Day 3 of Sudirman : Japan a step closer to medal after defeating Taiwan

スディルマン杯3日目、既に決勝トーナメント進出を確定させていた日本と台湾が対戦し、日本が勝って一次リーグをB組トップで通過した。これにより、決勝トーナメント1回戦(準々決勝)ではいずれかの組の2位チームと対戦することになり、悲願のメダル獲得に一歩近づいた

ENDO-HAYAKAWA
Hiroyuki ENDO / Kenichi HAYAKAWA

「先鋒」の早川賢一・遠藤大由組が口火を切った。前回2013年クアラルンプール大会の準々決勝、メダルのかかったタイとの一戦で、普段なら勝てる相手にチームの敗北につながる痛い負けを喫した日本のトップペアは、今大会も一次リーグ初戦でロシアペアに敗れる嫌なスタート。この日は世界ランク上位の台湾ツァイ・チアシン/リー・シェンム組から序盤にリードを奪うが、まだ本来の動きではなく、後半逆転され15-19と追い詰められる、しかしここから6連続得点を決め第1ゲーム、逆転勝ちした。第2ゲームは一進一退の攻防で終盤までいくが、少しずつリズムを取り戻し、18-17から振り切って実力拮抗の難しい相手に勝利した

早川・遠藤組は試合後、BadPaL に対し、「前回チームに貢献できず悔しい思いをしたスディルマン杯には、特別強い思い入れがある」(遠藤)と認め、「国に申し訳なかった」(早川)とまで思い詰めていたことを明かした。初戦(対ロシア)の負けをひきづっていたが、前日の練習で、パク・ジュボンヘッドコーチらと「なりふり構わず」打ち合った結果、気持ちを切り替えてこの試合に臨むことができたという

Nozomi
Nozomi OKUHARA

「次鋒」は奥原希望選手。2日前の日本初戦(タイロシア)には山口茜選手が出場したため、この試合がスディルマン杯デビュー戦。実力、実績ともに先を行くタイ・ツーイン選手に真っ向勝負を挑み、第1ゲームはもつれる展開のまま終盤へ。20-18と先に2つのゲームポイントを握るが追いつかれ、さらに3度ゲームポイントを得るが決め切れず、24-26と逆転されオープニングゲームを落とす。第2ゲームは勢いに乗ったタイ選手が主導権を握る。奥原選手も何とか食らいつき、中盤以降12-13、15-16と1点差まで迫るが追いつけず、最後は17-21で振り切られた

奥原選手は、初めて対戦した昨年11月の香港オープンスーパーシリーズ(SS)決勝で、タイ選手の変幻自在なプレーに翻弄され何もできずに敗れ、表彰台で悔し涙を流した。しかし2度目の顔合わせとなったこの日は、昨年末以来好調を持続しているタイ選手のショットに対応できていて、十分勝機のある試合をした。ただ、合わせて5度のゲームポイントを握りながら決め切れない課題も露呈。「油断したわけではない」としながら、出場機会を与えてもらいながらチームに貢献できなかったことに「悔しい」と述べた

Kento
Kento MOMOTA

1勝1敗のタイとなって出番が回ってきた「中堅」に座るのは桃田賢斗選手で、相手は世界ランクが1つ上のチョウ・ティエンチェン選手。SS初優勝を飾った4月のシンガポールオープンで勝っているが、右足ねんざのため十分な準備ができないまま乗り込んできたこの大会、苦戦が予想された。それでも、日本の初優勝に大きく貢献したトマス杯から団体戦負けなしの勝負強さを発揮し、第2ゲームは無理せず相手に譲り渡したものの、しっかり勝ってチームに白星をもたらした

桃田選手のスディルマン杯での立ち位置は、第1ダブルスの早川・遠藤組、第1シングルスの田児賢一選手ら先輩に好きにプレーさせてもらって大活躍した昨年のトマス杯時とは異なる。試合後、エースとしての自覚を聞いたところ、「あまりない」と答えた。ただ、準備不足から不安を抱えていることを認めながらも「先輩に頼っているつもりはない」ときっぱり。この後の試合も、「がむしゃらにいく」と意気込んだ

Ayaka-Misaki
Ayaka TAKAHASHI / Misaki MATSUTOMO

日本チームの勝利を確定させたのはこの試合、「副将」の位置についた高橋礼華・松友美佐紀組。世界ランク1位を維持するエースペアは、盤石の強さで格下の台湾ペアを圧倒。第1ゲームは開始直後から大きく引き離してそのまま逃げ切り。第2ゲームに入ると中盤もみ合う場面はあったが、14-14から一気に抜け出し振り切った

高橋・松友組は試合後、BadPaL に対し、今大会では出場する試合すべてに勝つことを目標としていることをあらためて確認した。さらに、「前衛から決める形」(高橋)、「劣勢になった時の自分の頭の切り替え」(松友)といった課題に個々に取り組んでいることを説明した

Ayane-Kenta
Ayane KURIHARA / Kenta kAZUNO

初戦に続いてチームの勝利が確定した後の登場となったのが、5番手「大将」の数野健太・栗原文音組。ペアとして国際大会2戦目で、お世辞にもコンビネーションが良いとはいえないプレーだったが、第1ゲームを18-16から逆転され落とした後、第2、第3ゲームを取り返して前々日のロシア戦に続き2勝目を挙げた

数野、栗原両選手は BadPaL の取材に応じ、起用に応えて今大会既に2勝したが、「まだまだ自信を得たというには程遠い」と口をそろえた。「混合ではショットの選択が難しい」、「バタバタしてしまう」など反省点を列挙しながら、「それでも勝てたことはプラスにとらえていいのでは」と指摘。チームに勢いをつける意味でも、「当たって砕けろ。思い切ってぶつかっていく」と次戦以降に向けた意気込みを語った

日本対台湾の詳細は以下の通り

日本(2勝)4-1台湾(1勝1敗)

【男子ダブルス】 早川賢一・遠藤大由(世界6位)〈21-19,21-17〉ツァイ・チアシン/リー・シェンム(世界4位)

【女子シングルス】 奥原希望(世界10位)〈24-26,17-21〉タイ・ツーイン(世界4位)

【男子シングルス】 桃田賢斗(世界8位)〈21-14,8-21,21-12〉チョウ・ティエンチェン(世界7位)

【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)〈21-9,21-15〉チェン・シエペイ/ウ・ティジュン(世界57位)

【混合ダブルス】 数野健太・栗原文音〈19-21,21-18,21-16〉ツェン・ミンハオ/ライ・チアウェン

チームランク上位12チームで争われるグループ1ではこの日、B組の日本のほか、優勝候補筆頭の中国が、前回大会で日本を破り初めてメダルを手にしたタイを5対0と完封し、A組の1位通過を決めた。なおこの試合、タイは女子シングルスの2013年世界チャンピオン、ラッチャノク・インタノン選手に代えて、ブサナン・ウンバンルンパン選手を起用したが、中国3番手のワン・イーハン選手に21-16,21-15とストレート負けした

大会3日日の結果

◆グループ1(チームランク1~12位※太字は決勝トーナメント進出確定):

【A組】 中国(2勝)5-0タイ(2敗=一次リーグ敗退)、ドイツ(1勝1敗)

【B組】 日本(2勝)4-1台湾(1勝1敗)、ロシア(2敗=一次リーグ敗退)

【C組】 デンマーク(1勝)、インドネシア(1勝)、イングランド(2敗=一次リーグ敗退)

【D組】 韓国(1敗)、インド(1敗)、マレーシア(2勝)

◆グループ2(チームランク13~20位):

【A組】 オランダ(2勝)3-2スペイン(2敗)、シンガポール(2勝)、カナダ(2敗)

【B組】 香港(2勝)5-0フランス(1勝1敗)、アメリカ(1勝1敗)4-1ブラジル(2敗)

◆グループ3(チームランク21~28位):

【A組】 チェコ(2勝)3-2南アフリカ(2敗)、トルコ(1勝1敗)2-3オーストリア(1勝1敗)

【B組】 ベトナム(1勝)、オーストラリア(1勝)、スイス(1敗)、イタリア(1敗)

◆グループ4(チームランク29~35位):

【A組】 フィリピン(1勝)4-1アイスランド(1勝1敗)、ナイジェリア(1敗)

【B組】 イスラエル(2勝)4-1セーシェル(2敗)スリランカ(2勝)3-2カザフスタン(2敗)

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