フレンチオープン(SUPER750)2回戦、女子ダブルス第1シードの福島由紀・廣田彩花が敗れ、前週デンマークオープン全種目を制した世界ランク1位の中で、唯一、ベスト8に届かず姿を消した

福島・廣田は、9月のジャパンオープンで初めて対戦し勝っていた韓国チャン・イエナ/チョン・ギョンウンに第1ゲームをあっさり先取される。第2ゲームも15-17とリードを許し、ここは6連続得点を決め何とか取り返すが、ファイナルゲームに入っても流れをつかむことはできず、後半抜け出されて17-21。デンマークオープンで優勝したほかの4種目の世界1位が順当に準々決勝に進む中、2回戦敗退に終わった
福島・廣田は今シーズン、5月のユーバー杯前まで、◆優勝2回(ドイツオープン、アジア選手権)◆準優勝1回(全英オープン)◆ベスト4が1回――と安定した成績を残した。初めて世界ランク1位となった直後に開催された6月のマレーシアオープン(SUPER750)の初戦(2回戦)、中国の若手ホワン・ドンピン/リ・ウェンメイに不覚を取る<https://badpal.net/2018/06/29/japanese-shuttlers-surprise-and-surprised-in-2nd-round/>。しかしその後、再び持ち直して、◆優勝3回(インドネシアオープン、ジャパンオープン、デンマークオープン)◆準優勝2回(世界選手権、韓国オープン)◆ベスト4が1回◆ベスト8が2回――とここまで来ていたが、再度、足踏みとなった
対照的にチャン・イエナ/チョン・ギョンウンはこのところ、早い回での負けが続いていた。ただその相手は、◆マレーシアオープン2回戦(対チェン・チンチェン/ジア・イーファン)◆インドネシアオープン1回戦(対チェン・チンチェン/ジア・イーファン)◆ジャパンオープン2回戦(対福島・廣田)◆中国オープン2回戦(対グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ)◆韓国オープン2回戦(リー・メンイーン/チョウ・メイクアン)◆デンマークオープン1回戦(対チェン・チンチェン/ジア・イーファン)――と世界ランク上位ばかり。敗れはしたものの、いずれも接戦を演じてきた。この日、世界バドミントン連盟(BWF)によって更新された世界ランクは21位。28歳のベテラン2人がじわり、上位に近づいている
女子ダブルスではほかに、デンマークオープン準優勝の第6シード、米元小春・田中志穂が敗れたが、第2シードの高橋礼華・松友美佐紀、第5シードの永原和可那・松本麻佑、それにノーシードの福万尚子・與猶くるみの3ペアは、ベスト8に名を連ねている

女子シングルスでは、前週デンマークオープンで今シーズン初めてベスト8入りを逃した山口茜が、トップ20に食い込んできた中国4番手ツァイ・ヤンヤンから、ジャパンオープンに続く白星。日本勢で唯一ベスト8に残った
そのほかの3人は、奥原希望が、インドのサイナ・ネワルと韓国オープンから3大会連続の対戦となり、デンマークオープン同様、オープニングゲームを奪うも逆転負け。連敗を喫した。高橋沙也加と佐藤冴香はそれぞれ、ここ2年間勝ったことのない世界ランク上位の中国チェン・ユーフェイ、インドのプサルラ・ヴェンカタ・シンドゥに屈し、準々決勝への道を断たれた
男子シングルスは、第1シードの桃田賢斗が坂井一将との同国対決を制し、順当に準々決勝へ。一方、日本2番手の西本拳太は、アジア大会で勝利した韓国のエース、ソン・ワンホにストレートで敗れ、桃田に続けなかった
混合ダブルスでは、保木卓朗・永原和可那が初戦に続き、世界ランク上位の相手に第1ゲームを奪われながら、修正して逆転勝ち。渡辺勇大・東野有紗とともにベスト8入りを果たした
男子ダブルスは、唯一初戦を突破した遠藤大由・渡辺勇大が、世界1位のマルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョと初対戦。第1ゲームを落とした後の第2ゲーム、20-18と追い詰めるが、次の1点が奪えず敗退。この種目に日本勢はいなくなった
外国勢ではこの日、中国男子ダブルス陣が崩れた。第2シードのリュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイが台湾リャオ・ミンチュン/スー・チンヘン、第3シードのツァン・ナン/リュウ・チェンがインドのB.スミース・レディ/マヌ・アトリ、3番手のタン・チアン/ホー・ジティンがインドのシラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディに、いずれもストレート負け。ベスト8に残れたのは、4番手ツォウ・ハオドン/ハン・チェンカイのみ
また、マレーシアは男子ダブルス(ソー・ウーイイク/アーロン・チア)と混合ダブルス(ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ)、香港は男子シングルス(ウン・カロン)と混合ダブルス(タン・チュンマン/ツェ・インシュー)に残っていた選手が負け、ともに準々決勝を前に全滅となった
日本選手2回戦の対戦カード
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)<21-17,21-17>坂井一将
ソン・ワンホ(韓国、第7シード)<21-14,21-18>西本拳太
【女子シングルス】
山口茜(第2シード)<21-14,21-14>(中国)ツァイ・ヤンヤン
(第8シード)<21-10,14-21,17-21>サイナ・ネワル(インド)奥原希望
チェン・ユーフェイ(中国、第4シード)<21-19,21-13>高橋沙也加
プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、第3シード)<21-17,21-16>佐藤冴香
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)<21-14,22-20>遠藤大由・渡辺勇大
【女子ダブルス】
(第1シード)<12-21,21-17,17-21>チャン・イエナ/チョン・ギョンウン(韓国)福島由紀・廣田彩花
高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)<23-25,21-17,21-15>(中国)ツェン・ユ/リ・ウェンメイ
永原和可那・松本麻佑(第5シード)<21-8,21-7>(トルコ)ナズリカン・インチ/ベンギス・エルセティン
(第6シード)<19-21,19-21>サラ・チューセン/マイケン・フォーゴール(デンマーク)米元小春・田中志穂
福万尚子・與猶くるみ<21-10,21-16>(台湾)スー・ヤチン/ウ・ティジュン
【混合ダブルス】
渡辺勇大・東野有紗<21-14,21-6>(オランダ)ロビン・タベリング/シェリル・セイネン
(ドイツ)<21-11,20-22,24-26>保木卓朗・永原和可那マルビン・エミル・シーデル/リンダ・エフレル
準々決勝の対戦カード
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)対キダンビ・スリカンス(インド、第5シード)
チェン・ロン(中国、第6シード)対ジョナタン・クリスティ(インドネシア)
ワンチャロン・カンタポン(タイ)対ラスムス・ゲムケ(デンマーク)
シー・ユーチ(中国、第2シード)対ソン・ワンホ(韓国、第7シード)
【女子シングルス】
タイ・ツーイン(台湾、第1シード)対サイナ・ネワル(インド)
チェン・ユーフェイ(中国、第4シード)対ラッチャノク・インタノン(タイ、第6シード)
プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、第3シード)対ホー・ビンジャオ(中国、第7シード)
山口茜(第2シード)対グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)対チェン・フンリン/ワン・チリン(台湾、第7シード)
シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ(インド)対B.スミース・レディ/マヌ・アトリ(インド)
リー・ジェフエイ/リー・ヤン(台湾)対ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア)
リャオ・ミンチュン/スー・チンヘン(台湾)対ツォウ・ハオドン/ハン・チェンカイ(中国)
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(第5シード)対チャン・イエナ/チョン・ギョンウン(韓国)
グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ(インドネシア、第3シード)対サラ・チューセン/マイケン・フォーゴール(デンマーク)
シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、第7シード)対福万尚子・與猶くるみ
高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)対ステファニ・ストエバ/ガブリエラ・ストエバ (ブルガリア)
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)対マーカス・エリス/ローレン・スミス(イングランド)
タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、第3シード)対渡辺勇大・東野有紗
ソ・スンジェ/チェ・ユジョン(韓国)対保木卓朗・永原和可那
ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(中国、第2シード)対デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ(タイ)