
全日本総合選手権2回戦、1回戦不戦勝の男子シングルスのエース、桃田賢斗選手が満を持して登場。初戦の難しさを体感しながらも順当に勝ち、準々決勝に進んだ。女子シングルスでは、山口茜選手のほか、川上紗恵奈選手が高校生でベスト8入りした
桃田選手の相手は、全日本学生選手権準優勝の五十嵐優選手。1回戦でB代表の下農走選手を破ったとはいえ、実力、実績ともに桃田選手の方が格上。ストレート勝ちですっきり初戦突破といきたかった。しかし、桃田選手が試合後、「予想以上に相手がミスをしなかった」と認めたように、「こっちが緊張していたのに対し、いい具合に力が抜けていた」五十嵐選手のプレーに翻弄され、第1ゲームを失う。第2ゲームも思うようにいかない桃田選手は「涙目になるくらいに追い詰められた」が、中盤、相手のサーブミスをきっかけに「思い切ったプレーに切り替えた」ことが奏功。その後は実力差を見せつけ2ゲームを連取して事なきを得た
女子シングルスでは、前月の世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得した高校2年生の仁平菜月選手がA代表の三谷美菜津選手に挑み、第1ゲームを落とした後、第2ゲームを奪い返す健闘を見せたものの、ゲームカウント1対2で敗れた。同じく高校生(3年)の齋藤栞選手はB代表の今別府香里選手の前に力及ばず、敗退となった。一方、山口茜選手と川上紗恵奈選手はともに実業団選手を破って、高校生でベスト8に勝ち残った
男子高校生では渡辺勇大選手が3種目で2回戦に臨み、シングルスはB代表の武下利一選手に敗れたものの、男子ダブルスと混合ダブルスはそれぞれ大学ナンバーワンのペアをストレートで破り、ベスト8入りを果たした

このうち、高校の1年先輩で現在は実業団に所属する東野有紗選手と組む混合ダブルスでは、ほとんど一緒に練習できていないにも関わらず、全日本学生選手権優勝の齋藤太一・島田きらら組を圧倒。2014年世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得した息の合ったコンビネーションは健在で、絶対的な優勝候補不在のこの種目で、さらなる勝ち上がりに期待を持たせた
2回戦注目カードの結果
【男子シングルス】 桃田賢斗(NTT東日本)〈18-21,21-15,21-8〉五十嵐優(中央大2年※全日本学生準優勝)
【女子シングルス】 三谷美菜津(NTT東日本)〈21-17,18-21,21-13〉仁平菜月(富岡高2年※全日本ジュニア準優勝)
【男子ダブルス】 数野健太・山田和司(日本ユニシス)〈21-11,21-13〉渡邉航貴・仁平澄也(埼玉栄高2年※全日本ジュニア3位)
【女子ダブルス】 土井杏奈・櫻本洵子(ヨネックス)〈21-16,21-7〉加藤美幸・柏原みゆき(筑波大2年※全日本学生優勝)
【混合ダブルス】 渡辺勇大・東野有紗(富岡高3年・日本ユニシス)〈21-15,21-16〉齋藤太一・島田きらら(早稲田大※全日本学生優勝)
------------------------------------
準々決勝の対戦カード
【男子シングルス】
桃田賢斗(NTT東日本、日本ランク1位)対井上拓斗(日本ユニシス、日本11位※予選勝ち上がり)
坂井一将(日本ユニシス、日本5位)対西本拳太(中央大4年、日本7位)
上田拓馬(日本ユニシス、日本4位)対古賀輝(早稲田大4年、日本12位※予選勝ち上がり)
佐々木翔(トナミ運輸、日本3位)対武下利一(トナミ運輸、日本6位)
【女子シングルス】
山口茜(勝山高3年、日本1位)対川上紗恵奈(富岡高3年、日本13位※予選勝ち上がり)
三谷美菜津(NTT東日本、日本3位)対佐藤冴香(ヨネックス、日本8位)
奥原希望(日本ユニシス、日本4位)対大堀彩(NTT東日本、日本7位)
橋本由衣(NTT東日本、日本2位)対今別府香里(ヨネックス、日本9位)
【男子ダブルス】
早川賢一・遠藤大由(日本ユニシス、日本1位)対渡辺勇大・三橋健也(富岡高3年、日本12位)
園田啓悟・嘉村健士(トナミ運輸、日本3位)対金子祐樹・井上拓斗(日本ユニシス、日本4位タイ)
平田典靖・橋本博且(トナミ運輸、日本2位)対佐伯裕行・垰畑亮太(日本ユニシス、日本6位)
数野健太・山田和司(日本ユニシス、日本4位)対保木卓朗・小林優吾(トナミ運輸、日本8位)
【女子ダブルス】
高橋礼華・松友美佐紀(日本ユニシス、日本1位)対新玉美郷・渡邉あかね(NTT東日本、日本8位)
松尾静香・内藤真実(NTT東日本・ヨネックス、日本4位)対福島由紀・廣田彩花(再春館製薬所、日本6位)
米元小春・田中志穂(北都銀行、日本7位)対土井杏奈・櫻本絢子(ヨネックス、社会人9位※予選勝ち上がり)
福万尚子・與猶くるみ(再春館製薬所、日本5位)対永原和可那・松本麻佑(北都銀行、日本10位)
【混合ダブルス】
早川賢一・松友美佐紀(日本ユニシス、日本1位)対垰畑亮太・篠谷菜留(日本ユニシス、日本7位)
米元優樹・米元陽花(宇部興産・ACT SAIKYO、日本4位)対渡辺勇大・東野有紗(富岡高・日本ユニシス、日本10位)
嘉村健士・米元小春(トナミ運輸・北都銀行、日本3位)対園田啓悟・福万尚子(トナミ運輸・再春館製薬所、日本5位)
数野健太・栗原文音(日本ユニシス、日本7位)対伊東克範・浦谷夏未(金沢学院クラブ・北都銀行、社会人5位)