Not once but twice, 3-time to make final in Bali

ワールドツアーファイナルは4日、各種目の準決勝が行われ、渡辺勇大・東野有紗が2週連続、志田千陽・松山奈未小林優吾・保木卓朗は3週連続で、タイトル挑戦の権利を得た

渡辺・東野は、インドネシアマスターズの同じく準決勝で、初めて敗れた香港のタン・チュンマン/ツェ・インシュ―とバリ島で2度目の対戦。1ゲームずつ取り合い迎えた第3ゲーム、終盤に逆転を許し18-19とリードされる。それでも踏ん張り、3連続得点を決めて、前々週に喫した初黒星の借りを返した

渡辺・東野に試合直後、BadPaL が、どちらに転んでもおかしくない試合だったとふると,「がまんゲームになった」(東野)と認めた。とりわけファイナルゲームは、渡辺も同意した、目の前の1点を死に物狂いで取りにいく展開となったが、疲れのたまった終盤18-18辺りから高く飛んだジャンピングスマッシュを連発していた意図を問うと、「ドロップも決まらず、打つしかなかった」と答えた。あと1試合、心身ともにエネルギーはどれほど残っているのか聞くと、渡辺は「死んでもいいつもりで」と返し、今できうるベストを尽くす気持ちを示した

Arisa / Yuta face to Thai pair in the final again

志田・松山は、6日前インドネシアオープン決勝で初めて勝利した世界ランク上位のグレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユに再び対峙し、「堂々と戦っていきたい」(志田)という前日の言葉通り、一度もリードを譲らぬままオープニングゲームを先取する。しかし続く第2ゲームは一転、一度も追いつけないまま奪い返される。この時の状況について志田は、「自分たちのプレーに慣れられたのか、ペースに引き込まれ好きなようにやられた。2人バラバラに混乱になった」と明かした

ただ、松山が「相手のやることが分かってからが勝負だと思っていた」と試合後指摘したように、ファイナルゲームに入ると競り合いに。意図的にスピードを上げていったことも奏功し、先に抜け出し20-19と勝利に迫る。ここから2度マッチポイントを凌がれるも、「焦りはなかった。サーブだけ」(松山)と比較的落ち着いて対応し、最後は23-21で振り切った

東京五輪金メダリストを彼女らの自国で2度倒して決勝に進めたことに、松山は BadPaL に対し、「試合直後は爆発的な喜びより、終わってホッとしたという感じ」と率直な思いを明かした。志田は「気持ちを切らさずにできたことを自信にしたい」としつつ、現時点における技術面の不足を自ら認め「自分の立ち位置を確認し、過信にしないように」と話した

決勝に向け2人は、優勝した前2週を含めバリ島で対戦を切望してきたキム・ソヨン/コン・ヒヨンと「ようやくできる」とともに笑顔。「勝って優勝できればパーフェクト」(松山)と期待と意欲を示した

Chiharu / Nami overcame Olympic champion twice in Bali

小林・保木の相手は、前日の試合後に行われた決勝トーナメント組み分け抽選の結果、2日連続でマレーシアのテオ・イーイ/オン・ユーシン。続けて同じ対戦に、前日はきつい試合で双方ともに疲れはあるとしながら、「自分たちの方がフィジカルは上」と自信を持って臨んだ

第1ゲームに競り勝ち第2ゲームへ突入と、ここまでは前日と同じ展開。しかし、「簡単に点差(12-21)をつけられた前日の反省を2人で話し合っていた」と、この3連戦で何度も見せてきた修正力ここでも発揮し、相手の連続得点もすぐに断ち切り21-15でストレート勝ちを収めた

3週連続で決勝に挑む小林に BadPaL が意気込みを聞くと、シーズン最後の「ファイナル」(スーパーシリーズファイナル含む)で、日本では未だ誰も達成していない「男子ダブルス優勝を成し遂げるため、すべて出し切る」と静かに語った。保木に疲労具合を尋ねると、「試合外では疲れでぐったりするが、試合では絶対勝ちたい。自分の中で奮い立たせて、もう一度勝つ」と述べた。対戦相手はみたび、世界ランク1位のマルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ

Takuro / Yugo defeated Malaysian pair two days in a row

一方、山口茜は、前々週のインドネシアマスターズ準決勝でストレート勝ちしたインドのプサルラ・ヴェンカタ・シンドゥに今度は競り負け、決勝進出を逃した。ゲームカウント1対1で迎えたファイナルゲーム前半、5-11と大きく出遅れる。エンドが変わって猛烈に追い上げ逆転、19-18と勝利まであと2点に迫った。しかしここから3点を失いひっくり返され、勝ち抜けることはできなかった

山口に試合後、こうできていればと思う点があるか、BadPaL が尋ねると、「最後は駆け引きの世界でしようがない。何かできたとすれば前半」と答えた。敗因については、前日より飛ぶシャトルへの対応が遅れたことを指摘。迷いながらのプレーが長く続いてしまった点を挙げた

また、3連戦を振り返ってもらうと、試合数が多くなることでモチベーションが下がる中、1回戦負けなどに終わる可能性もあった。しかし、準優勝、ベスト8、ベスト4と3大会しっかりプレーし続けられたことをプラスにとらえ、無観客ながら寄せられた応援に加えて「(周りで)動いてくれている人がいることを理解できたことも、ふんばる要因にもなった」と述べた

次に控える世界選手権に向けては、いい状態で臨みたいが、気持ちの部分は自分でも(意図的に)調整できるか自信がない、と指摘。「スポーツ選手である以前に、自分の心は大事」と話した

Akane missed the final beaten by Sindhu of India

男子シングルスでは、前日、2021年最優秀男子選手に選出されたデンマークの27歳ビクター・アクセルセンが、インドの20歳ラクシャ・センを破り2週連続、さらにワールドツアーファイナルでは前回に続き2大会連続となる決勝の切符をつかんだ。試合後には、五輪金メダル獲得の後も、常に勝利に飢えていることを強調した

もう一方の山からは、2021年最も有望な選手に選ばれたタイの20歳クンラウット・ウィティサンが、一次リーグでストレート負け<15-21,16-21>していたマレーシアの23歳リ―・ヅ―ジアをストレートで下し‘<21-18,21-18>、勝ち上がった

Viktor aims for his second tilte in Bali

準決勝の結果

【男子シングルス】

ビクター・アクセルセン(インド、グループA1位)<21-13,21-11>ラクシャ・セン(インド、グループA2位)

リー・ヅージア(マレーシア、グループB1位)<18-21,18-21>クンラウット・ウィティサン(タイ、グループB2位)

【女子シングルス】

ポーンパウィー・チョチュウォン(タイ、グループA1位)<23-25,17-21>アン・セヨン(韓国、グループB2位)

山口茜(日本、グループB1位)<15-21,21-15,19-21>プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、グループA2位)

【男子ダブルス】

マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、グループA1位)<18-21,23-21,21-17>リー・ヤン/ワン・チリン(台湾、グループA2位)

小林優吾・保木卓朗(日本、グループB1位)<21-8,21-15>テオ・イーイ/オン・ユーシン(マレーシア、グループB2位)

【女子ダブルス】

キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国、グループA1位)<棄権>ガブリエラ・ストエバ/ステファニ・ストエバ(ブルガリア、グループB2位)

志田千陽・松山奈未(日本、グループB1位)<21-14,13-21,23-21>グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ(インドネシア、グループA2位)

【混合ダブルス】

渡辺勇大・東野有紗(日本、グループA1位)<19-21,21-9,21-19>タン・チュンマン/ツェ・インシュ―(香港、グループB2位)

デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ(タイ、グループB1位)<21-8,21-18>チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン(マレーシア、グループA2位)

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決勝の対戦カード

【男子シングルス】ビクター・アクセルセン(インド、グループA1位)対クンラウット・ウィティサン(タイ、グループB2位)

【女子シングルス】プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、グループA2位)対アン・セヨン(韓国、グループB2位)

【男子ダブルス】マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、グループA1位)対小林優吾・保木卓朗(日本、グループB1位)

【女子ダブルス】キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国、グループA1位)対志田千陽・松山奈未(日本、グループB1位)

【混合ダブルス】渡辺勇大・東野有紗(日本、グループA1位)対デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ(タイ、グループB1位)

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