
アジア選手権準決勝、女子ダブルス世界ランク1位の高橋礼華・松友美佐紀組は、前々週のシンガポールオープンSSで勝利した元世界1位の中国ユー・ヤン/ワン・シャオリ組に敗れ、決勝進出を逃した。ただ以前日本ペアに見られた前回の勝利を打ち消されるかのごとき一方的な敗北ではなく、きっちり1ゲームは取り返して見せた。2人がシンガポールで BadPaL に語った「(対中国ペアでは)強さを認めた上で、1度負けても2度目は勝たせない気持ちで」という言葉通り、次回対戦時に真価が問われる
ここまで不戦勝が3つ続いた混合ダブルス早川賢一・松友組は、この日が今大会初戦。決して分の悪い相手ではなかったが、これが2試合目ながら前日の準々決勝でインドネシアペアとの接戦を勝ち抜いた香港ペアとの「試 合勘」の違いからか、第1ゲームを落とす。第2ゲームは序盤から先行し中盤14-6と大量リードを奪うが、逆転負け。この結果、日本からは今年、昨年の佐々木翔選手に続くファイナリストが出なかった
日本勢のいなくなった決勝では、女子シングルスでタイのラッチャノク・インタノン選手が第1シードの中国リ・シュエリ選手に第1ゲームを先取され、第2ゲームもマッチポイントを握られながら逆転勝ち。同じく中国で開催された2013年8月の世界選手権以来となる優勝を手にした
中国勢がベスト4を占めた男子シングルスは、ディフェンディングチャンピオンのリン・ダン選手が、第1シードのチェン・ロン選手の準決勝棄権により決勝に進んだティエン・ホウウェイ選手を抑えて、2年連続4度目(2010,11,14,15年)のタイトルを獲得した
リン・ダン選手と同じディフェンディングチャンピオンの混合ダブルス香港リー・チュンヘイ/チャウ・ホイワー組は、準決勝で早川・松友組を破って2年連続で決勝に進んだが、インドネシアのタントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル組にストレート負けを喫し、連覇は果たせなかった
男子ダブルスは、ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン組が、混合ダブルスに続くインドネシア2つ目のタイトルを狙ったが、第1シードの韓国イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン組にファイナルゲーム19-21と僅差で敗れた。昨年、シン・ベクチョル選手と組んで優勝していたユ・ヨンソン選手は2連覇を達成
女子ダブルス準決勝で第1シードの高橋・松友組へのリベンジを果たした中国ユー・ヤン/ワン・シャオリ組だったが、同国対決となった決勝では、マー・ジ ン/タン・ユエンティン組にあっさり敗北。今シーズン初勝利は次戦以降に持ち越しとなった
準決勝の結果
【男子シングルス】
チェン・ロン(中国、第1シード)〈棄権〉ティエン・ホウウェイ(中国)
リン・ダン(中国、第2シード)〈21-14,21-17〉ワン・ツェンミン(中国、第7シード)
【女子シングルス】
リ・シュエリ(中国、第1シード)〈20-22,24-22,22-20〉ワン・イーハン(中国、第6シード)
タイ・ツーイン(台湾、第5シード)〈22-20,9-21,12-21〉ラッチャノク・インタノン(タイ、第7シード)
【男子ダブルス】
イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン(韓国、第1シード)〈21-18,21-9〉キム・サラン/キム・ギジョン(韓国)
ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア、第6シード)〈21-12,18-21,21-16〉カイ・ユン/ルー・カイ(中国)
【女子ダブルス】
高橋礼華・松友美佐紀(第1シード)〈18-21,21-18,15-21〉ユー・ヤン/ワン・シャオリ(中国、第4シード)
ルオ・ユー/ルオ・イン(中国、第2シード)〈12-21棄権〉マー・ジ ン/タン・ユエンティン(中国)
【混合ダブルス】
リー・チュンヘイ/チャウ・ホイワー(香港)〈21-17,21-19〉早川賢一・松友美佐紀
タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、第2シード)〈21-12,21-15〉シュー・チェン/マー・ジン(中国、第3シード)
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決勝の結果
【男子シングルス】 リン・ダン(中国、第2シード)〈21-19,21-8〉ティエン・ホウウェイ(中国)
【女子シングルス】 リ・シュエリ(中国、第1シード)〈22-20,21-23,12-21〉ラッチャノク・インタノン(タイ、第7シード)
【男子ダブルス】 イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン(韓国、第1シード)〈18-21,24-22,21-19〉ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア、第6シード)
【女子ダブルス】 ユー・ヤン/ワン・シャオリ(中国、第4シード)〈12-21,12-21〉マー・ジ ン/タン・ユエンティン(中国)
【混合ダブルス】 タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、第2シード)〈21-16,21-15〉リー・チュンヘイ/チャウ・ホイワー(香港)