
ユース五輪・ブエノスアイレス大会、バドミントン競技は11日、準決勝を迎え、奈良岡功大は、シニアの大会でも結果を残し始めている同じ17歳のインド選手に僅差で敗れ、決勝進出を逃した
日本国内では今も「スーパー高校生」などともてはやされることの多い奈良岡だが、これより先の相手が同等もしくはそれ以上のレベルにあることは、国際大会での経験から身をもって感じているはず。世界に出れば、奈良岡よりもその名を知られたラクシャ・センはまぎれもなくその1人
オープニングゲームを奈良岡、第2ゲームをセンが取り合い迎えたファイナルゲーム、勢いづいたセンが11-0と圧倒するが、この劣勢から奈良岡が追い上げ19-19。どちらが勝ってもおかしくない展開に。一度はマッチポイント(21-20)を握った奈良岡だったが、決め切れず、最後は22-24で力尽きた
激戦を制したセンは、早くからシニアの大会に積極的に出場し、下位大会ながら、◆2016年インドインターナショナルシリーズ◆17年ブルガリアインターナショナルシリーズ◆17年インドインターナショナルシリーズ――と3度の優勝を遂げている
昨年の世界ジュニア選手権は準々決勝で奈良岡に敗れメダルなしに終わったが、その後もシニア大会で経験を積み重ね、今年7月のアジアジュニア選手権では世界ジュニア王者、タイのクンラウット・ウィティサンに決勝でストレート勝ちしタイトルを獲得。ジュニアランキングとは関係なく、同世代のライバルを実力でリードし始めている
決勝の相手は、中国リ・シーフォン(18)。7月のアジアジュニア選手権ではセンにストレート負けしているが、現在シニアのトップで活躍するシー・ユーチに次ぐ、中国勢2大会連続のタイトル奪取に挑む
女子準決勝でも、シニア大会への出場経験豊富で、インターナショナルシリーズ1勝、インターナショナルチャレンジ2勝を挙げているマレーシアのゴー・ジンウェイ(18)が、第1シード、タイのピッタヤポーン・チャイワン(17)をフルゲームの末、退けた
決勝では、一次リーグで水井ひらりを直接敗退に追い込んだ第2シード、中国ワン・ジューイ(18)と、金メダルを争う
ユース五輪は世界ジュニア選手権と異なり、銅メダルが1人にしか授与されない。そのため、男女それぞれ3位決定戦が実施される
男子は、奈良岡がフランスのアルノー・シルヴァン・アンドレ・メルクル(18)と対戦し、昨年の世界ジュニアに続く銅メダル確保を目指す。女子は第1シード、タイのチャイワンが、ノーシードからベスト4入りしたシンガポールのユエヤン・ジャスリン・フーイ(18)を相手に、メダル獲得を狙う
◆準決勝の結果
【男子シングルス】
①リ・シーフォン(中国、第5シード)<21-7,21-12>アルノー・シルヴァン・アンドレ・メルクル(フランス、第7シード)
②奈良岡功大(第2シード)<21-14,15-21,22-24>ラクシャ・セン(インド、第4シード)
【女子シングルス】
①ピッタヤポーン・チャイワン(タイ、第1シード)<21-19,15-21,13-21>ゴー・ジンウェイ(マレーシア、第3シード)
②ワン・ジューイ(中国、第2シード)<21-11,21-10>ユエヤン・ジャスリン・フーイ(シンガポール)
◆決勝の組み合わせ
【男子シングルス】ラクシャ・セン(インド、第4シード)対リ・シーフォン(中国、第5シード)
【女子シングルス】ワン・ジューイ(中国、第2シード)対ゴー・ジンウェイ(マレーシア、第3シード)
◆3位決定戦の組み合わせ
【男子シングルス】奈良岡功大(第2シード)対アルノー・シルヴァン・アンドレ・メルクル(フランス、第7シード)
【女子シングルス】ピッタヤポーン・チャイワン(タイ、第1シード)対ユエヤン・ジャスリン・フーイ(シンガポール)