At least one Japanese finalist in WS secured

台湾マスターズGP本戦3日目、各種目の準々決勝が行われ、女子シングルスで峰歩美川上紗恵奈髙橋明日香の3人がベスト4に残った。準決勝で川上選手と髙橋選手が対戦するため、この時点で、日本から少なくとも1人の決勝進出が確定した

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Saena struggled but managed to make Semis

3人の中で、この日最も苦戦を強いられたのは川上選手。初めて対戦する第6シードのインドネシア選手を相手に、11点制で重要視される第1ゲームを労せず取り、早々に試合の流れをつかんだかに見えた。しかし、あっさり第2ゲームを奪い返される。それでも第3ゲームを競り勝ち、勝利に王手。ところが第4ゲームを失うと、最終第5ゲームは序盤からのリードを守れず、先に10-8とマッチポイントをつかみながら追いつかれてしまう。さらに11-12と一度は相手にマッチポイントを献上し、万事休すと思われたが、何とか並び返すと続く2点ももぎ取り、薄氷の勝利を得た

川上選手は試合直後、BadPaL の取材に応じ、「相手が良かったのが6割、自分が悪かったのが4割」と苦戦の要因を自己分析。「相手のプレーが終始つかめなかった」と明かし、途中、自分の弱気な部分が出て、積極的に決めにいくのではなく、相手がミスすることを願うなど引いてしまっていたことを率直に認めた。ただファイナルゲーム、相手のマッチポイントを凌いだ直後、12-12から「一か八か」のショットを放ち、これが奏功。土壇場になって、攻めの姿勢を少し取り戻した

川上選手は、続く準決勝では髙橋選手と対戦。決勝に進めば峰選手とタイトルを争う可能性があるが、「五輪を目指すにはGPなどで優勝し国内外にアピールしていかなければ」との考えを示し、残り2日、頂点を見据えた戦いに挑む覚悟を新たにした

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Ayumi outclassed Taiwan’s future shuttler

峰選手は、ジュニア時代に山口茜選手を破ったことのある台湾リー・チアシン選手と対戦。2015年11月のスコットランドオープンGPに続く2度目の顔合わせとなったが、「台湾期待の若手」(峰選手)に先行を許しても、それぞれのゲームで終盤をしっかり締め、終わってみれば1、2回戦に続いて3対0のストレート勝ち。問題にしなかった

GPレベルの大会では、対戦相手ごとに調整は必要ながら、自分の持っているプレーを出せれば優勝のチャンスはあると話す峰選手。準決勝は今大会第2シード、マレーシアの五輪代表ティー・ジンイ選手をストレートで下したタイの18歳ポーンパウィー・チョチュウォン選手の挑戦を受けるが、「やってみたい」と答えていた

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Asuka shows her speed and confidence

今大会、日本女子最年少(16歳)の髙橋選手は、仲井由希乃選手との同国対決にストレート勝ちし、ベスト4に名乗りを挙げた。試合後、BadPaL に対し、「スピードを上げていけば大丈夫」と、自信を持って試合に臨んでいたことを説明。また、「B代表として、ナショナルチームのメンバーでない人には勝たないと」と代表選手としての責任を意識していたことも明かした。ただ、「プレッシャーに感じない程度に」と付け足した。その上で、「自分にはまだ結果がない」と試合結果に対するこだわりを隠さず、「まずベスト4。ここ(ベスト4)まで来たら優勝」と、タイトル獲得にも意欲を見せた

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Ryota and Hiroyuki are too good for a pair of Hong Kong

ダブルス陣は、男子の佐伯祐行・垰畑亮太組が問題なく勝利し、準決勝に進んだ。ただ試合後に話を聞くと、国際大会で初めて経験する11点制について、「手探りの状態」とし、その難しさを痛感していることを明かした。とりわけ、展開が速いため、「たとえリードしていようとも、気の抜けない状態が続く」と説明した。また、「サーブ周りの重要性が今まで以上に増す」との認識も示した

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Shiho / Koharu having difficult time under 11-point format

「気が抜けない、気疲れする」という点は、女子の米元小春・田中志穂組も同じく強調した。3ゲーム続けて取りに行くが、競り負けて1ゲームを取られてしまうと、次への気持ちの切り替えが難しいとも指摘している。米元・田中組はこの日、世界ランク下位のインドネシアペア相手に、いきなりオープニングゲームを落としてしまう。さらに第3ゲームも奪われ、後のない状況に追い込まれながら、最終第5ゲーム12-10とギリギリのところで何とか勝ち星を拾った

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Steady and motivated~ No.1 seed Yuki / Sayaka

女子ではもう一組、所属企業が同じ前田美順・小野菜保組との同門対決を制した今大会第1シード、福島由紀・廣田彩花組が順当に勝ち進んだ

福島、廣田両選手は BadPaL に対し、互いに手の内を知る相手で、長い試合になると想定。相手のミスを誘う粘り強いプレーができたと評価した

女子ダブルス準々決勝に臨んだもう1ペア、櫻本絢子・髙畑祐紀子組は最初の2ゲームを失い、第3ゲームも7-9と追い詰められるが、踏みとどまり巻き返しに成功。勝敗の行方を最終第5ゲームまで持ち越す。ここでも6-10から9-10までねばりを見せたが、あと一歩届かず、敗退した

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Ryota and Koharu, only Japanese mixed duo into semis

混合ダブルスは、日本からエントリーした2組がそろってここまで勝ち上がったが、ベスト4に残ったのは、垰畑亮太・米元小春組のみとなった

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Kento understands well where he stands now

一方、男子シングルス日本唯一の勝ち残り、堀内研人選手は、インドのソウラブ・ヴァルマ選手から第1ゲームを奪い好スタートを切る。しかし、「体力面で差はないと思うが、表情などから落ち着きがまるで違った」と試合後振り返った対戦相手に次第に圧倒され、続く3ゲームを落としゲームカウント1対3で敗退。ベスト4には届かなかった

1992年生まれ24歳の堀内選手は、2つ年下のデンマークのビクター・アクセルセン選手(22)や桃田賢斗選手(22)とともに、2010年世界ジュニア選手権に出場していた。この日敗れたヴァルマ選手も92年生まれの23歳。ジュニア時代に競った同世代の世界での活躍に刺激を受け、個人として世界に挑戦したい気持ちは高まってこないか聞いたところ、「今の立ち位置を受け入れて、まずは代表に入るところから」と冷静に答えた

準々決勝の結果

【男子シングルス】

スー・ジェンハオ(台湾、世界22位)〈6-11,11-4,13-15,11-5,11-9〉タン・チュンシーン(マレーシア、世界163位)

ソウラブ・ヴァルマ(インド、世界82位)〈7-11,11-1,11-3,11-7〉堀内研人(世界773位)

リン・ユーシエン(台湾、世界64位)〈11-6,6-11,11-6,11-6〉スエ・スアンイ(台湾、世界192位)

ダレン・リュー(マレーシア、世界106位)〈11-8,11-3,11-2〉シェサル・ヒレン・ルスタヴィト(インドネシア、世界226位)

【女子シングルス】

仲井由希乃(世界182位)〈8-11,11-13,9-11〉髙橋明日香(世界528位※予選勝ち上がり)

ハナ・ラマディニ(インドネシア、世界51位)〈5-11,11-7,9-11,11-8,12-14〉川上紗恵奈(世界81位)

峰歩美(世界26位)〈11-9,11-8,11-9〉リー・チアシン(台湾、世界69位)

ティー・ジンイ(マレーシア、世界29位)〈6-11,7-11,6-11〉ポーンパウィー・チョチュウォン(タイ、世界56位)

【男子ダブルス】

ワン・チリン/チェン・フンリン(台湾、世界17位)〈11-3,11-6,12-10〉ダニー・バワ・クリスナンタ/ヘンドラ・ウィジャヤ(シンガポール、世界65位)

佐伯祐行・垰畑亮太(世界68位)〈11-9,11-7,11-2〉ユン・シンチョイ/マク・ヒーチュン(香港、世界ランクなし※予選繰り上がり)

ムハンマド・リアン・アルディアント/ファジャル・アルフィアン(インドネシア、世界41位)〈5-11,9-11,11-6,11-7,11-5〉島田大輝・竹内義憲(世界85位)

ルー・チアピン/リャオ・クアンハオ(台湾、世界56位)〈8-11,11-3,11-9,9-11,6-11〉ヒー・テリー・ヨンカイ/ロー・キーンヒーン(シンガポール、世界61位)

【女子ダブルス】

福島由紀・廣田彩花(世界18位)〈15-13,11-4,11-8〉前田美順・小野菜保(世界ランクなし)

リー・メンイーン/チョウ・メイクアン(マレーシア、世界48位)〈15-14,13-11,9-11,9-11,11-9〉櫻本絢子・髙畑祐紀子(世界153位)

米元小春・田中志穂(世界27位)〈7-11,13-11,7-11,11-9,12-10〉メリサ・シンディ・サプトリ/ニサク・プジ・レスタリ(インドネシア、世界86位)

ツェ・インシュー/プーン・ロクヤン(香港、世界34位)〈5-11,9-11,4-11〉ヤップ・チェンウェン/リム・インルー(マレーシア、世界364位)

【混合ダブルス】

ヒー・テリー・ヨンカイ/タン・ウェイハン(シンガポール、世界27位)〈5-11,6-11,11-3,5-11〉リッキー・ウィディアント/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ(インドネシア、世界110位)

タン・チュンマン/ツェ・インシュー(香港、世界99位)〈11-7,11-7,11-7〉竹内義憲・櫻本絢子(世界ランクなし)

リン・チアユー/ウー・ティジュン(台湾、世界81位)〈8-11,11-8,5-11,11-9,11-9〉ダニー・バワ・クリスナンタ/プトリ・サリ・デウィ・シトラ(シンガポール、世界191位)

垰畑亮太・米元小春(世界172位)〈11-7,11-8,8-11,11-9〉ワン・チリン/チェン・チヤ(台湾、世界316位)

準決勝の対戦カード

【男子シングルス】

スー・ジェンハオ(台湾、世界22位)対ソウラブ・ヴァルマ(インド、世界82位)

リン・ユーシエン(台湾、世界64位)対ダレン・リュー(マレーシア、世界106位)

【女子シングルス】

川上紗恵奈(世界81位)対髙橋明日香(世界528位※予選勝ち上がり)

峰歩美(世界26位)対ポーンパウィー・チョチュウォン(タイ、世界56位)

【男子ダブルス】

ワン・チリン/チェン・フンリン(台湾、世界17位)対佐伯祐行・垰畑亮太(世界68位)

ムハンマド・リアン・アルディアント/ファジャル・アルフィアン(インドネシア、世界41位)対ヒー・テリー・ヨンカイ/ロー・キーンヒーン(シンガポール、世界61位)

【女子ダブルス】

福島由紀・廣田彩花(世界18位)対リー・メンイーン/チョウ・メイクアン(マレーシア、世界48位)

米元小春・田中志穂(世界27位)対ヤップ・チェンウェン/リム・インルー(マレーシア、世界364位)

【混合ダブルス】

タン・チュンマン/ツェ・インシュー(香港、世界99位)対リッキー・ウィディアント/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ(インドネシア、世界110位)

リン・チアユー/ウー・ティジュン(台湾、世界81位)対垰畑亮太・米元小春(世界172位)

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