ドイツオープン(SUPER300)は2日、準決勝を終え、男子2種目で日本選手が決勝枠を独占。男子シングルスでは日本勢初のタイトル獲得が確定した
全英オープンの直前に開催されるドイツオープンは、日本勢が好結果を残す大会のひとつで、昨年は女子シングルス、男子ダブルス、女子ダブルスの3種目を制した
今年、日本選手は5種目すべての第1シードに入り、混合ダブルスを除く4種目で決勝に進んだ。とりわけ男子の活躍が顕著で、シングルスでは第1シードの桃田賢斗と第3シードの西本拳太が勝ち上がり、いずれかがドイツオープンではこの種目史上初の日本人チャンピオンとなる

桃田の準決勝の相手は今大会、2009年以降6度目となる対戦で初めてリン・ダン(中国)から白星を挙げたハンス・クリスチャン・ビッティングス(デンマーク)。1勝5敗と分の悪い桃田に対しても良いパフォーマンスを見せ、桃田がつかんだ合わせて5つのゲームポイントを凌ぎ切り、26-24でオープニングゲームを奪ってみせる
ただ続く2ゲームは、地力に勝る桃田が着実に取り返して、1月のインドネシアマスターズ(SUPER500)に続く、今シーズン2度目のワールドツアー決勝進出を決めた

西本は、2017、18年と大会2連覇中の第2シード、チョウ・ティエンチェン(台湾)に挑み、今大会初めて1ゲームを失う。それでもフルゲームの末に勝利し、これまで一度も勝てていなかった台湾のエースを退けた
桃田と西本は今年、1月のマレーシアマスターズ(SUPER500)の1回戦で顔を合わせ。この時は西本が勝利した。今回、どちらが勝つにせよ、勝者はドイツオープン史上初の日本人男子シングルスチャンピオンとして名を残す
ダブルスは、第1シードの園田啓悟・嘉村健士、第2シードの遠藤大由・渡辺勇大が、世界ランク上位のインドネシアペアと中国ペアが不在の中、順当に最終日まで勝ち進んだ
両ペアの国際大会決勝での直接対決は、昨年のマレーシアオープン(SUPER750)、タイオープン(SUPER500)に次いで3度目

一方、女子は、第1シードの奥原希望と福島由紀・廣田彩花はそろって準決勝敗退。第2シードの山口茜と高橋礼華・松友美佐紀が勝ち残った
山口は大会3連覇をかけ、奥原にストレート勝ちしたラッチャノク・インタノン(タイ)と、高橋・松友は5年ぶりの優勝を目指し、ディフェンディングチャンピオンの福島・廣田にファイナルゲーム5-12の劣勢から逆転勝ちしたリ・インフェイ/ドゥ・ユエ(中国)と、それぞれ対戦する
混合ダブルスは、世界ランク1、2位の中国2ペアが出場せず、第1シードに入った渡辺勇大・東野有紗に優勝の期待があった。しかし、準々決勝で予選勝ち上がりのロビン・タべリング/セリーナ・ピーク(オランダ)に敗れ、ベスト8にとどまった
準々決勝の結果
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)<21-12,21-9>(第7シード)常山幹太
ハンス・クリスチャン・ビッティングス(デンマーク)<21-13,18-21,21-15>(マレーシア※予選勝ち上がり)スーン・ジュ―ベン
西本拳太(第3シード)<21-16,22-20>(タイ、第8シード)カンタポン・ワンチャロン
チョウ・ティエンチェン(台湾、第2シード)<21-18,22-20>(マレーシア)リー・ヅージア
【女子シングルス】
奥原希望(第1シード)<21-11,21-13>大堀彩
ラッチャノク・インタノン(タイ、第3シード)<21-7,21-12>(シンガポール)ヨー・ジアミン
(アメリカ、第4シード)<19-21,21-19,16-21>ゴー・ジンウェイ(マレーシア)ツァン・ベイウェン
山口茜(第2シード)<21-19,22-20>(第5シード)高橋沙也加
【男子ダブルス】
園田啓悟・嘉村健士(第1シード)<21-19,21-12>(韓国)ソ・スンジェ/キム・ウォンホ
(中国、第5シード)<12-21,11-21>マニーポン・ジョンジット/ボディン・イサラ(タイ)タン・チアン/ホー・ジティン
(マレーシア、第8シード)<20-22,18-21>ヌル・イズディン/ゴー・ツェフェイ(マレーシア)ソー・ウーイイク/アーロン・チア
遠藤大由・渡辺勇大(第2シード)<23-21,21-12>(マレーシア)テオ・イーイ/オン・ユーシン
【女子ダブルス】
福島由紀・廣田彩花(第1シード)<22-20,21-7>(中国、第5シード)チェン・チンチェン/ジア・イーファン
(インドネシア、第4シード)<17-21,18-21>リ・インフェイ/ドゥ・ユエ(中国、第8シード)グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ
永原和可那・松本麻佑(第3シード)<21-13,18-21,21-13>(ブルガリア、第7シード)ステファニ・ストエバ/ガブリエラ・ストエバ
高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)<17-21,21-18,21-19>(韓国)キム・ヘリン/ペク・ハナ
【混合ダブルス】
(第1シード)<21-19,18-21,15-21>ロビン・タべリング/セリーナ・ピーク(オランダ※予選勝ち上がり)渡辺勇大・東野有紗
ハフィズ・ファイザル/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ(インドネシア、第6シード)<21-14,21-15>(台湾)ワン・チリン/チェン・チヤ
(中国、第4シード)<21-23,16-21>ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ(マレーシア、第5シード)ホー・ジティン/ドゥ・ユエ
(タイ、第2シード)<10-21,21-14,19-21>ソ・スンジェ/チェ・ユジョン(韓国、第8シード)デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ
準決勝の結果
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)<24-26,21-16,21-15>(デンマーク)ハンス・クリスチャン・ビッティングス
(台湾、第2シード)<15-21,21-18,16-21>西本拳太(第3シード)チョウ・ティエンチェン
【女子シングルス】
(第1シード)<15-21,12-21>ラッチャノク・インタノン(タイ、第3シード)奥原希望
山口茜(第2シード)<21-14,21-11>(マレーシア)ゴー・ジンウェイ
【男子ダブルス】
園田啓悟・嘉村健士(第1シード)<21-11棄権>(タイ)マニーポン・ジョンジット/ボディン・イサラ
遠藤大由・渡辺勇大(第2シード)<21-10,21-12>(マレーシア)ヌル・イズディン/ゴー・ツェフェイ
【女子ダブルス】
(第1シード)<18-21,21-18,19-21>リ・インフェイ/ドゥ・ユエ(中国、第8シード)福島由紀・廣田彩花
高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)<21-16,19-21,21-14>(第3シード)永原和可那・松本麻佑
【混合ダブルス】
ハフィズ・ファイザル/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ(インドネシア、第6シード)<16-21,21-13,23-21>(オランダ※予選勝ち上がり)ロビン・タべリング/セリーナ・ピーク
(マレーシア、第5シード)<17-21,12-21>ソ・スンジェ/チェ・ユジョン(韓国、第8シード)ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ
決勝の対戦カード
【男子シングルス】桃田賢斗(第1シード)対西本拳太(第3シード)
【女子シングルス】山口茜(第2シード)対ラッチャノク・インタノン(タイ、第3シード)
【男子ダブルス】園田啓悟・嘉村健士(第1シード)対遠藤大由・渡辺勇大(第2シード)
【女子ダブルス】高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)対リ・インフェイ/ドゥ・ユエ(中国、第8シード)
【混合ダブルス】ハフィズ・ファイザル/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ(インドネシア、第6シード)対ソ・スンジェ/チェ・ユジョン(韓国、第8シード)