
男子の国・地域別対抗戦トマス杯のアジア予選決勝が19日行われ、前日のユーバー杯決勝に続いて、日本と中国が対戦した。シングルスとダブルスのエース不在の中国に日本がどこまで迫れるかが注目されたが、結果は中国が日本を3タテで降し、強さを見せた

第1シングルスの佐々木翔選手は、現在、リー・チョンウェイ(マレーシア)、リン・ダン(中国)とともに世界3強の一角を占めるチェン・ロン選手に対し、良いラリーは展開するものの、第1、第2ゲームとも中盤以降、リードしそうで抜け出せない状態が続き、19-21,16-21で振り切られた

第1ダブルスの佐藤翔治・川前直樹組は、中国の2番手、グオ・ツェンドン/チャイ・ビアオ組と初対戦。序盤から点の取り合いとなるが、8-8からじりじり離され第1ゲームを17-21で失う。第2ゲームは先行されるが徐々に追い上げ。14-14で追いつくと、良いリズムで17-14とリードを広げ一気に逃げ切れるかと思われた。しかし、ここからミスが続き19-19で並ばれると逆転も許し、最初のマッチポイントこそ回避できたものの20-22で力尽きた

第2シングルスには、準決勝で熱戦(30-28,21-19)を演じた田児賢一選手に代えて山田和司選手が起用された。山田選手は今大会、出場機会が少なく、初日以来の出番となったが、世界11位ながら中国では4番手のドゥ・ペンユ選手に実力差を見せられ12-21,11-21とストレート負けした
日本男子のキャプテンを務めた佐藤翔治選手は表彰式終了後に BadPaL の取材に応じ、今大会の結果について、「5月の本戦に進むという目標を達成できた」ことを評価した。ただ、「対マレーシア、対中国は相手チームのトップがいない中での対戦だったので、まだまだという気持ちでこれからも臨んでいきたい」と述べ、気を引き締め直した

前回2010年のトマス杯で4連覇を果たした中国の男子は、5月20~27日に中国・湖北省武漢で開催される本戦に自動的に出場できる。アジア予選への出場義務はなく、シングルスとダブルスのエース、リン・ダン選手(世界ランク2位)とカイ・ユン/フー・ハイファン組(世界1位)を外してチーム構成してきた。それでも大会全日程を通じて、シングルスとダブルス合わせて19試合を戦い18勝1敗と、他チームとの明確な実力差を示し、5月の本戦でのトマス杯5連覇に向け視界良好を内外にアピールした
◆トマス杯アジア予選決勝
日本〈0-3〉中国
【第1シングルス】佐々木翔(世界6位)〈19-21,16-21〉チェン・ロン(世界3位)
【第1ダブルス】佐藤翔治・川前直樹(世界12位)〈17-21,20-22〉グオ・ツェンドン/チャイ・ビアオ(世界5位)
【第2シングルス】山田和司(世界28位)〈12-21,11-21〉ドゥ・ペンユ(世界11位)
一方、この日で準々決勝で敗れたチームによる5~8位順位決定戦(総当たり戦)も終了し、最終順位が以下のように確定した
◆トマス杯アジア予選最終順位(中国が前回優勝国かつ開催国で予選免除となるため、今大会で本戦出場アジア4枠を獲得したのは日本、インドネシア、マレーシア、韓国)
【1位】中国【2位】日本【3位】インドネシア【4位】マレーシア
【5位】韓国【6位】台湾【7位】インド【8位】タイ
◆ユーバー杯アジア予選最終順位(韓国が前回優勝国、中国が開催国で予選免除となるため、今大会で本戦出場アジア3枠を獲得したのは日本、タイ、台湾)
【1位】日本【2位】中国【3位】タイ【4位】台湾
【5位】インドネシア【6位】シンガポール【7位】香港【8位】マレーシア