
韓国オープンSSは20日、開催国が男子ダブルスと女子シングルスの2冠を獲得して閉幕した。そんな中、女子ダブルスでインドネシアのグレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ組は決勝で韓国ペアを下して優勝。準々決勝と準決勝では中国の強豪を続けて破っており、昨年のアジア大会、今年の世界選手権でともにメダルを獲得した2人がSSでもその実力を発揮し、悲願の初タイトルを手にした
世界ランク5位のグレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ組は今大会、準々決勝でユー・ヤン/ワン・シャオリ組、準決勝でルオ・ユー/ルオ・イン組と、中国のトップペア2組を連破して勝ち上がった。現世界1位の高橋礼華・松友美佐紀組が真の世界トップと認める2013年世界選手権覇者のユー/ワン組にはこれで3勝目(通算対戦成績3勝3敗)。世界2位のルオ姉妹には3連勝(同4勝1敗)と、長く女子ダブルスを席巻してきた中国勢を確実に凌駕し始めている
2014年仁川アジア大会で高橋・松友組を破って金メダル、15年ジャカルタ世界選手権で銅メダルと、一発勝負の上位大会でも結果を残してきており、今回、SSのタイトルも手にしたことで、リオデジャネイロ五輪のメダル候補としてその名をはっきり刻んだ

男子ダブルスが最初の試合に組まれたこの日、多くの自国メディアとファンが見守る中、イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン組が期待通りキム・サラン/キム・ギジョン組との同国対決を制して、オーストラリアンオープン、ジャパンオープンに続く、今シーズンSS3勝目を挙げた
イ・ヨンデ選手は自国開催の大会でこの種目、チョン・ジェソン元選手、コ・ソンヒョン選手と組んで過去に4度(2007,10-11,13年)の優勝経験がある。一方、ユ・ヨンソン選手にとってはこれが初優勝となる

女子シングルスは、準決勝で山口茜選手をフルゲームの末に下したソン・ジヒョン選手が、決勝でもディフェンディングチャンピオンの中国ワン・イーハン選手にファイナルゲーム21-18で競り勝って、自国開催の大会で2年ぶり2回目の優勝を飾った
ソン選手の決勝の試合展開は、山口選手と対戦した準決勝とほぼ同じだった。第1ゲームを先取するが、第2ゲームを奪われ、ファイナルゲームへ突入。前半を相手リードで折り返し、終盤17-18と劣勢に立ちながら、観客の大声援をバックに、最後は4連続得点を決め勝利をつかんだ。ソン選手は試合後、苦しい場面では応援に力づけられた、とホームアドバンテージを勝因の一つに挙げた

男子シングルスでは、第1シードの中国チェン・ロン選手が、ノーシードから世界6位ビクター・アクセルセン(デンマーク)、世界7位チョウ・ティエンチェン(台湾)と世界トップ10の選手らを倒して決勝まで勝ち上がったインドのアジャイ・ジャヤラム選手を問題にせず、大会2連覇を達成。今シーズンSS4勝目を挙げた
世界ランク1位と2位の頂上対決となった混合ダブルスは、世界1位の中国ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ組が同2位のインドネシア、タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル組をストレートで下し、3年連続4度目の優勝を果たした。この種目世界最強の中国ペアはライバル関係にあるインドネシアペアに対し、昨年9月のアジア大会決勝で勝利して以来、これで7連勝。その差を着実に広げている
決勝の結果
【男子シングルス】 チェン・ロン(中国、世界1位)〈21-14,21-13〉アジャイ・ジャヤラム(インド、世界32位)
【女子シングルス】 ワン・イーハン(中国、世界7位)〈14-21,21-17,18-21〉ソン・ジヒョン(韓国、世界8位)
【男子ダブルス】 イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン(韓国、世界1位)〈21-16,21-12〉キム・サラン/キム・ギジョン(韓国、世界14位)
【女子ダブルス】 グレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ(インドネシア、世界5位)〈21-15,21-18〉チャン・イエナ/イ・ソヒ(韓国、世界115位)
【混合ダブルス】 ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界1位)〈21-16,21-15〉タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、世界2位)