
インドネシアオープンSSプレミア準決勝、佐藤冴香選手が、準々決勝で世界ランク1位の台湾タイ・ツーイン選手に今シーズン初黒星をつけたタイのニチャオン・ジンダポン選手を破り、2010年に続きインドネシアオープンで2度目のSS決勝進出を果たした
佐藤選手は、2010年インドネシアオープンSS(当時)で、07年に創設された上位大会SSの女子シングルス決勝に日本人で初めて進んだ〈https://badpal.net/2010/06/27/one-step-closer/〉。その後はロンドン五輪後の戦線離脱もあり、ベスト8が6回、ベスト4が1回と、決勝の舞台から遠のいていたが、今回、7年前と同じインドネシアオープンで自身2度目となるSSのファイナリストになった
佐藤選手以外に、SSの女子シングルス決勝に進んだ日本人は、◆三谷美菜津(1回※優勝1回)◆橋本由衣(1回)◆打田しづか(1回)◆廣瀬栄理子(2回)◆山口茜(5回※優勝3回)◆奥原希望(5回※優勝3回)――の6人いる
対戦したタイのニチャオン・ジンダポン選手は前日、今シーズン負けなしの快進撃を続けていた台湾タイ・ツーイン選手に勝利して注目を集め、その勢いにも乗り第1ゲームを先取する。しかし第2ゲームを奪われて迎えたファイナルゲームの途中、足がつってしまい、負傷タイムアウト後もできると判断してプレーを続けた、というが、自信を取り戻した佐藤選手を止めることはできなかった
佐藤選手は、韓国のエース、ソン・ジヒョン選手との決勝で、SSの初タイトル獲得を狙う
男子シングルスの坂井一将選手は、今大会、リー・チョンウェイ、チェン・ロン両選手を連破したジャイアントキラー(大物食い)、インドのH.S.プラノイ選手に第1ゲームを奪われ、続く第2ゲームも18-15とリードしながら終盤逆転を許し、19-20と追い込まれる。しかし、ここから合わせて5つのマッチポイントを凌ぎ切って28-26でこのゲームを取り、試合をふりだしに戻すと、ファイナルゲームでは最後、18-13から19-18まで追い上げられながら振り切り、予選出場から初のSS決勝までたどりついた
SS男子シングルスでの日本勢の決勝進出は、田児賢一選手、桃田賢斗選手に次いで3人目
決勝では、もう1つの準決勝で世界1位の韓国ソン・ワンホ選手を破ったインドのキダンビ・スリカンス選手と対戦する
一方、女子ダブルス世界8位の米元小春・田中志穂組は、世界3位の韓国チャン・イエナ/イ・ソヒ組に先行されながら、ファイナルゲームまで持ち込む粘りを見せたが敗れ、前年優勝の高橋礼華・松友美佐紀組に続く、この種目、2年連続の日本勢決勝進出はならなかった
ダブルス3種目はこの日、いずれも世界ランク上位ペアが順当に勝ち上がった。開催国インドネシアは、唯一の勝ち残り、混合ダブルスのタントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル組の初優勝(※ナッチル選手は2005年に優勝)に期待をかける
準決勝の結果
【男子シングルス】
H.S.プラノイ(インド、世界25位※予選繰り上がり)〈21-17,26-28,18-21〉坂井一将(世界47位※予選勝ち上がり)
ソン・ワンホ(韓国、世界1位)〈15-21,21-14,22-24〉キダンビ・スリカンス(インド、世界22位)
【女子シングルス】
ニチャオン・ジンダポン(タイ、世界14位)〈21-13,18-21,14-21〉佐藤冴香(世界17位)
ソン・ジヒョン(韓国、世界5位)〈21-10,8-21,21-10〉ツァン・ベイウェン(世界10位)
【男子ダブルス】
リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、世界2位)〈21-17,18-21,21-18〉ツァン・ナン/リュウ・チェン(中国、世界15位)
マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク、世界1位)〈21-17,18-21,21-12〉ムハンマド・リアン・アルディアント/ファジャル・アルフィアン(インドネシア、世界19位)
【女子ダブルス】
チャン・イエナ/イ・ソヒ(韓国、世界3位)〈21-14,12-21,21-11〉米元小春・田中志穂(世界8位)
チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、世界4位)〈21-12,21-17〉マハデウィ・イスティラニ・ニ・ケトゥット/アンギア・シッタ・アワンダ(インドネシア、世界20位)
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン(中国、世界1位)〈21-10,21-23,21-16〉リュウ・ユーチェン/タン・ジンフア(中国、世界195位※予選勝ち上がり)
タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、世界9位)〈21-13,21-14〉チャンペンスーン/ペク・エンウェイ(マレーシア、世界ランクなし)
決勝の対戦カード
【男子シングルス】 キダンビ・スリカンス(インド、世界22位)対坂井一将(世界47位※予選勝ち上がり)
【女子シングルス】 ソン・ジヒョン(韓国、世界5位)対佐藤冴香(世界17位)
【男子ダブルス】 マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク、世界1位)対リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、世界2位)
【女子ダブルス】 チャン・イエナ/イ・ソヒ(韓国、世界3位)対チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、世界4位)
【混合ダブルス】 ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン(中国、世界1位)対タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、世界9位)