
インドネシアスーパーリーガ一次リーグ2日目、遅れてスラバヤ入りした高橋沙也加、大堀彩両選手を戦列に加えた日本ユニシス女子が、初戦で先鋒の役割を見事に果たした打田しづか選手を含めシングルス陣の厚みを増し、三谷美菜津選手、タイのブサナン・ウンバンルンパン選手、インドネシアのアドリアンティ・フィルダサリ選手を揃えるジャヤラヤの強力な布陣を粉砕。女子ダブルスのエース、高橋礼華・松友美佐紀組の1勝も加えて4対1と快勝し、前日に続く2連勝で、準決勝進出をほぼ確実にした

いつもと違うユニフォームを着て試合会場に現れた高橋(沙)、三谷両選手に試合前、BadPaL が話を聞くと、対照的な答えが返ってきた。年度末での休部が決まっているパナソニックから数日前、ユニシスに移籍を果たしたばかりの高橋(沙)選手は、これまでと異なるユニフォームで試合に臨むことに特別な思いはあるかと尋ねたところ、「(休部に伴う移籍は)しようがないこととして、切り替えはできている」とさっぱりした表情で答えた。一方、三谷選手は、「なるべく考えないようにはしている」と笑顔を見せながらも、「ほかのチームのユニフォームを着ることで、勝たなければという責任をプレッシャーに感じるようになりつつある」と認めた
試合は、世界ランク上位の三谷選手が緊張からか、シャトルコントロールに苦しむなど本来のプレーができない中、高橋選手が着実に点数を重ねていき、第1、第2ゲームともにストレートで快勝した。この勝利はチームに勢いを与え、続く第1ダブルスの高橋(礼)・松友組、第2シングルスの打田選手が、いずれもファイナルゲームまでもつれる強豪選手との接戦を制し、苦戦が予想されていたジャラヤに勝利。4チームによる一次リーグ2連勝で、準決勝に進めるグループ2位以内をほぼ確定した。なお第3シングルスとして初登場した大堀選手も、インドネシアのアドリアンティ・フィルダサリ選手にストレート勝ちを収め、スーパーリーガデビュー戦を白星で飾った

女子のルネサス、男子のトナミ運輸と日本ユニシスの3チームは、準決勝進出に向けぜひとも勝っておきたい試合だったが、相次ぎ敗れた。ただトナミでは武下利一選手、ルネサスでは前田美順・垣岩令佳組がチームに唯一の勝ち点をもたらし、一矢を報いた。ユニシス男子はシングルス勢が総崩れとなったが、ダブルスの早川賢一・遠藤大由、数野健太・山田和司両ペアが勝ち、5種目全敗を防いだ
遅れてスラバヤ入りしこの日が初戦となったジャヤラヤ・スルヤナガ女子に助っ人参戦の廣瀬栄理子選手と松尾静香・内藤真実組は、ともに韓国選手に競り負け、この結果が大きく影響してチームも2対3で敗退。チームに貢献できなかった

一方、この日は、海外のスター選手を招きチームの補強を図ったムシカ・チャンピオンが、前日の初戦で思わぬ星を落としたマレーシアのリー・チョンウェイ選手と、韓国イ・ヒョンイル選手の2枚看板の活躍で、地元のスター、タウヒック・ヒダヤット選手率いるSGSに勝利し、初白星を挙げた。リー・チョンウェイ選手は当初取り決め(2試合のみ出場)の通り、この試合でスーパーリーガを終え、マレーシアに帰国する。なおこの試合、SGSから田児賢一選手は出場しなかった
一次リーグ2日目の試合結果は以下の通り
男子グループA
◆日本ユニシス(2敗)2-3ジャヤラヤ・スルヤナガ(2勝)
【第1シングルス】 上田拓馬〈12-21,9-21〉ソニー・ドゥイ・クンチョロ(インドネシア)
【第1ダブルス】 早川賢一・遠藤大由〈21-15,15-21,21-18〉ライアン・アグン・サプトラ/アルベン・ユリアント・チャンドラ(インドネシア)
【第2シングルス】 坂井一将〈15-21,16-21〉フ・ユン(香港)
【第2ダブルス】 数野健太・山田和司〈21-13,21-15〉クリストファー・ルスディアント/トリクスマ・ワルドハナ(インドネシア)
【第3シングルス】 井上拓斗〈16-21,10-21〉ウォン・ウィンキ(香港)
◆ムティアラ(1敗)1―4ジャルム(1勝1敗)
【第1シングルス】 ウィスヌ・ユリ(インドネシア)〈21-19,21-14〉アンドレ・クルニアワン・テドホノ(インドネシア)
【第1ダブルス】 ヨハンネス・レンディ・スギアルト/アンドレイ・アディスティア(インドネシア)〈18-21,21-17,19-21〉モハンマド・アーサン/ムハンマド・ウリンヌハ(インドネシア)
【第2シングルス】 アンドリー・マーティン・テネ(インドネシア)〈15-21,12-21〉リヤント・スバグジャ(インドネシア)
【第2ダブルス】 リッキー・カランダ・スワルディ/ハルディアント(インドネシア)〈21-15,18-21,12-21〉ベリー・アングリアワン/アフィアト・ユリス・ウィラワン(インドネシア)
【第3シングルス】 フェブリヤン・イルバナルディ(インドネシア)〈14-21,18-21〉シェサル・ヒレン・ルスタビト(インドネシア)
男子グループB
◆トナミ運輸(2敗)1―4ジャヤラヤ(1勝)
【第1シングルス】 佐々木翔〈21-19,16-21,18-21〉ブーンサック・ポンサナ(タイ)
【第1ダブルス】 平田典靖・橋本博且〈21-13,12-21,19-21〉マルキス・キド/ヘンドラ・セティアワン(インドネシア)
【第2シングルス】 武下利一〈21-15,22-20〉タノンサク・サエンソンプーンサック(タイ)
【第2ダブルス】 園田啓悟、嘉村健士〈17-21,21-19,17-21〉アンガ・プラタマ/ボナ・セプタノ(インドネシア)
【第3シングルス】 銭谷翔〈17-21,13-21〉アディ・プラタマ(インドネシア)
◆ムシカ・チャンピオン(1勝1敗)4―1SGS(1勝1敗)
【第1シングルス】 リー・チョンウェイ(マレーシア)〈21-14,21-14〉ワン・ツェンミン(中国)
【第1ダブルス】 ライアン・スクマワン/レンドラ・ウィジャヤ(インドネシア)〈22-20,19-21,21-18〉ヘンドラ・アプリダ・グナワン/ヨナサン・スルヤタナ・ダスキ(インドネシア)
【第2シングルス】 トミー・スギアルト(インドネシア)〈21-12,21-10〉タウフィック・ヒダヤット(インドネシア)
【第2ダブルス】 フラン・クルニアワン/シギット・ブディアルト(インドネシア)〈12-21,10-21〉リー・シェンム/サイ・チアシン(台湾)
【第3シングルス】 イ・ヒョンイル(韓国)〈21-12,21-9〉アディ・アンドラユヌス・プラソホ(インドネシア)
女子グループX
◆日本ユニシス(2勝)4-1ジャヤラヤ(1敗)
【第1シングルス】 高橋沙也加〈21-18,21-13〉三谷美菜津
【第1ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀〈21-18,13-21,21-15〉ピア・ゼバディア・ベルナデス/リズキ・アメリア・プラディプタ(インドネシア)
【第2シングルス】 打田しづか〈21-18,8-21,22-20〉ブサナン・ウンバンルンパン(タイ)
【第2ダブルス】 栗原文音・篠谷菜留〈11-21,16-21〉ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ/アネケ・フェイニャ・アグスティン(インドネシア)
【第3シングルス】 大堀彩〈21-15,21-13〉アドリアンティ・フィルダサリ(インドネシア)
◆ムティアラ(1勝1敗)1-4マレーシアタイガース(1勝1敗)
【第1シングルス】 ポーンティップ・ブラナプラサーツク(タイ)〈21-23,18-21〉ティー・ジンイ(マレーシア)
【第1ダブルス】 スシ・リズキ・アンディニ/デビ・ティカ・ペルマタサリ(インドネシア)〈16-21,18-21〉アメリア・アリシア・アンスセリ/スーン・フィーチュー(マレーシア)
【第2シングルス】 アプリリア・ユスワンダリ(インドネシア)〈10-21,21-16,12-21〉チア・ソニア・スヤ(マレーシア)
【第2ダブルス】 ティアラ・ロサリア・ヌライダ/メルビラ・オクラモナ(インドネシア)〈21-16,18-21,22-24〉フー・ビビアン・カームン/グ・メリーレン・ポウレン(マレーシア)
【第3シングルス】 ヘラ・デシ(インドネシア)〈21-19,11-21,21-9〉ヤン・リリアン(マレーシア)
女子グループY
◆ルネサス(1勝1敗)1―4ジャルム(1勝)
【第1シングルス】 伊東可奈〈9-21,14-21〉ユリアン・シェンク(ドイツ)
【第1ダブルス】 前田美順・垣岩令佳〈12-21,21-18,21-11〉ジェナ・ゴザリ/コマラ・デウィ(インドネシア)
【第2シングルス】 峰歩美〈17-21,14-21〉タイ・ツーイン(台湾)
【第2ダブルス】 宮内唯・久後あすみ〈18-21,17-21〉ビタ・マリッサ/メリアナ・ジャウハリ(インドネシア)
【第3シングルス】 福島由紀〈19-21,16-21〉マリア・フェベ・クスマストゥティ(インドネシア)
◆ジャヤラヤ・スルヤナガ(1敗)2―3韓国人参公社(KGC、1勝1敗)
【第1シングルス】 廣瀬栄理子〈21-8,19-21,10-21〉ベ・ヨンジュ(韓国)
【第1ダブルス】 松尾静香・内藤真実〈21-23,21-23〉チョン・ギョンウン/ユ・ヒョンヨン(韓国)
【第2シングルス】 リンダウェニ・ファネトリ〈21-18,21-18〉キム・エジ(韓国)
【第2ダブルス】 リタ・ヌルリタ/バリエラ・アプリルサシ・プトリ〈17-21,21-10,21-18〉イ・サラン/キム・スルビ(韓国)
【第3シングルス】 ガニス・ヌル・ラーマダニ〈15-21,10-21〉ベ・ソンヒ(韓国)