東京・渋谷で開催中の全日本総合選手権は6日、準々決勝を終え、各種目のベスト4が出揃った。勝ち上がったのは、今年のナショナルチームメンバーばかり。唯一の番狂わせは、女子シングルスで16歳の山口茜選手が、世界ランクでこの種目日本勢2番手につけている21歳の高橋沙也加選手との代表対決を制したこと
毎年、シーズンの終わりに開催されるこの大会は、次の年のナショナルチームメンバーを決定する重要な位置付けにある。2013年のナショナルチームは、11月の香港オープンスーパーシリーズ(SS)で実質的に解散(翌週のマカオオープンは協会派遣ではなく自費参加)。2014年日本代表の称号を自力でつかみ取るには、日本ランキングで1位となる以外は、この大会で少なくとも決勝に進む必要がある(ダブルスは優勝のみ)
とりわけ若手の台頭が著しい女子シングルスでは、既に3年後のリオデジャネイロ、さらには7年後の東京での五輪メダル獲得に向け動き出している日本バドミントン協会から中堅、ベテランが推薦を得るのは容易ではない。その意味で、準決勝に進んだ4人のうち、全日本総合優勝5回(2004,06,08~10年)、アジア大会銅メダル(2010年)、全英オープン準優勝(2011年)など長く日本の女子シングルス界をけん引してきた廣瀬栄理子選手と、全日本総合優勝2回(2007,12年)の今別府香里選手にとってもベスト4は十分と言えず、代表入りを確実にするには、あすの試合で「勝ち」が求められる
日本バドミントン協会は、2014年のナショナルチーム(A)メンバーを、◆男子シングルス4人◆女子シングルス4人◆男子ダブルス3組◆女子ダブルス3組――と規定。シングルスは日本ランク1位と全日本総合の優勝・準優勝、ダブルスは日本ランク1位と全日本総合の優勝を代表入りの条件とし、残りは協会強化本部の推薦で決める
準決勝の対戦カード
【男子シングルス】 田児賢一(世界6位※大会5連覇中)対桃田賢斗(世界18位)、上田拓馬(世界17位)対佐々木翔(世界25位)
【女子シングルス】 三谷美菜津(世界13位)対今別府香里(世界34位※昨年優勝)、廣瀬栄理子(世界15位)対山口茜(世界89位)
【男子ダブルス】 早川賢一・遠藤大由(世界4位※昨年優勝)対佐伯祐行・垰畑亮太(世界40位)、園田啓悟・嘉村健士(世界14位)対平田典靖・橋本博且(世界15位)
【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界4位※大会2連覇中)対三木祐里子・米元小春(世界19位)、前田美順・垣岩令佳(世界12位)対樽野恵・新玉美郷(世界32位)
【混合ダブルス】 早川賢一・松友美佐紀(世界20位)対橋本博且・前田美順(世界22位)、嘉村健士・米元小春(世界56位※昨年優勝)対井上拓斗・高橋礼華(世界198位)