今シーズンのスーパーシリーズ(SS)第7戦、韓国オープンが12日、ソウルで開幕し、13日までに各種目1回戦を終えた。世界選手権のすぐ後ということもあり、初めて世界チャンピオンの称号を得たデンマークのビクター・アクセルセンをはじめ、リー・チョンウェイ、カロリナ・マリンらトップ選手が軒並み出場を見送る中、日本はA代表にB代表も加えたほぼフルメンバーを派遣。SS優勝実績を持つ主力を中心に、順当に初戦を突破した

男子ダブルスでは、日本3番手の小林優吾・保木卓朗組が、今大会注目の韓国ユ・ヨンソン選手とマレーシアのリム・キムワー選手が組むペアと対戦した。ユ/リム組が第1ゲーム、日本ペアが第2ゲームを取り合い迎えたファイナルゲーム、小林・保木組が優位に試合を進め、終盤19-14とリードするが、ここから追いつかれ嫌な流れとなる。しかし、何とか押し戻して、22-20で振り切り、世界選手権銅メダルの園田啓悟・嘉村健士組とともに2回戦に進んだ

一方、昨年のこの大会優勝を最後に韓国代表を引退したイ・ヨンデ選手とのペアを解消したユ・ヨンソン選手は、その後、試験的に若手と組み国際大会に出ていたが、5月のスディルマン杯直前に韓国代表から退いた。ただ8月19日の誕生日で、韓国の協会が独自に定める、独立選手として国際大会への出場が認められる年齢規定(31歳)をクリアしたことで、マレーシアのプロリーグ「パープルリーグ」に属するプチョンユナイテッドBCのチームメイト、リム選手と組み、この大会にエントリーしてきた
ちなみに昨シーズン、プチョンユナイテッドBCにはほかに、台湾のタイ・ツーイン選手とチョウ・ティエンチェン選手、デンマークのクリスティナ・ペダーセン選手、日本の高橋沙也加選手らが加わっていた。ユ・ヨンソン/リム・キムワー組は続いて、翌週のジャパンオープンSSにも出場してくる
1回戦、日本勢ではほかに、ランキング上位選手の相次ぐ出場辞退により予選から繰り上がった男子シングルスの坂井一将選手が気を吐いた。過去に一度敗れているディフェンディングチャンピオン、中国チャオ・ビン選手から第1ゲームを先取。第2ゲームは奪い返されるが、ファイナルゲームをきっちり取って、この種目、同じくフルゲームの末に勝利した予選勝ち上がりの西本拳太選手とともに2回戦に進んだ
女子シングルスでは、リオデジャネイロ五輪直後の昨年の大会を制した山口茜選手が、少々点数を取られすぎたきらいはあるものの、順当にストレート勝ち。難敵アメリカのツァン・ベイウェン選手に競り勝った世界チャンピオン奥原希望選手に、佐藤冴香、三谷美菜津両選手を加えたA代表4人が揃って勝ち上がった。B代表の大堀彩、川上紗恵奈両選手は初戦敗退
女子ダブルスは、世界ランク1位の高橋礼華・松友美佐紀組を筆頭に、出場4ペアがすべてストレート勝ち。混合ダブルスは、小林優吾・松友美佐紀組がリオ五輪銀メダリストのチャン・ペンスーン選手率いるマレーシアペアに敗れ姿を消したが、日本1番手の数野健太・栗原文音組、それに予選勝ち上がりの金子祐樹・米元小春組、保木卓朗・廣田彩花組が勝ち残った
日本選手1回戦の結果
【男子シングルス】 アナース・アントンセン(デンマーク、世界15位)<21-13,15-21,21-18>常山幹太(世界33位)、チャオ・ビン(中国、世界21位)<17-21,21-18,13-21>坂井一将(世界41位※予選繰り上がり)、ソウラブ・ヴェルマ(インド、世界32位)<21-18,13-21,19-21>西本拳太(世界60位※予選勝ち上がり)
※上田拓馬選手は予選敗退
【女子シングルス】 山口茜(世界2位)<21-18,21-15>エフゲーニャ・コセツカヤ(ロシア、世界37位※予選繰り上がり)、奥原希望(世界9位)<21-19,21-17>ツァン・ベイウェン(アメリカ、世界11位)、大堀彩(世界14位)<13-21,14-21>チェン・シャオシン(中国、世界18位)、佐藤冴香(世界15位)<21-11,21-7>フィトリアニ(インドネシア、世界21位)、三谷美菜津(世界19位)<21-15,22-20>カースティ・ギルモア(スコットランド、世界22位)、タイ・ツーイン(台湾、世界1位)<21-19,21-16>川上紗恵奈(世界20位)
【男子ダブルス】 園田啓悟・嘉村健士(世界4位)<21-14,21-17>ボディン・イサラ/ニピトポン・プアンプアペト(タイ、世界16位)、リー・ジェフエイ/リー・ヤン(台湾、世界10位)<23-21,18-21,21-17>金子祐樹・井上拓斗(世界18位)、小林優吾・保木卓朗(世界22位)<20-22,21-13,22-20>ユ・ヨンソン/リム・キムワー(韓国/マレーシア、世界ランクなし)
※遠藤大由・渡辺勇大組は出場取りやめ
【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)<21-11,21-10>ガブリエラ・ストエバ/ステファニ・ストエバ(ブルガリア、世界11位)、福島由紀・廣田彩花(世界6位)<21-13,21-15>フ・リンファン/チェン・ユーチエ(台湾、世界41位)、米元小春・田中志穂(世界8位)<21-17,21-16>ウ・ファンチエン/リン・シャオミン(台湾、世界31位)、フン・シーハン/チアン・カイシン(台湾、世界29位)<13-21,12-21>永原和可那・松本麻佑(世界33位)
※栗原文音・東野有紗組は出場取りやめ
【混合ダブルス】 数野健太・栗原文音(世界17位)<23-21,21-9>ツェン・ミンハオ/フ・リンファン(台湾、世界31位)、チャン・ペンスーン/チア・イーシー(マレーシア、世界80位)<21-18,21-9>小林優吾・松友美佐紀(世界89位)、キム・ウォンホ/シン・スンチャン(韓国、世界98位※予選繰り上がり)<16-21,15-21>金子祐樹・米元小春(世界287位※予選勝ち上がり)、アナース・スカールプ・ラスムセン/リネ・ケアースフェルト(デンマーク、世界ランクなし)<17-21,14-21>保木卓朗・廣田彩花(世界429位※予選勝ち上がり)
※渡辺勇大・東野有紗組は出場取りやめ
日本選手2回戦の対戦カード
【男子シングルス】 アナース・アントンセン(デンマーク、世界15位)対坂井一将(世界41位※予選繰り上がり)、ブリス・レベルデス(フランス、世界27位)対西本拳太(世界60位※予選勝ち上がり)
【女子シングルス】 山口茜(世界2位)対チェン・シャオシン(中国、世界18位)、奥原希望(世界9位)対佐藤冴香(世界15位)、タイ・ツーイン(台湾、世界1位)対三谷美菜津(世界19位)
【男子ダブルス】 園田啓悟・嘉村健士(世界4位)対アナース・スカールプ・ラスムセン/キム・アストルプ・ソレンセン(デンマーク、世界14位)、チェン・フンリン/ワン・チリン(台湾、世界11位)対小林優吾・保木卓朗(世界22位)
【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)対イ・ユリム/ペク・ハナ(韓国、世界170位※予選繰り上がり)、福島由紀・廣田彩花(世界6位)対グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ(インドネシア、世界66位)、米元小春・田中志穂(世界8位)対ユ・ヘウォン/キム・ヘリン(韓国、世界17位)、チョン・ギョンウン/シン・スンチャン(韓国、世界5位)対永原和可那・松本麻佑(世界33位)
【混合ダブルス】 数野健太・栗原文音(世界17位)対マルビン・エミル・シーデル/リンダ・エフレル(ドイツ、世界50位※予選繰り上がり)、マシアス・クリスチャンセン/サラ・チューセン(デンマーク、世界16位)対金子祐樹・米元小春(世界287位※予選勝ち上がり)、ワン・チリン/リー・チアシン(台湾、世界23位)対保木卓朗・廣田彩花(世界429位※予選勝ち上がり)