ミスターバドミントンこと、デンマークのモルテン・フロスト(Morten FROST)氏の後押しで、ナショナルユース入りを許可された17歳のリー・チョンウェイ選手(以下チョンウェイ、敬称略)は、生まれ育ったペナン州から首都クアラルンプルールに移り住むことになった。 これまで一度も親元を離れたことのない末っ子の初めての‘上京’に、とりわけ母親と姉はひどく心配した。そして迎えた出発の日、皆が仕事のため家族総出の見送りもなく、バドミントンバッグだけを手に、幼いころ近くのコートにトレーニングに通っていた時のように父親の運転するバイクの後部座席に乗って駅に向かった
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LEE Chong Wei’s story (2)
リー・チョンウェイ選手(以下チョンウェイ、敬称略)は、父親に連れられ通うようになったバドミントンコートで出会った最初のコーチ、テー・エンフアト(TEH Eng Huat)氏の下、6年間、トレーニングを続けた。 バドミントンのために多くをささげ、バドミントンが人生の一部になっているテー氏は、生徒が学びたいと強く望み一生懸命努力する姿勢を見せているかぎり、生徒の家庭がコーチ料金を払うのが困難な時は無料でコーチングを提供。何より、生徒の練習に向かう姿勢を重要視していたという。 ただこのころのチョンウェイは、お世辞にも模範的な生徒とは言えなかったようだ。
LEE Chong Wei’s story (1)
男子シングルス世界ランク1位、マレーシアのリー・チョンウェイ選手(以下チョンウェイ、敬称略)が1月に出版した著書「Dare to be a Champion」。現役バドミントン選手では初めてとされるこの自伝を読む機会を得たので、数回に分けてその内容の一端に触れる 北京オリンピック直後の2008年8月21日以来、3年半の長きに渡り世界トップの座を維持しているチョンウェイは、1982年10月21日、マレーシアのペナンに生まれた