マカオオープングランプリ（ＧＰ）ゴールドが11月29日から12月４日まで開催され、11月の世界ジュニア選手権で優勝したばかりの中国の18歳、チェン・ユーフェイ選手が、早々にシニアへの登竜門とも位置付けられるＧＰゴールドのタイトルを手にした
中国女子シングルス陣に訪れた世代交代の流れにも乗り、ジュニアでありながらリオデジャネイロ五輪以降、シニアの上位大会スーパーシリーズ（ＳＳ）へ続けて派遣され、９月、ジャパンオープンでブサナン・ウンバンルンパン選手（世界13位）、韓国オープンでラッチャノク・インタノン選手（世界３位）を破り、世界の上位とも戦える力を示した
11月、チェン選手にとって最後の世界ジュニアで頂点に立った後、２回戦負けに終わったチャイナオープンＳＳプレミアを経てマカオオープンに出場。ジュニアで活躍した若手がシニアの大会でも通用するかどうかを測る試金石となるＧＰゴールドのタイトルを、全試合ストレート勝ちでつかみとった。この結果を踏まえ、次回の世界ランキング更新時（８日）には、スン・ユ、リ・シュエリ、ホー・ビンジャオに次ぐ中国４番手として世界20位内に入ってくる
女子ダブルスでは、前世界ジュニアチャンピオンの中国チェン・チンチェン／ジア・イーファン組が勝って、今シーズン４勝目（ＳＳ１勝、ＧＰゴールド２勝、インターナショナルチャレンジ１勝）。14日からアラブ首長国連邦・ドバイで始まる今年最後の大舞台、ＳＳファイナルを前に勢いをつけた
男子シングルスは、優勝候補筆頭の第１シード台湾チョウ・ティエンチェン選手から金星を挙げる形で、中国の20歳ツァオ・ジュンペン選手が優勝した。2014年のアジアジュニアと世界ジュニアでともにベスト４に入った実績があるが、シニアに上がって１年目の15年は国際大会へのエントリーがチャイナマスターズＧＰゴールドの１度きりで、出遅れた感は否めない。ただ、今年に入り出場機会も増え、インターナショナルチャレンジで準優勝、ＧＰゴールドでベスト４と徐々に結果を残し、今回、シニアの国際大会で初優勝。先を走る同じ歳のライバルで既にＳＳ優勝も果たした世界10位シー・ユーチ選手を追撃する体制を整えつつある
なお、日本の常山幹太選手は、14年アジアジュニア準決勝で今回優勝したツァオ選手をストレートで破っているが、シニアの大会での優勝は先を越された
混合ダブルスは、リオ五輪銅メダルの26歳ツァン・ナン選手が19際リ・インフェイ選手と組むペアが、３度目の国際大会出場で初めてタイトルを手にした。１度目のフレンチオープンＳＳはベスト４、２度目のチャイナオープンＳＳプレミアでは準優勝だった
ツァン・ナン選手は、24歳ルー・カイ選手と組む男子ダブルスでも決勝に進んだが、世界20位の台湾リー・ジェフエイ／リー・ヤン組にファイナルゲーム19-21で敗れ、２冠達成ならびに中国勢の全種目制覇は果たせなかった。22歳リー・ジェフエイ、21歳リー・ヤンの２人は、今シーズンここまでＧＰで２勝（ベトナム、オランダ）を挙げていたが、マカオで１つ上に位置するＧＰゴールドの１勝を加えた
決勝の結果
【男子シングルス】 チョウ・ティエンチェン（台湾、世界８位）〈11-21,19-21〉ツァオ・ジュンペン（中国、世界125位）
【女子シングルス】 チェン・ユーフェイ（中国、世界21位）〈21-13,21-18〉チェン・シャオシン（中国、世界142位）
【男子ダブルス】 リー・ジェフエイ／リー・ヤン（台湾、世界20位）〈17-21,21-18,21-19〉ツァン・ナン／ルー・カイ（中国、世界ランクなし）
【女子ダブルス】 チェン・チンチェン／ジア・イーファン（中国、世界８位）〈21-15,21-13〉マハデウィ・イスティラニ・ニ・ケトゥット／アンギア・シッタ・アワンダ（インドネシア、世界16位）
【混合ダブルス】 タン・チュンマン／ツェ・インシュー（香港、世界51位）〈19-21,15-21〉ツァン・ナン／リ・インフェイ（中国、世界71位）
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