マレーシアマスターズ(SUPER500)準々決勝、西本拳太選手が今大会2人目のシード選手を破り、山口茜選手、福島由紀・廣田彩花組とともに準決勝に進んだ
1994年6月生まれ世界ランク9位のウン・カロン選手と、同年8月生まれ世界29位の西本選手の準々決勝、第1ゲームはカロン選手に奪われる。続く第2ゲーム、西本選手が20-13と大きくリード。ここから20-19と1点差まで追い上げられながらも振り切り、試合はふりだしに。迎えたファイナルゲームも西本選手主導で進み、後半引き離して21-16で勝ち、ベスト4入りを果たした
西本選手は試合後、BadPaL の取材に応じ、この日対戦する第7シードの香港ウン・カロン選手に、前回対戦した3年前のマレーシアマスターズ(当時はグランプリゴールド)ではストレート勝ちしている。ただそれからはるかに成長を遂げており、挑戦者の気持ちと同時に、同世代として負けていられないという思いで試合を迎えたという
1時間13分に及ぶ長い試合になったが、技術面は世界ランク上位の相手が上でも、体力面は五分とみていたという。また、1回戦でリー・チョンウェイ選手を破ったことが自信となり、オープニングゲームを落としてもあきらめずに切り替えていけたと語った
準決勝に向けての意気込みを聞くと、「相手どうこうではなく、自分のプレーを出し切ること」に注力する考えをあらためて強調した
山口選手の相手は、西本選手と同じく同世代、中国のホー・ビンジャオ選手。2回戦までの戦い方を見る限り、苦戦が予想されたがこの日は序盤より積極的に仕掛けて、一度もリードされることなく第1ゲームを取る。第2ゲームも、点差は詰まったが、主導権は譲らず駆け抜けた
山口選手は試合後、BadPaL に対し、「最初から意識してスピードを上げていった」と説明した。ただこの日もコンディションは万全とはいえず、「キレはなく、反応もいまいち」と明かした
女子ダブルスでは、福島・廣田組が、中国ホワン・ドンピン/リ・インフェイ組の挑戦を、昨年11月の中国オープン(スーパーシリーズプレミア)に続いて退け、ベスト4入りした
廣田選手は BadPaL に対し、風への対応を含め、「初日より2日目、2日目より3日目とだんだん良くなっている」と指摘。第1シードの中国チェン・チンチェン/ジア・イーファン組との準決勝に向けた意気込みを示した
一方、高橋礼華・松友美佐紀組は、今最も勢いのあるペアの1つ、韓国イ・ソヒ/シン・スンチャン 組と2015年6月以来の対戦。互いにひかない点の取り合いとなるが、接戦となった第1ゲームを24-22でものにし流れをつかんだかに見えた。しかし第2ゲームは逆に20-22で奪い返され、ファイナルゲームに入ると勢いを増した韓国ペアに押し込まれ前半を4-11。後半もこの差を埋めきれずに14-21で敗れた
ただ、試合後の高橋、松友両選手は、晴れやかな表情で BadPaL の取材に応じ、「勝たなければいけない試合で満足はしていないが、個人的には次につながる負けになったと思う」(高橋)。「久しぶりにいい試合ができた」(松友)と、ともに前向きなコメントを残した(※この時の取材の様子は後日、別記事で掲載予定)
準々決勝の結果
【男子シングルス】
ビクター・アクセルセン(デンマーク、第1シード)<21-15,19-21,21-12>ジョナタン・クリスティ(インドネシア)
スッパンユ・アビヒンサノン(タイ※予選繰り上がり)<18-21,17-21>ダレン・リュー(マレーシア※予選勝ち上がり)
アンソニー・シニスカ・ギンティン(インドネシア)<19-21,16-21>ハンス・クリスチャン・ビッティングス(デンマーク)
ウン・カロン(香港、第7シード)<21-18,19-21,16-21>西本拳太
【女子シングルス】
タイ・ツーイン(台湾、第1シード)<21-18,21-15>チェン・ユーフェイ(中国、第8シード)
カロリナ・マリン(スペイン、第4シード)<21-17,21-16>リー・インイン(マレーシア※予選勝ち上がり)
ラッチャノク・インタノン(タイ、第5シード)<21-21,21-6,21-10>ゴー・ジンウェイ(マレーシア※予選繰り上がり)
山口茜(第2シード)<21-15,21-14>ホー・ビンジャオ(中国)
【男子ダブルス】
チェン・フンリン/ワン・チリン(台湾,第8シード)<21-19,21-19>リャオ・ミンチュン/スー・チェンヘン(台湾)
ツァン・ナン/リュウ・チェン(中国、第3シード)<21-12,18-21,18-21>ゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン(マレーシア)
ムハンマド・リアン・アルディアント/ファジャル・アルフィアン(インドネシア)<21-18,21-13>キッティヌポン・ケドレン/デチャポン・プアバラヌクロー(タイ)
リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、第2シード)<16-21,16-21>マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング(デンマーク、第5シード)
【女子ダブルス】
チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、第1シード)<19-21,21-17,21-9>チェ・ユジョン/キム・ヘリン(韓国)
福島由紀・廣田彩花(第4シード)<21-17,21-16>ホワン・ドンピン/リ・インフェイ(中国)
クリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール(デンマーク、第3シード)<21-16,21-11>タン・ジンフア/ユー・シャオハン(中国、第7シード)
高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)<24-22,20-22,14-21>イ・ソヒ/シン・スンチャン (韓国、第5シード)
【混合ダブルス】
ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(中国、第1シード)<12-21,19-21>ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第5シード)
ソ・スンジェ/キム・ハナ(韓国、第3シード)<21-18,15-21,18-21>ハフィズ・ファイザル/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ(インドネシア)
タン・キアンメン/ライ・ペイジン(マレーシア、第4シード)<14-21,15-21>ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ(マレーシア、第8シード)
タン・チュンマン/ツェ・インシュー(香港、第2シード)<21-13,21-16>チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン(マレーシア)
準決勝の対戦カード
【男子シングルス】
ビクター・アクセルセン(デンマーク、第1シード)対ダレン・リュー(マレーシア※予選勝ち上がり)
ハンス・クリスチャン・ビッティングス(デンマーク)対西本拳太
【女子シングルス】
タイ・ツーイン(台湾、第1シード)対カロリナ・マリン(スペイン、第4シード)
山口茜(第2シード)対ラッチャノク・インタノン(タイ、第5シード)
【男子ダブルス】
チェン・フンリン/ワン・チリン(台湾,第8シード)対ゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン(マレーシア)
マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング(デンマーク、第5シード)対ムハンマド・リアン・アルディアント/ファジャル・アルフィアン(インドネシア)
【女子ダブルス】
チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、第1シード)対福島由紀・廣田彩花(第4シード)
クリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール(デンマーク、第3シード)対イ・ソヒ/シン・スンチャン (韓国、第5シード)
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第5シード)対ハフィズ・ファイザル/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ(インドネシア)
タン・チュンマン/ツェ・インシュー(香港、第2シード)対ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ(マレーシア、第8シード)