フレンチオープンSS2回戦、リオデジャネイロ五輪メダリストのうち、この日だけでシングルス2人、ダブルス3ペアが相次ぎ敗退。残っているのは、女子ダブルスの高橋礼華・松友美佐紀組とクリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール組のみとなった

大会3日目、ベスト8に届かず姿を消したのは、男子シングルス銅のビクター・アクセルセン選手、女子シングルス銀のプサルラ・ヴェンカ・タシンドゥ選手、男子ダブルス銅のクリス・ラングリッジ/マーカス・エリス組、女子ダブルス銅のチョン・ギョンウン/シン・スンチャン組。とりわけ、五輪初出場でメダルを手にした22歳アクセルセン選手は、2度の五輪(北京、ロンドン)でともに4位に終わりメダルを手にできなかった韓国の36歳イ・ヒョンイル選手に、デンマーク、フランスと欧州開催のSS2大会で連敗した
今大会にエントリーしていたリオ五輪メダル獲得者のうち、◆男子シングルス銀のリー・チョンウェイ選手◆女子シングルス金のカロリナ・マリン選手と銅の奥原希望選手◆混合ダブルス銀のチャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン組――が、前週のデンマークオープンを終えた後、ケガや体の不調などで出場辞退。さらに1回戦では、デンマークオープン優勝により世界ランクを過去最高の2位(※韓国イ・ヨンデ選手の代表引退により実質1位)まで引き上げた男子ダブルス銀のゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン組が、タン選手のデンマークからひきずる足のケガの影響もあり、早々に敗退していた
日本勢はこの日、高橋・松友組のほかにダブルス3ペアが勝利した。男子の園田啓悟・嘉村健士組はイングランドのラングリッジ/エリス組に競り勝ち、五輪メダリストの一角を破った。混合の数野健太・栗原文音組は五輪後、越えられずにいた2回戦の壁をようやく突破し、シンガポール、オーストラリアに続く今シーズン3度目のSSベスト8入りを果たした。また女子では福万尚子・與猶くるみ組も順当勝ち。前週のデンマークオープンと同じく、準々決勝で金メダリストに挑む
一方、シングルスでは、2012年優勝の三谷美菜津選手、SS初優勝を目指した佐藤冴香選手が、それぞれタイと中国の年下ながら世界ランク上位につける選手とフルゲームを戦うも敗北。デンマークでの優勝でこの日、世界ランク7位に浮上した山口茜選手とともにベスト8に残ることはできなかった
佐藤選手と三谷選手は27日時点、年間12大会あるSSの結果のみに基づくSSランキングで10位、11位に位置する。12月にドバイで開催されるシーズン最後のSSファイナルに出場できるのは、各種目SSランクの上位8人/組。ただし、国・地域ごとの出場枠が最大2つに制限されるため、デンマークオープン優勝で累計ポイントを52,980点まで伸ばし、SSランク2位に上がった山口選手に次ぐ日本2つ目の出場枠を、6位の奥原選手と争っている。2人にとって今大会は、出場を取りやめた奥原選手との差を詰める絶好機だった。しかし、ともにベスト16(3,600点)に終わったことで、奥原選手38,280点、佐藤選手34,250点、三谷選手32,580点で来月、残り2大会、チャイナオープンSSプレミアと香港オープンSSを迎えることになる
日本選手2回戦の結果
【女子シングルス】 山口茜(世界10位)〈21-19,21-16〉ニチャオン・ジンダポン(タイ、世界18位)、スン・ユ(中国、世界9位)〈21-14,17-21,21-16〉佐藤冴香(世界12位)、ブサナン・ウンバンルンパン(タイ、世界14位)〈13-21,21-10,21-14〉三谷美菜津(世界16位)
【男子ダブルス】 園田啓悟・嘉村健士(世界14位)〈21-9,18-21,21-13〉クリス・ラングリッジ/マーカス・エリス(イングランド、世界18位)、ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア、世界12位)〈21-17,21-19〉小林優吾・保木卓朗(世界31位)
【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)〈21-12,21-16〉ユ・ヘウォン/キム・ヘリン(韓国、世界85位※予選勝ち上がり)、福万尚子・與猶くるみ(世界9位)〈21-9,21-13〉ヨハナ・ゴリツェウスキ/ララ・ケップライン(ドイツ、世界64位)
【混合ダブルス】 数野健太・栗原文音(世界14位)〈21-17,21-15〉アダム・ホール/ローレン・スミス(スコットランド/イングランド、世界ランクなし※予選勝ち上がり)
準々決勝の対戦カード(※これ以降、27日更新の世界ランキングを反映)
【男子シングルス】
ソン・ワンホ(韓国、世界6位)対スー・ジェンハオ(台湾、世界24位)
シー・ユーチ(中国、世界19位)対ジョナタン・クリスティ(インドネシア、世界22位)
ヤン・ヨルゲンセン(デンマーク、世界4位)対ウン・カロン(香港、世界11位)
チョウ・ティエンチェン(台湾、世界8位)対イ・ヒョンイル(韓国、世界17位)
【女子シングルス】
山口茜(世界7位)対ツァン・ベイウェン(アメリカ、世界19位)
スン・ユ(中国、世界9位)対ブサナン・ウンバンルンパン(タイ、世界14位)
タイ・ツーイン(台湾、世界5位)対ソン・ジヒョン(韓国、世界8位)
ホー・ビンジャオ(中国、世界11位)対チアン・メイフイ(台湾、世界64位※予選繰り上がり)
【男子ダブルス】
ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア、世界13位)対ボディンイサラ/ニピトポン・プアンプアぺト(タイ、世界20位)
リッキー・カランダ・スワルディ/アンガ・プラタマ(インドネシア、世界14位)対モハンマド・アーサン/ベリー・アングリアワン(インドネシア、世界334位)
アナース・スカールプ・ラスムセン/キム・アストルプ・ソレンセン(デンマーク、世界19位)対リー・ヤン/リー・ジェフエイ(台湾、世界23位)
マシアス・ボー/カールステン・モゲンセンデンマーク、世界9位)対園田啓悟・嘉村健士(世界15位)
【女子ダブルス】
高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)対福万尚子・與猶くるみ(世界9位)
クリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール(デンマーク、世界4位)対チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、世界14位)
グレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ(インドネシア、世界6位)対ホワン・ドンピン/リ・インフェイ(中国、世界314位)
チャン・イエナ/イ・ソヒ(韓国、世界7位)対ロシタ・エカ・プトリ・サリ/デラ・デスティアラ・ハリス(インドネシア、世界19位)
【混合ダブルス】
コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国、世界1位)対数野健太・栗原文音(世界16位)
ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン(デンマーク、世界3位)対ユ・ヨンソン/チャン・イエナ(韓国、世界35位)
ボディン・イサラ/サビトリー・アミトラパイ(タイ、世界15位)対ツァン・ナン/リ・インフェイ(中国、世界ランクなし)
プラビーン・ジョーダン/デビー・スサント(インドネシア、世界2位)対ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン(中国、世界10位)