フレンチオープン(SUPER750)準決勝、女子2種目で山口茜と永原和可那・松本麻佑が決勝進出。最終日にそれぞれ、アジアチャンピオン、ヨーロッパチャンピオンとタイトルを争う

女子シングルスの山口は第1ゲーム、3年連続で準決勝に進んだ中国ホー・ビンジャオを終始リードする形で試合を進め、20-16と4つのゲームポイントを握る。ところがここから6連続失点で落としてしまう
第2ゲームは勢いを得たジュニア時代からのライバルを前に2点しか奪えず、敗戦色が濃厚に。しかし今度は山口が巻き返して17-17で追いつくと、そのまま21-19で取り、試合をふりだしに戻す
ファイナルゲームは第1ゲーム同様、後半、16-15から16-18と試合をひっくり返されるが、直後に4連続得点を決めマッチポイント。1点差に詰め寄られるも21-19で勝利し、準優勝だった昨年に続いて最終日に残った。決勝の相手は今年、アジア選手権とアジア大会を制した真の「アジア女王」、台湾タイ・ツーインで、こちらは2年連続優勝を狙う

女子ダブルスの永原・松本は、今大会第3シードに入ったインドネシアのグレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユを問題にせず、初めて対戦した世界選手権準決勝に続いてストレート勝ち。要した時間は30分あまりで、今シーズン5度目の決勝進出を果たした
もうひとつの山から勝ち上がったのは、前日、第2シードの高橋礼華・松友美佐紀との約1時間に及ぶ試合に勝ち、この日は第7シード、韓国シン・スンチャン/イ・ソヒとさらに長い94分を戦い抜いたブルガリアのステファニ・ストエバ/ガブリエラ・ストエバ。決勝は、世界チャンピオンと、ヨーロッパ選手権覇者の対戦となる
一方、男子シングルスの桃田賢斗は、中国チェン・ロンに今シーズン3度目の対戦で初めて敗れた。今年からスタートしたHSBCワールドツアーで、桃田が出場した「SUPER750」以上の大会で決勝を逃すのは、今回が初めて
混合ダブルスで前日、インドネシアのタントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチルから貴重な2勝目を挙げた渡辺勇大・東野有紗は第1シード、中国ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオンとの4度目の対戦に臨んだ。しかしこの日は、安定感を増す世界1位ペアに現時点における力の差を見せつけられかのように圧倒され、敗戦。優勝した3月の全英オープン以来となる決勝進出は果たせなかった
ただ、6月マレーシアオープン、9月ジャパンオープンに続き、世界ランク上位ペアが全て出場してくる「SUPER750」で3度目のベスト4入りは、ここで戦える真の実力を備えていることを証明している
日本勢以外では、準々決勝のスリカンス・キダンビ、タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチルに続いて、準決勝で女子ダブルスのグレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユと男子ダブルスのリー・ジェフエイ/リー・ヤンが敗退。決勝で連覇に挑むディフェンディングチャンピオンは、女子シングルスのタイ・ツーインのみとなった
準決勝の結果
【男子シングルス】
(第1シード)<18-21,8-21>チェン・ロン(中国、第6シード)桃田賢斗
シー・ユーチ(中国、第2シード)<21-11,21-16>(デンマーク)ラスムス・ゲムケ
【女子シングルス】
タイ・ツーイン(台湾、第1シード)<18-21,21-12,21-14>(中国、第4シード)チェン・ユーフェイ
山口茜(第2シード)<20-22,21-19,21-19>(中国、第7シード)ホー・ビンジャオ
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)<21-12,26-24>(インド)シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ
(台湾)<21-13,18-21,17-21>ツォウ・ハオドン/ハン・チェンカイ(中国)リー・ジェフエイ/リー・ヤン
【女子ダブルス】
(インドネシア、第3シード)<10-21,8-21>永原和可那・松本麻佑(第5シード)グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ
(韓国、第7シード)<21-15,15-21,15-21>ステファニ・ストエバ/ガブリエラ・ストエバ (ブルガリア)シン・スンチャン/イ・ソヒ
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)<21-11,21-14>渡辺勇大・東野有紗
(タイ)<14-21,9-21>ソ・スンジェ/チェ・ユジョン(韓国)デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ
決勝の対戦カード
【男子シングルス】シー・ユーチ(中国、第2シード)対チェン・ロン(中国、第6シード)
【女子シングルス】タイ・ツーイン(台湾、第1シード)対山口茜(第2シード)
【男子ダブルス】マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)対ツォウ・ハオドン/ハン・チェンカイ(中国)
【女子ダブルス】永原和可那・松本麻佑(第5シード)対ステファニ・ストエバ/ガブリエラ・ストエバ (ブルガリア)
【混合ダブルス】ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)ソ・スンジェ/チェ・ユジョン(韓国)