アジア競技大会・バドミントン競技団体戦、日本男子は中国に敗れたが、2大会連続の銅メダルを獲得した。ホスト国中国は、決勝でインドに0-2と後のない状況に追い詰められながら、逆転勝ちで自国開催の大舞台で優勝。大会2連覇を果たし、期待に応えた
日本男子は、1回戦でシンガポール、2回戦(準々決勝)で香港を破って準決勝に進み、メダルを確保した。その後、決勝進出をかけて挑んだ中国戦は、前回ジャカルタ大会からアジア大会団体戦で通算4勝1敗と好成績を残す西本拳太が第1シングルス起用に応え、シー・ユーチに逆転勝利し、チームに最初の1勝をもたらす
第1ダブルスの小林優吾・保木卓朗も世界ランク2位のワン・チャン/リャン・ウェイケンと互角の勝負を展開し、第1ゲーム21-21、第2ゲーム23-23まで競り合う。しかし、いずれも取り切れずに惜敗。試合はふりだしに戻る
続く第2シングルス、第2ダブルスで、常山幹太と齋藤太一・古賀輝がそれぞれ世界ランク8位につける中国勢に敗れたため、最終種目を残して日本の準決勝敗退が決まった
それでも、奈良岡功大のケガなど戦力が十分整わない中、2大会続けて団体戦で銅メダルを獲得できたことは、アジア大会の歴史の中では一歩前進
日本を破った中国は変わらぬメンバーで、準決勝もうひと試合で韓国を退けたインドと決勝を戦った。ただ、準々決勝でチョウ・ティエンチェン、準決勝で西本に連敗した中国のエース、シー・ユーチは、ここでも初顔合わせとなったラクシャ・センに敗れた
中国は続く第1ダブルスも落として、後のない状況に追い込まれる。ここまでは、最初の3種目で決めたいインド側の思惑通りに進んだ。しかし、中国第2シングルスのリ・シ-フォンが接戦となったインドの元世界1位キダンビ・スリカンスとのオープニングゲームを24-22で競り勝ったところで、流れが変わる。続く第2ゲームを21-9と圧倒しこの試合を取って1-2とした中国は、出場選手の実力・経験で勝る残り2種目を快勝。劣勢をひっくり返しての優勝で、大会2連覇を達成した
◆1回戦(28日)の結果
①インドネシア<=第1シードのため2回戦から>
②韓国3-1マレーシア
③インド<=シードのため2回戦から>
④ネパール3-1モンゴル
⑤香港3-2タイ
⑥日本3-0シンガポール
【第1シングルス】西本拳太(世界12位)<17-21,21-14,21-9>ロー・キーンユー(9位)
【第1ダブルス】小林優吾・保木卓朗(6位)<21-10,21-10>ロー・キーンヒーン/ジュンリャン・アンディ・クウェク(82位)
【第2シングルス】常山幹太(15位)<21-16,26-14>ジアヘン・ジェイソン・テー(83位)
【第2ダブルス】齋藤太一・古賀輝(17位)<打ち切り>ヨハン・プラジョゴ/ニエ・ジュージエ(106位)
【第3シングルス】渡邊航貴(29位)<打ち切り>ジアウェイ・ジョエル・コー(144位)
⑦台湾3-0モルディブ
⑧中国<=第2シードのため2回戦から>
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◆2回戦=準々決勝(29日)の結果
①インドネシア1-3韓国
②インド3-0ネパール
③日本(第3シード)3-1香港
【第1シングルス】奈良岡功大(世界3位)<15-21,22-20,11-21>リー・チュクイウ(17位)
【第1ダブルス】小林優吾・保木卓朗(6位)<21-10,21-13>ルイ・チュンワイ/チョウ・ヒンロン(127位)
【第2シングルス】西本拳太(12位)<21-17,10-21,21-16>ウン・カロン(18位)
【第2ダブルス】齋藤太一・古賀輝(17位)<21-17,21-15>リー・チュンヘイ/ユン・シンチョイ(ランクなし)
【第3シングルス】常山幹太(15位)<打ち切り>ジェイソン・グナワン(105位)
②中国3-1台湾
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◆準決勝(30日)の結果
①韓国2-3インド
【第1シングルス】チョン・ヒョクチン(世界47位)<21-18,16-21,19-21>H.S.プラノイ(7位)
【第1ダブルス】ソ・スンジェ/カン・ミンヒョク(4位)<21-13,26-24>シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ(3位)
【第2シングルス】イ・ユンギュ(119位)<7-21,9-21>ラクシャ・セン(14位)
【第2ダブルス】キム・ウォンホ/ナ・ソンスン(332位)<21-16,21-11>M.R.アルジュン/ドゥルブ・カピラ(42位)
【第3シングルス】チョ・ゴンヨプ(163位)<21-12,16-21,14-21>キダンビ・スリカンス(21位)
②中国3-1日本
【第1シングルス】シー・ユーチー(世界6位)<21-10,16-21,14-21>西本拳太(12位)
【第1ダブルス】ワン・チャン/リャン・ウェイケン(2位)<23-21,25-23>小林優吾・保木卓朗(6位)
【第2シングルス】リ・シーフォン(8位)<21-16,21-10>常山幹太(15位)
【第2ダブルス】リュウ・ユーチェン/オウ・シュアンイ(8位)<15-21,21-14,21-17>齋藤太一・古賀輝(17位)
【第3シングルス】ウェン・ホンヤン(20位)<打ち切り>渡邊航貴(29位)
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◆決勝(1日)の結果
①中国3-2インド
【第1シングルス】シー・ユーチー(世界6位)<20-22,21-14,18-21>ラクシャ・セン(14位)
【第1ダブルス】ワン・チャン/リャン・ウェイケン(2位)<15-21,18-21>シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ(3位)
【第2シングルス】リ・シーフォン(8位)<24-22,21-9>キダンビ・スリカンス(21位)
【第2ダブルス】リュウ・ユーチェン/オウ・シュアンイ(8位)<21-6,21-15>ドゥルブ・カピラ/サイ・プラシーク.K(ランクなし)
【第3シングルス】ウェン・ホンヤン(20位)<21-12,21-4>ミスン・マンジュナス(53位)
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アジア大会男子団体の最終結果
【金メダル】中国(2大会連続7度目※前回金メダル)
【銀メダル】インド(※前回ベスト8)
【銅メダル】日本(※前回銅メダル)、韓国(※前回ベスト8)

