
フレンチオープンSS準決勝、男子シングルスで一昨年優勝のデンマーク、ヤン・ヨルゲンセン選手と、昨年優勝の台湾チョウ・ティエンチェン選手が激突し、チョウ選手が勝って連覇に王手をかけた。決勝ではディフェンディングチャンピオンとして、ドーピング違反による資格停止の解除後、初めてSS決勝にたどりついたマレーシアのリー・チョンウェイ選手を迎え撃つ
チョウ選手は、直近の対戦で3連勝している自信からか、第1ゲームを21-11と圧倒し、幸先の良いスタートを切る。第2ゲームも前半リードするが、第2シードのヨルゲンセン選手の追い上げに遭い、14-17と逆転される。さらに、線審の判定に不服な態度を示しパリの観客からブーイングを受けるなど、アウェーの雰囲気を自ら作り出してしまうが、自分のリズムを崩すことなくプレーを続け、18-17と逆転に成功。その流れのまま21-19で逃げ切った
チョウ選手は試合後、「ブーイングもあったが気にしない。相手は前日の中国ティエン・ホウウェイ選手との試合で疲れていたのか、自分の方がスピードがあり勝つチャンスは大きかった」とコメントした。連覇のかかる決勝に向けては、「コンディションを整えて臨む」と述べた
一方、敗れたヨルゲンセン選手は、「今の時点ではベスト8、ベスト4はオーケー。自国に帰ってまたハードなトレーニングを積む」とコメント。チョウ選手に4連敗となった悔しさをにじませながらも、前を向いた
もう1つの山からはこの種目、中国勢唯一の勝ち残り、ワン・ツェンミン選手を一蹴したチョンウェイ選手が勝ち上がった。これでチョンウェイ選手はワン・ツェンミン選手に対し、15戦負けなし

女子シングルスは、今週、インドのサイナ・ネワル選手に代わり、8月以来の世界ランク1位に返り咲いたスペインのカロリナ・マリン選手が、ロンドン五輪金メダルの中国リ・シュエリ選手を初めて破り勝ち上がってきた台湾タイ・ツーイン選手にストレート勝ち。全英オープン、マレーシアオープン、オーストラリアンオープンに続く、今シーズンSS4大会目の決勝進出を決めた

マリン選手の決勝の相手は、準々決勝の奥原希望選手に続いて、準決勝でタイのラッチャノク・インタノン選手をファイナルゲーム21-19で振り切った中国ワン・シーシャン選手。2013、14年に続く3度目の決勝進出で3連覇を目指す
ダブルスは、インドネシア期待の男子ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン組、女子グレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ組が相次ぎ敗れる中、混合のプラビーン・ジョーダン/デビー・スサント組が勝ち上がり、同国唯一のファイナリストとなった
準決勝の結果
【男子シングルス】
ワン・ツェンミン(中国、世界9位)〈7-21,13-21〉リー・チョンウェイ(マレーシア、世界19位)
ヤン・ヨルゲンセン(デンマーク、世界2位)〈11-21,19-21〉チョウ・ティエンチェン(台湾、世界5位)
【女子シングルス】
ワン・シーシャン(中国、世界6位)〈21-13,11-21,21-19〉ラッチャノク・インタノン(タイ、世界7位)
カロリナ・マリン(スペイン、世界1位)〈21-17,21-17〉タイ・ツーイン(台湾、世界4位)
【男子ダブルス】
イ・ヨンデ/ユ・ヨ ンソン(韓国、世界1位)〈21-18,21-18〉キム・サラン/キム・ギジョン(韓国、世界13位)
ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア、世界2位)〈18-21,21-19,15-21〉マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング(デンマーク、世界9位)
【女子ダブルス】
タン・ジンフア/ホワン・ヤチオン(中国、世界316位)〈11-21,21-18,21-10〉チョン・ギョンウン/シン・スンチャン(韓国、世界51位※予選勝ち上がり)
ルオ・ユー/ルオ・イン(中国、世界2位)〈21-19,21-14〉グレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ(インドネシア、世界4位)
【混合ダブルス】
ルー・カイ/ホワン・ヤチオン(中国、世界8位)〈18-21,19-21〉プラビーン・ジョーダン/デビー・スサント(インドネシア、世界9位)
コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国、世界6位)〈21-14,21-11〉クリス・アドコック/ガブリエル・アドコック(イングランド、世界7位)
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決勝の対戦カード
【男子シングルス】 チョウ・ティエンチェン(台湾、世界5位)対リー・チョンウェイ(マレーシア、世界19位)
【女子シングルス】 カロリナ・マリン(スペイン、世界1位)対ワン・シーシャン(中国、世界6位)
【男子ダブルス】 イ・ヨンデ/ユ・ヨ ンソン(韓国、世界1位)対マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング(デンマーク、世界9位)
【女子ダブルス】 ルオ・ユー/ルオ・イン(中国、世界2位)対タン・ジンフア/ホワン・ヤチオン(中国、世界316位)
【混合ダブルス】 コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国、世界6位)対プラビーン・ジョーダン/デビー・スサント(インドネシア、世界9位)