Only Saena reaches final in Taipei from Japan

台湾オープンGPゴールド準決勝、日本勢で勝って最終日に残ったのは同国対決を制した川上紗恵奈選手ただひとり。通算4度目のGPゴールド決勝進出で、17歳の時以来遠ざかっている頂点を目指し、マレーシアの17歳ゴー・ジンウェイ選手と対戦する

Saena KAWAKAMI defeated her compatriot Natsumi SHIMODA in the semifinals

川上選手が決勝進出をかけて戦ったのは、自費参戦で文字通り単身台湾に乗り込んできた下田菜都美選手。コーチなしで、予選から外国人選手ばかり5人を打ち破ってきた。両者の対戦は国内外を含め初。「向こうの方がやりづらそうにしていた」と試合後に指摘した川上選手が、第1ゲームを21-8と圧倒する。第2ゲームは下田選手が盛り返し、前半を11-8とリード。しかし後半に入るとすぐ川上選手が追い上げ13-13で並ぶと、そこから連続得点で抜け出し、ストレート勝ちした

川上選手は試合後、BadPaL の取材に応じ、「朝、練習した時、風が昨日と違ったので不安があったが、試合が始まると同じになった」と試合環境について説明した。下田選手とは初めての対戦だったが、前日は相手の研究ではなく、自分の試合のビデオを見て動きをチェック。「代表として負けられないという気持ちが生まれつつも、自分のやるべきことは変わらない」という気持ちで臨んだと明かした

決勝に向けては、「今大会最後の1試合」と努めて冷静にとらえつつも、4月のチャイナマスターズGPゴールド決勝で大堀彩選手に負け、優勝とランナーアップ(準優勝)は違うと痛感した」と強調。「(優勝を狙って)貪欲にいきたい」と意気込んだ

Natsumi learned many new things even about herself throughout this tournament

一方、敗れた下田選手は、予選から6試合目ということで疲れもあり、「大事なところでスピードを上げていけなかった。今後の課題」と自ら敗因を指摘。川上選手は初動が速いので、遅れないようサーブの時点からついていこうとしたが、特に第1ゲームはうまくいかなかった、と試合を振り返った

現在の自分の実力については、ランキングサーキットで大堀彩選手とやった時に感じた、「最後の1点が取れない、そこが上位選手との差」と説明した。ただ、それ以外はさほど差がなく、自信を持って試合に入れると述べた

今大会の総括としては、チームから帯同者がおらず、「すべて1人でやらなければという部分は、やはり不安要素だった」と認めた。それでも、開催地台湾の選手を相手にすることが多い中、アウェーの試合でも1人で考えて勝ち上がってこれた。センターコート1つだけとなる準決勝特有の雰囲気にも、「申し訳ないが何も感じず、普通だった」と苦笑した上で、「無になれた。いろいろ発見があった大会だった」と、収穫を口にした

Haruko SUZUKI (R) admitted the accuracy of her shots must be improved especially under the court condition with drift

女子シングルスもう1人の日本人、鈴木温子選手は前日、準々決勝に勝利した後、国際大会転戦を本格化させた今シーズン、ここまでに感じている難しさとして、「海外では風があるのが当たり前。これに対応できる技術が自分にはまだない」と指摘していた。この日は、17歳ながら、5月のスディルマン杯をはじめ既にジュニア、シニアの国際大会を数多く経験してきているゴー・ジンウェイ選手の「風のある中での打ちわけのうまさ」に屈した

鈴木選手はラリーでは負けていなかった。ただ、先行するゴー選手に第1ゲームが13-13、第2ゲームは16-16で追いついた直後、いずれも大量連続得点を決められてしまい、つかみかけた流れを断ち切られてストレート負けに終わった

鈴木選手は試合後、BadPaL に対し、風のある中、狙いから2~3センチずれてアウトになってしまう自らのショットの精度に比べ、ゴー選手の打ちわけのうまさを認めた。また、「自分は点を取るのに時間がかかったが、相手は続けて点を取るのが早かった」と指摘。「体力的には自分の方が上と思っていたが、それを発揮する前にやられてしまった」と述べ、悔しさをにじませた

Need a variation of defensive shots, Wakana/Mayu said after the match

女子ダブルスの永原和可那・松本麻佑組は、韓国4番手に浮上してきたキム・ソヨン/チェ・ユジョン組と対戦。第1ゲームは試合を優位に進めるが、18-15から逆転負け。第2ゲームは一転、、韓国ペアに序盤から次々と得点を決められ、一度もリードを奪えぬまま13-21と完敗した

永原・松本組は試合後、BadPaL に対し、「(混合ダブルスでも活躍するチェ・ユジョン選手の)前衛が速い、詰めていけなかった」(松本)。「相手に押されてばかり。上のレベルの選手はレシーブが固い。こちらはレシーブがだめ。引き出しが少ない」(永原)と述べ、力の差を率直に認めて、反省しきりだった

Local’s hope LEE ChiaHsin and WANG ChiLin advanced to Mixed Doubles final

日本選手以外では、開催地台湾期待の選手が、男子シングルス2人、男子ダブルス2ペア、そして混合ダブルスで1ペア勝ち上がった。女子シングルス世界ランク1位タイ・ツーイン選手が不在の中、注目を集めているのが男子シングルスのエース、チョウ・ティエンチェン選手と、混合ダブルスのワン・チリン/リー・チアシン組。とりわけ若いワン/リー組は、韓国のスディルマン杯優勝を決めたチェ・ソルギュ/チェ・ユジョン組を破る活躍で、期待に応え最終日に残った

準決勝の結果

【男子シングルス】

チョウ・ティエンチェン(台湾、世界6位)〈15-21,21-10,21-12〉リー・ヅージア(マレーシア、世界109位)

ワン・ツーウェイ(台湾、世界18位)〈21-18,21-18〉チョン・ヒョクチン(韓国、世界50位)

【女子シングルス】

川上紗恵奈(世界59位)〈21-8,21-15〉下田菜都美(世界261位※予選勝ち上がり)

ゴー・ジンウェイ(マレーシア、世界44位)〈21-16,21-17〉鈴木温子(世界92位)

【男子ダブルス】

リー・ジェフエイ/リー・ヤン(台湾、世界9位)〈21-19,26-24〉ヤン・ポハン/ルー・チンヤオ(台湾、世界16位)

チェン・フンリン/ワン・チリン(台湾、世界15位)〈21-14,19-21,21-13〉ロウ・ジュアンシェン/チューイ・カーミン(マレーシア、世界31位)

【女子ダブルス】

ユ・ヘウォン/キム・ヘリン(韓国、世界21位)〈21-12,21-9〉キム・ハナ/コン・ヘヨン(韓国、世界ランクなし)

キム・ソヨン/チェ・ユジョン(韓国、世界33位)〈21-19,21-13〉永原和可那・松本麻佑(世界59位)

【混合ダブルス】

チェ・ソルギュ/チェ・ユジョン(韓国、世界13位)〈20-22,11-21〉ワン・チリン/リー・チアシン(台湾、世界27位)

ティン・イスリヤネト/パチャラプン・チョチュウォン(タイ、世界72位)〈13-21,6-21〉ソ・スンジェ/キム・ハナ(韓国、世界ランクなし)

 

決勝の対戦カード

【男子シングルス】 チョウ・ティエンチェン(台湾、世界6位)対ワン・ツーウェイ(台湾、世界18位)

【女子シングルス】 ゴー・ジンウェイ(マレーシア、世界44位)対川上紗恵奈(世界59位)

【男子ダブルス】 リー・ジェフエイ/リー・ヤン(台湾、世界9位)対チェン・フンリン/ワン・チリン(台湾、世界15位)

【女子ダブルス】 ユ・ヘウォン/キム・ヘリン(韓国、世界21位)対キム・ソヨン/チェ・ユジョン(韓国、世界33位)

【混合ダブルス】 ワン・チリン/リー・チアシン(台湾、世界27位)対ソ・スンジェ/キム・ハナ(韓国、世界ランクなし)

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