
フレンチオープンスーパーシリーズ(SS)が25日、パリで開幕したが、前週デンマークオープンに出場した世界トップのうち、男女シングルスの世界ランク1位、リー・チョンウェイ選手とカロリナ・マリン選手がともに体の不調を理由に出場取りやめ。男子ダブルスでも第1シードの中国ペアが欠場しており、SS初優勝の選手を生みやすい大会で、今回もそのチャンスが広がった
ともにこの大会のディフェンディングチャンピオンであるチョンウェイ、カロリナ両選手は、デンマークでそれぞれフランスのブリス・レベルデス選手、山口茜選手に敗れた後、フランスでタイトル防衛に臨む姿勢を見せていた。しかし、まずカロリナ選手が体調回復に時間を要するとしてフレンチオープンには出ないと表明した
一方、チョンウェイ陣営はフランスに移動した後、デンマークで太もも裏の筋肉群ハムストリングを痛めた影響で思うように動けないことを明かしながら、出場の可能性を探り試合のある26日ギリギリまで様子をみるとしていた。しかし試合当日になって、結局、出場辞退を決断した。チョンウェイ選手は、フレンチオープンがSSの格付けを得た2007年以降、3度優勝(07、11、15年)を果たしている。今回の欠場の後、パリでそのプレーを見られる機会が再び訪れるかどうかは不明
ほかに男子ダブルスの第1シード、世界2位の中国ホン・ウェイ/チャイ・ビアオ組が出場せず、結果として、今大会の第1シードで実際にパリのコートに立ったのは、デンマークオープンに次いでSS2大会連続優勝のかかる女子ダブルスの高橋礼華・松友美佐紀組と、唯一連覇を狙える混合ダブルスの韓国コ・ソンヒョン/キム・ハナ組のみ
フレンチオープンではこれまで、◆2012年:マレーシアのダレン・リュー選手と三谷美菜津選手◆13年:インドネシアのマルキス・キド/ギデオン・マルクス・フェルナルディ組◆14年:台湾チョウ・ティエンチェン選手◆15年:中国タン・ジンフア/ホワン・ヤチオン組――と、毎年SS初優勝者が輩出されてきた。今年もその可能性が期待できる
26日までに行われた各種目1回戦で、日本勢は出場選手全てが勝利した。とりわけ混合ダブルスの数野健太・栗原文音組は、いきなり第6シード中国ルー・カイ/ホワン・ヤチオン組をストレートで破り、2回戦に進んでいる
日本選手1回戦の結果
【男子シングルス】 エントリーなし
【女子シングルス】 山口茜(世界10位)〈23-21,21-17〉ポーンティップ・ブラナプラサーツク(タイ、世界13位)、佐藤冴香(世界12位)〈21-16,21-13〉サブリナ・ジャケ(スイス、世界77位※予選繰り上がり)、三谷美菜津(世界16位)〈21-15,18-21,21-10〉オルガ・コノン(ドイツ、世界41位)
※奥原希望(世界4位)は出場取りやめ
【男子ダブルス】 園田啓悟・嘉村健士(世界14位)〈21-17,21-13〉ヨッシュ・ツアヴォンネ/ジョーンズ・ラルフィ・ヤンセン(ドイツ、世界79位)、小林優吾・保木卓朗(世界31位)〈21-14,21-16〉ピーター・ミルズ/アダム・ホール(イングランド/スコットランド、世界175位※予選繰り上がり)
※早川賢一・遠藤大由(世界11位)はエントリーせず
【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)〈21-13,21-18〉マハデウィ・イスティラニ・ニ・ケトゥット/アンギア・シッタ・アワンダ(インドネシア、世界23位)、福万尚子・與猶くるみ(世界9位)〈21-16,21-16〉ウーン・ケーウェイ/フー・ビビアン・カームン(マレーシア、世界12位)
※松尾静香・内藤真実(世界11位)は出場取りやめ
【混合ダブルス】 ルー・カイ/ホワン・ヤチオン(中国、世界8位)〈14-21,17-21〉数野健太・栗原文音(世界14位)
日本選手2回戦の対戦カード
【女子シングルス】 山口茜(世界10位)対ニチャオン・ジンダポン(タイ、世界18位)、スン・ユ(中国、世界9位)対佐藤冴香(世界12位)、ブサナン・ウンバンルンパン(タイ、世界14位)対三谷美菜津(世界16位)
【男子ダブルス】 園田啓悟・嘉村健士(世界14位)対クリス・ラングリッジ/マーカス・エリス(イングランド、世界18位)、ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア、世界12位)対小林優吾・保木卓朗(世界31位)
【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)対ユ・ヘウォン/キム・ヘリン(韓国、世界85位※予選勝ち上がり)、福万尚子・與猶くるみ(世界9位)対ヨハナ・ゴリツェウスキ/ララ・ケップライン(ドイツ、世界64位)
【混合ダブルス】 数野健太・栗原文音(世界14位)対アダム・ホール/ローレン・スミス(スコットランド/イングランド、世界ランクなし※予選勝ち上がり)