)対ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア、第4シード)
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(第1シード)対高橋礼華・松友美佐紀(第3シード)
キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国)対ツェン・ユー/リ・ウェンメイ(中国)
【混合ダブルス】
ハフィズ・ファイザル/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ(インドネシア、第6シード)対プラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ(インドネシア、第7シード)
ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(中国、第2シード)対チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン(マレーシア、第5シード)