Kento and three pairs of Japan advance to Semis

アジア選手権準々決勝、日本勢は桃田賢斗園田啓悟・嘉村健士組、高橋礼華・松友美佐紀組、福島由紀・廣田彩花組が勝ち、準決勝に進んだ

男子シングルスの桃田は、3月のドイツオープンで敗れた台湾チョウ・ティエンチェンと再戦。「相手が自分を意識してかたくなり、リラックスしてできた」と語る第1ゲーム、21-5と圧倒する。第2ゲームも後半抜け出し21-13で取り、ストレート勝ち。この種目、日本勢では2014年佐々木翔以来のベスト4入りを決めた

桃田選手は試合後、BadPaL の取材に応じ、前日の中国シー・ユーチに続いて世界ランク1ケタの強豪を連破したことについて、「復帰して間もなく、相手が自分のことを研究できていないアドバンテージがあるだけ」と謙遜気味に答えた。ただ一方で、今大会に臨むに当たり、「フィジカルやストロークには自信があった。日本代表の強化合宿でトップと打ち合うことで、(プレーの)質が上がっている」と語り、再び世界のトップと戦える手ごたえを自ら感じはじめていることを、言葉と表情からうかがわせた

男子ダブルスは、日本から出場の3ペアすべてが準々決勝を戦ったが、勝ったのは園田・嘉村組のみ。マレーシアのゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン組を破り、3年続けてベスト4に入った

嘉村選手は BadPaL に対し、「最近、(2人のプレーが)かみ合わっていなかったが、ここで自分たちらしいプレーでゴー/タン組に勝てた」とコメント。この大会では安定のベスト4入りにも、「(手応えより)ほっとしている気持ちの方が強い」と明かした。直前の強化合宿では、コンビネーションの回復に取り組んだという

その上で、園田選手は次戦に向けて、「アジア選手権べスト4(の成績)は過去にもある。準決勝の壁を越えたい、勝ちにいく」と意気込みを語った

女子ダブルスも日本の3ペアが準々決勝のコートに立ったが、2016年準優勝の福万尚子・與猶くるみ組は敗退。2ペアが残った

高橋・松友組は、インドネシアのグレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ組に、20-16とリードしながら1点差まで詰められるなど苦戦を強いられながらも、第1ゲームを先取すると、第2ゲームは攻め手を失った相手を振り切ってストレート勝ち。4年連続となるベスト4入りを決めた

高橋選手は試合後、インドネシアペアの1回戦を見てレベルの高さを認め、「対戦するのが少し怖かった」と明かし、ファイナルゲームまでもつれることも予想していた。ただ、追い上げられながらも第1ゲームを奪えたことは大きく、インドネシアペアも、これまで一度も勝ったことがないジレンマもあり、とりわけ若いアプリヤニ・ラハユ選手が、どうすればいいのか(勝てるのか)分からない不安な精神状態でプレーしていたことが敗因のひとつ、と認めている

高橋、松友両選手に、直前の代表合宿で意識して取り組んできたことを聞くと、高橋選手は、腰を痛めて欠場したドイツオープン、半ば強行出場だったと認めた全英オープンの後、「まず痛みをなくすことを考えてやってきた」と話した。同時に、「自分は動いてなんぼ」ながら、いかに松友選手を前に出すかなど、「動かないところ」でのプレーも模索してきたと説明した

一方、松友選手は、現状維持ではなく常に上向きの姿勢で臨んでいると指摘。合宿でやってきたのは「楽をしないで、しっかり動く」。さらに、高橋選手が腰を痛めている間できなかった、2人でコートに入って一緒に練習できたことの意義を強調した。この点については、高橋選手も「あらためて2人でプレーする楽しさを感じている」と述べている

福島・廣田組の相手は、シードペアながら過去4勝1敗と分のいいタイのラウィンダ・プラジョンジャイ/ジョンコンパン・キッティハラクン組。しかし、「ミスが多かった」と試合後振り返った第1ゲーム、10-15とリードを許す。それでも徐々にペースをつかみ逆転でこのゲームを取ると、続く第2ゲームは、一度もリードを譲らず快勝した

福島・廣田組にとってアジア選手権は、一昨年が2回戦敗退、昨年は1回戦負けと、結果を残せてこなかった大会だった。しかし今回、3度目の挑戦で初めて準決勝に進んだ

福島選手は試合後、BadPaL に対し、「今大会はとりあえず、1回戦負けに終わった昨年を上回ることが目標だった」と苦笑い。廣田選手は「今シーズンに入り、パフォーマンスは悪くない」と認めながら、準決勝以降についても、「同じく勝ち進んでいる日本ペアを気にすることなく、1つ1つ」を強調した

準々決勝の結果

【男子シングルス】

キダンビ・スリカンス(インド、第1シード)<12-21,15-21>リー・チョンウェイ(マレーシア、第5シード)

チョウ・ティエンチェン(台湾、第7シード)<5-21,13-21>桃田賢斗

チェン・ロン(中国、第3シード)<22-24,21-15,21-17>ウン・カロン(香港、第8シード)

ソン・ワンホ(韓国、第2シード)<21-18,21-23,12-21>プラノイ・ハシーナ・スニルクマール(インド)

【女子シングルス】

タイ・ツーイン(台湾、第1シード)<21-14,21-9>ホー・ビンジャオ(中国、第8シード)

サイナ・ネワル(インド)<21-15,21-13>イ・チャンミ(韓国)

プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、第3シード)<19-21,10-21>ソン・ジヒョン(韓国、第7シード)

チェン・ユーフェイ(中国、第6シード)<21-9,21-18>チュン・ガンイ(香港)

【男子ダブルス】

リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、第1シード)<21-17,15-21,21-17>金子祐樹・井上拓斗(第6シード)

遠藤大由・渡辺勇大<15-21,18-21>ワン・イーリュ/ホワン・カイシアン(中国)

園田啓悟・嘉村健士(第3シード)<21-18,21-17>ゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン(マレーシア、第8シード)

ツァン・ナン/リュウ・チェン(中国、第2シード)<19-21,21-14,21-15>リー・ジェフエイ/リー・ヤン(台湾、第5シード)

【女子ダブルス】

リズキ・アメリア・プラディプタ/デラ・デスティアラ・ハリス(インドネシア)<21-12,21-12>福万尚子・與猶くるみ

福島由紀・廣田彩花(第3シード)<21-19,21-13>ラウィンダ・プラジョンジャイ/ジョンコンパン・キッティハラクン(タイ、第7シード)

リ・インフェイ/ドゥ・ユエ(中国、第7シード)<17-21,22-20,11-21>キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国)

高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)<21-19,21-14>グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ(インドネシア、第5シード)

【混合ダブルス】

タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、第1シード)<21-11,9-21,21-10>ホー・ジティン/ドゥ・ユエ(中国)

タン・チュンマン/ツェ・インシュー(香港、第3シード)<8-21,7-21>ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第5シード)

デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ(タイ、第8シード)<16-21,16-21>ツァン・ナン/リ・インフェイ(中国)

ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(中国、第2シード)<21-15,21-19>リッキー・カランダ・スワルディ/デビー・スサント(インドネシア)

 

準決勝の対戦カード

【男子シングルス】

リー・チョンウェイ(マレーシア、第5シード)対桃田賢斗

チェン・ロン(中国、第3シード)対プラノイ・ハシーナ・スニルクマール(インド)

【女子シングルス】

タイ・ツーイン(台湾、第1シード)対サイナ・ネワル(インド)

チェン・ユーフェイ(中国、第6シード)対ソン・ジヒョン(韓国、第7シード)

【男子ダブルス】

リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、第1シード)対ワン・イーリュ/ホワン・カイシアン(中国)

ツァン・ナン/リュウ・チェン(中国、第2シード)対園田啓悟・嘉村健士(第3シード)

【女子ダブルス】

福島由紀・廣田彩花(第3シード)対リズキ・アメリア・プラディプタ/デラ・デスティアラ・ハリス(インドネシア)

高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)対キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国)

【混合ダブルス】

タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、第1シード)対ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第5シード)

ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(中国、第2シード)対ツァン・ナン/リ・インフェイ(中国)

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