アジア混合団体選手権は22日、一次リーグを突破した8チームによる決勝トーナメントに入り、今大会第1シードの日本はマレーシアを3対0で破って、順当に準決勝へ進んだ

香港バドミントン協会(HKBA)会長にちなみ、「トン・ユンカイ杯」の別称を持つこの大会、第1シードの日本は混合ダブルスを除き、各種目上位2番手までを温存し、3番手以下の選手でチームを組んだ
19~21日に行われた一次リーグは香港と2チームだけのA組に入ったため、勝敗に関係なく決勝トーナメント進出は決まっていたが、香港戦に勝利し、同組1位で準々決勝に臨んだ
対戦相手は、一次リーグD組から中国に次ぐ2位で上がってきたマレーシア。最初の種目、男子ダブルスは小林優吾・保木卓朗が序盤、この日、コートに入って感じた球の飛びの違いなどへの戸惑いのほか、一番手としての力みもあり、プレーに精彩を欠いて第1ゲームを落とす。ただ、第2ゲーム以降は立て直して、日本が先勝
第2種目の女子シングルス大堀彩は、第1ゲームをあっさり奪った後、第2ゲームはリードされ、17-20とゲームポイントを握られたが、ここからひっくり返してストレートで勝ち切り、チームの勝利に王手をかけた
第3種目、男子シングルスでは、常山幹太が出だし振るわず、オープニングゲームを落とし第2ゲーム前半まで劣勢が続く。しかし徐々にペースをつかむと、相手を翻弄する持ち味も見えはじめ逆転勝ち。2種目を残してチームの勝利を確定させた
絶対的なエース不在の今回の日本チームはどのような雰囲気なのか、小林選手に聞くと、「ディフェンディングチャンピオンだがトップがいない。それでも自分たちでもやれるというところを見せ、(出場していない)A代表上位の選手にもプレッシャーを与えたい。出場している皆で勝ちたい」と、強い気持ちを持って今大会に臨んでいるという
本番ともいえる5月のスディルマン杯には、第1シードとして出場することが既に決まり、相手チームからも真のトップ選手はエントリーしてきていない。モチベーションを維持するのが難しい大会でもあるが、SUPER500以上の上位大会での優勝を目指して今シーズンを戦っている大堀選手は、「個人戦とは別。国(チーム)のためという気持ちで。緊張はするが、どういう形であれ負けないこと」を課題としている
昨年5月、男子国・地域別対抗戦トマス杯という大舞台で代表団体戦を経験している常山選手は、各種目1選手/ペアしか出ない男女混合団体戦との違いを指摘。活躍を見せたトマス杯では、「前に試合をする第1シングルス、第2シングルスから刺激をもらってやれたが、今回は自分がやらないと」。ただそうした状況の中、「自分が引っ張らないと」という気持ちも強く抱き始めている
準々決勝の結果
①日本(A組1位)3ー0マレーシア(D組2位)
【男子ダブルス】小林優吾・保木卓朗(世界28位)<19-21,21-16,21-15>(世界40位)ヌル・イズディン/ゴー・ツェフェイ
【女子シングルス】大堀彩(世界22位)<21-9,25-23>(世界158位)ホー・エンメイ
【男子シングルス】常山幹太(世界15位)<13-21,23-21,21-15>(世界70位)チーム・ジュンウェイ
【女子ダブルス】櫻本絢子・髙畑祐紀子(世界11位)<打ち切り>リム・チュウシエン/タン・パーリー・クーンレ
【混合ダブルス】渡辺勇大・東野有紗(世界3位)<打ち切り>チェン・タンジエ/ペク・エンウェイ(世界38位)
②インドネシア(C組1位)3ー0シンガポール(B組2位)
③台湾(B組1位)2ー3香港(A組2位)
④中国(D組1位)3ー0タイ(C組2位)
準決勝の対戦カード
①日本対インドネシア
②中国対香港