
インドネシアオープンSSプレミア2回戦、男子シングルス第1シードのリー・チョンウェイ選手が敗れるなど、上位に波乱は続いている。そんな中、女子シングルス第3シードの山口茜選手は国際大会では初めて、奥原希望選手に第1ゲームを奪われながら逆転で勝利することに成功し、準々決勝に進んだ
1回戦に続いて、2回戦も有力選手の敗退が相次いだ。とりわけ男子シングルスでは、過去6度の優勝を誇るディフェンディングチャンピオン、マレーシアのリー・チョンウェイ選手(第1シード)を筆頭に、デンマークのヤン・ヨルゲンセン選手(第4シード)、中国のシー・ユーチ選手(第5シード)が姿を消した。準々決勝に進んだ8人のうち、シード勢は、韓国ソン・ワンホ選手(第2シード)、台湾チョウ・ティエンチェン選手(第6シード)、中国チェン・ロン選手(第8シード)の3人だけとなった
女子シングルスでは、1回戦のスペインのカロリナ・マリン選手に続いて、インドのプサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ選手と奥原選手が敗れ、リオデジャネイロ五輪のメダリストはすべていなくなった
ダブルスでも、リオ五輪のメダリストで勝ち残っているのは、混合金メダルのタントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル組と、女子銀メダルのクリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール組のみ
一方、日本勢は、男子シングルスの坂井一将選手が、1回戦でリオ五輪銅メダルのビクター・アクセルセン選手とのデンマーク勢対決に勝って上がってきたエミル・ホルスト選手と対戦し、接戦となった第1ゲームを26-24で取ると、そのままストレート勝ち。予選からの出場ながら、ベスト8入りを果たした。今シーズン、日本男子シングルス陣のSSでの準々決勝進出は全英オープンに次ぎ2度目で、ともに坂井選手
女子シングルスは、山口選手が奥原選手との同国対決に逆転で勝利した。山口選手は、奥原選手との過去10度(3勝7敗)の国際舞台での対戦で、第1ゲームを落とした試合を勝ちに結びつけられたことは一度もなく、成長を示した
この種目ではもう1人、佐藤冴香選手が、ジュニア時代に山口選手を破った数少ない選手の1人、台湾リー・チアシン選手をフルゲームの末に退け、ベスト8入り。準々決勝で山口選手と対峙する
男子ダブルスの園田啓悟・嘉村健士組は、1回戦で小林優吾・保木卓朗組を下したデンマーク4番手、デビッド・ダウガード/マシアス・クリスチャンセン組をきっちり仕留めて、ベスト8を確保。ただ、世界ランク5位の2人にとっては、ここから先が真の勝負となる
女子ダブルスは、初戦でいきなり第1シードの高橋礼華・松友美佐紀組を破る番狂わせを起こした2012年世界ジュニア準優勝ペア、中国ホワン・ヤチオン/ユー・シャオハン組を止めた福島由紀・廣田彩花組。それに、福万尚子・與猶くるみ組との同国対決を制した米元小春・田中志穂組が勝ち上がり、準々決勝で激突する
混合ダブルスの渡辺勇大・東野有紗組は、前月の男女混合国・地域別対抗戦スディルマン杯準決勝で初勝利を挙げた世界1位、中国ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン組との再戦に臨んだが、試合の主導権は終始中国ペア。18-20とマッチポイントを握られてから追いつく粘りを見せたものの、ストレート負けで今大会を終えた
日本選手2回戦の結果
【男子シングルス】 エミル・ホルスト(デンマーク、世界41位※予選勝ち上がり)〈24-26,14-21〉坂井一将(世界49位※予選勝ち上がり)
【女子シングルス】 山口茜(世界4位)〈15-21,21-19,21-15〉奥原希望(世界13位)、佐藤冴香(世界17位)〈21-14,16-21,21-12〉リー・チアシン(台湾、世界30位)
【男子ダブルス】 園田啓悟・嘉村健士(世界5位)〈21-17,21-16〉デビッド・ダウガード/マシアス・クリスチャンセン(デンマーク、世界20位)
【女子ダブルス】 米元小春・田中志穂(世界8位)〈21-9,21-16〉福万尚子・與猶くるみ(世界9位)、福島由紀・廣田彩花(世界14位)〈19-21,21-16,21-15〉ホワン・ヤチオン/ユー・シャオハン(中国、世界ランクなし)
【混合ダブルス】 ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン(中国、世界1位)〈21-14,22-20〉渡辺勇大・東野有紗(世界22位)
準々決勝の対戦カード(※これ以降、15日更新の世界ランキングを反映)
【男子シングルス】
チェン・ロン(中国、世界8位)対H.S.プラノイ(インド、世界25位※予選繰り上がり)
ラジフ・ウーセフ(イングランド、世界30位)対坂井一将(世界47位※予選勝ち上がり)
ワン・ツーウェイ(台湾、世界19位)対キダンビ・スリカンス(インド、世界22位)
ソン・ワンホ(韓国、世界1位)対チョウ・ティエンチェン(台湾、世界5位)
【女子シングルス】
タイ・ツーイン(台湾、世界1位)対ニチャオン・ジンダポン(タイ、世界14位)
山口茜(世界4位)対佐藤冴香(世界17位)
スン・ユ(中国、世界6位)対ツァン・ベイウェン(世界10位)
ソン・ジヒョン(韓国、世界5位)対チェン・シャオシン(中国、世界33位)
【男子ダブルス】
園田啓悟・嘉村健士(世界5位)対ツァン・ナン/リュウ・チェン(中国、世界15位)
リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、世界2位)対リー・ジェフエイ/リー・ヤン(台湾、世界9位)
ムハンマド・リアン・アルディアント/ファジャル・アルフィアン(インドネシア、世界19位)対キッティヌポン・ケドレン/デチャポン・プアバラヌクロー(タイ、世界22位)
マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク、世界1位)対ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア、世界14位)
【女子ダブルス】
米元小春・田中志穂(世界8位)対福島由紀・廣田彩花(世界14位)
チャン・イエナ/イ・ソヒ(韓国、世界3位)対ロシタ・エカ・プトリ・サリ/デラ・デスティアラ・ハリス(インドネシア、世界15位)
サプシリー・タエラッタナチャイ/プティッタ・スパジラクン(タイ、世界12位)対マハデウィ・イスティラニ・ニ・ケトゥット/アンギア・シッタ・アワンダ(インドネシア、世界20位)
クリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール(デンマーク、世界2位)対チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、世界4位)
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン(中国、世界1位)対マシアス・クリスチャンセン/サラ・チューセン(デンマーク、世界17位)
クリス・アドコック/ガブリエル・アドコック(イングランド、世界5位)対リュウ・ユーチェン/タン・ジンフア(中国、世界195位※予選勝ち上がり)
タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、世界9位)対タン・キアンメン/ライ・ペイジン(マレーシア、世界10位)
チャンペンスーン/ペク・エンウェイ(マレーシア、世界ランクなし)対ルー・チンヤオ/チャン・カイシン(台湾、世界37位※予選繰り上がり)