男女別の国・地域別対抗戦トマス・ユーバー杯アジア予選3日目、予選第1ラウンド(総当たり戦)のブロック1位通過に向け、日本男子がタイ、日本女子が香港と対戦。苦しい戦いを強いられたが、いずれも勝利し、あすの準々決勝の組み合わせで優位なポジションを得た
男子は、先陣を切ったエースの佐々木翔選手が第1ゲーム開始早々、タイの実力者ブーンサック・ポンサナ選手に先行を許し10-15までリードされる。しかし徐々に自分のペースをつかみ16-16で追いつくとそのまま一気に振り切り、第2ゲームでは一度もリードを許すことなく勝利した
2番手で登場した平田典靖・橋本博且組はリズムに乗れずストレートで敗れ、タイの若手ペアに金星を献上してしまうが、続く田児賢一選手、さらに早川賢一・遠藤大由組が苦戦しながらも連勝し、この時点で日本の勝利が確定。ブロックC1位での予選第1ラウンド通過を決めた。その後、山田和司選手に代わって第3シングルスに起用された上田拓馬選手も、期待に応えストレート勝ちした
【トマス杯アジア予選】日本対タイ
第1シングルス : 佐々木翔(世界6位)〈21-16,21-8〉ブーンサック・ポンサナ(世界20位)
第1ダブルス : 平田典靖・橋本博且(世界8位)〈19-21,19-21〉マニーポン・ジョンジット/ボディン・イサラ(世界30位)
第2シングルス : 田児賢一(世界7位)〈21-19,21-12〉タノンサク・サエンソンプーンサック(世界42位)
第2ダブルス : 早川賢一・遠藤大由(世界13位)〈19-21,21-16,21-18〉スッケー・プラパカモン/ソンポン・アヌクリッタヤワン(世界41位)
第3シングルス : 上田拓馬(世界40位)〈21-18,21-16〉スッパンユ・アビヒンサノン(世界51位)
女子は、日本女子シングルス陣の中で世界ランク最上位の大学生、佐藤冴香選手が先輩に先んじてコートに立ったが、団体戦特有のプレッシャーがかかる中、香港のエース、イップ・プイイン選手との競り合いに敗れた
第2シングルスの廣瀬栄理子選手は、香港に先手を取られた難しい状況にも安定した実力を発揮しストレート勝ち。試合を1対1のタイに戻すと、続く藤井瑞希・垣岩令佳組が後半追い上げられながらも1勝をもぎとり、第3シングルスの後藤愛選手も持ち味の粘りを存分に発揮して勝利。今大会、中国に次ぐ第2シードの評価に違わぬ総合力で、ブロックZの1位を確保した
【ユーバー杯アジア予選】日本対香港
第1シングルス : 佐藤冴香(世界15位)〈20-22,18-21〉イップ・プイイン(世界20位)
第2シングルス : 廣瀬栄理子(世界19位)〈21-16,21-16〉チャン・ツーカ(世界31位)
第1ダブルス : 藤井瑞希・垣岩令佳(世界4位)〈21-15,21-19〉プーン・ロクヤン/ツェ・インシュー(世界12位)
第3シングルス : 後藤愛(世界22位)〈22-20,21-14〉モン・クワンイ(世界114位)
第2ダブルス : 末綱聡子・前田美順(世界5位)〈21-18,21-17〉チャン・ツーカ/チャウ・ホイワー
一方、この日はアジアの強豪国の中で、韓国男子がマレーシア、インドネシア女子がタイに苦杯をなめさせられた。両チームはそれぞれ、チョン・ジェソン選手(男子ダブルス世界2位)、グレイシア・ポリー選手(女子ダブルス世界9位)という主力を肩の故障で欠き、ダブルスの組み換えを余儀なくされたことが響いて、いずれもブロック2位で予選第1ラウンドを終えた。これによりあすの準々決勝では、韓国男子がインドネシア、インドネシア女子が中国を相手に、5月のトマス・ユーバー杯本戦出場に向け「負けられない戦い」に臨むことになる
トマス・ユーバー杯アジア予選第1ラウンド(総当たり戦)最終日の結果
◆トマス杯(男子)
【ブロックA】 中国(2勝、1位)〈5-0〉台湾(1勝1敗、2位)、ベトナム(2敗、3位=予選敗退)
【ブロックB】 インドネシア(3勝、1位)〈3-2〉インド(2勝1敗、2位)、シンガポール(1勝2敗、3位=予選敗退)〈5-0〉マカオ(3敗、4位=予選敗退)
【ブロックC】 日本(3勝、1位)〈4-1〉タイ(2勝1敗、2位)、スリランカ(1勝2敗、3位=予選敗退)〈5-0〉カザフスタン(3敗、4位=予選敗退)
【ブロックD】 マレーシア(2勝、1位)〈3-2〉韓国(1勝1敗、2位)、香港(2敗、3位=予選敗退)
◆ユーバー杯(女子)
【ブロックW】 中国(2勝、1位)〈5-0〉インド(2敗、3位=予選敗退)、マレーシア(1勝1敗、2位)
【ブロックX】 台湾(2勝、1位)〈4-1〉シンガポール(1勝1敗、2位)、ベトナム(2敗、3位=予選敗退)
【ブロックY】 タイ(3勝)〈3-2〉インドネシア(2勝1敗)、スリランカ(1勝2敗、3位=予選敗退)〈5-0〉カザフスタン(3敗、4位=予選敗退)
【ブロックZ】 日本(2勝、1位)〈4-1〉香港(1勝1敗、2位)、マカオ(2敗、3位=予選敗退)
大会4日目(16日)からは予選第2ラウンド(トーナメント)に入り、男女それぞれ8チームによる準々決勝が行われる。この試合の勝者は即、5月のトマス・ユーバー杯本戦出場の権利(アジア枠トマス杯4つ・ユーバー杯3つ※開催国の中国男女と前回優勝の韓国女子を除く)を得る。一方、敗者は5~8位の順位決定戦に回る
◆トマス杯(男子)アジア予選準々決勝
中国(ブロックA・1位)対タイ(ブロックC・2位)
インドネシア(ブロックB・1位)対韓国(ブロックD・2位)
日本(ブロックC・1位)対台湾(ブロックA・2位)
マレーシア(ブロックD・1位)対インド(ブロックB・2位)
◆ユーバー杯(女子)アジア予選準々決勝
中国(ブロックW・1位)対インドネシア(ブロックY・2位)
台湾(ブロックX・1位)対香港(ブロックZ・2位)
タイ(ブロックY・1位)対マレーシア(ブロックW・2位)
日本(ブロックZ・1位)対シンガポール(ブロックX・2位)