New generation of Japanese shuttlers stand at pinnacle in Asia

アジアジュニア選手権は11日、男女混合団体戦の決勝が行われ、日本がインドネシアとの接戦を制し11年ぶり2度目の優勝を果たす。2012~18年まで7年間続いたメダル連続獲得が途絶えた前回19年から躍進を遂げた意義も大きい

この日の日本チーム勝利のカギを握っていたのは、混合ダブルスの谷岡大后・田口真彩だった。出場した一次リーグ2試合には勝利したが、決勝トーナメントに入ると、まず準々決勝でファイナルゲーム19-17からの連続失点で逆転負け。準決勝ではプレーに精彩を欠きストレート負けと、チームの勝ち上がりとは別に、先陣を切る立場ながらチームに貢献できない消化不良の試合が続き、モチベーションを高く保ち続けるのが決して容易でない状況にあった

しかしこの日は、ここまで出場4試合負けなしでインドネシアチームの決勝進出に大きく貢献してきたアドリアン・プラタマ/フェリシャ・アルベルタ・ナサニエル・パサリブ相手に第1ゲーム、失点を8点に抑えて快勝。第2ゲームは終盤点の取り合いになるが、まず19-18、次に20-19と1点リードを奪った直後、ミスで追いつかれる場面が続いた。それでも、ともすれば置きにいってしまいそうな難しい局面にも弱気にならず、田口が強打で決めてストレート勝ち。今大会好調な相手先鋒を止めると同時に、団体戦で最も重要な要素のひとつ、勢いを自陣にもたらした

Daigo / Maya contributed to Team as a vanguard

第1種目先勝でいいスタートを切った日本だったが、自国優勝を狙うインドネシアも負けてはいない。まず次の女子シングルスで、宮崎友花と同じ2006年生まれで17歳になったばかりのムティアラ・アユ・プスピタサリが現世界ジュニアチャンピオンに今大会初黒星をつける。続いて、今大会全試合に出場して負けなしの18歳アルウィ・ファランが第2ゲーム、終盤にレッドカードをもらって落とすも、動揺することなく逆に集中力を高めて沖本優大相手のファイナルゲームを制するエースの活躍を見せ、先に優勝へ王手をかける

日本は期待の男女シングルスが続けて敗れ、後のない状況に。ここで出番が回ってきた女子ダブルス山北奈緒須藤海妃の試合にも終盤ドラマが

前兆はあった。第1ゲーム、優位に試合を進めて20-14と先にゲームポイントを握りながら、20-19まで追い上げを許してしまう。ただ、ここは次の1点を取って振り切り、事なきを得た。しかし第2ゲームを落として突入したファイナルゲームでは、競り合いを抜け出し20-17と3つのマッチポイントを握るも決め切れず、逆に追い上げられて今度は20-20で追いつかれてしまう。俄然勢いづくインドネシアチームの声援とともに、さらにしびれる展開が21-21まで続くが、ともにまだ17歳の山北と須藤だが、何とか気持ちを切らさず23-21で勝ち切った

そして、チームの命運を託され最後にコートに立ったのが、男子ダブルスの谷岡大后・松川健大。ペアとしては前日の台湾戦に次ぐ2試合目ながら、混合ダブルスを含めると谷岡が6試合、松川は4試合を既に消化してきており、緊張感高まる場面にも動じる様子なし。オープニングゲームは、今大会ここまで負けなしできたムハンマド・アル・ファリジ/ニコラウス・ジョアキンを圧倒する

このままストレート勝ちかと思わせるほどの勢いがあったが、この場面での優勝への強い思いは誰しも同じ。第2ゲームは調子を上げてきたインドネシアペアに奪われ、ファイナルゲームへ突入する。前半は一進一退、11-9で折り返すが、後半に入ると日本ペアが一気に差を広げて16-9。20-13でマッチポイントをつかむと、次のラリーで相手返球がコート外に落ち、最終種目までもつれた4時間30分を越える熱戦に決着。日本が全員で栄冠をつかみ取った

U19日本代表はこの大会、◆2012年:金メダル◆13~17年:銅メダル◆18年:銀メダル――と、7年連続で表彰台を守ってきた。しかし前回19年の中国・蘇州大会において、準々決勝でタイに敗れ記録が途絶えていた。それが、コロナ感染拡大の影響による3年間(20~22年)の中止を挟んで今回、優勝という最高の結果でアジアトップの座を取り戻した

U19 Team Japan has come back to the podium in Asia since 2018

日本がアジアジュニア選手権の男女混合団体戦で頂点に立つのは、2012年以来2度目。団体戦が男女混合になった06年以降に優勝した国・地域は、優勝回数の多い順に、①中国(8回)②韓国、マレーシア、日本(2回)⑤タイ(1回)――の5チームとなる

◆決勝の結果

①インドネシア(A組1位)2-3日本(B組1位)

【混合ダブルス】アドリアン・プラタマ/フェリシャ・アルベルタ・ナサニエル・パサリブ<8-21,20-22>谷岡大后・田口真彩

【女子シングルス】ムティアラ・アユ・プスピタサリ<21-17,21-16>宮崎友花

【男子シングルス】アルウィ・ファラン<21-13,14-21,21-14>沖本優大

【女子ダブルス】アニサナヤ・カミラ/アズ・ザーラ・ディトヤ・ラマダニ<19-21,21-14,21-23>山北奈緒・須藤海妃

【男子ダブルス】ムハンマド・アル・ファリジ/ニコラウス・ジョアキン<11-21,21-19,13-21>谷岡大后・松川健大

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◆男女混合団体戦の最終順位(確定)

【優勝】日本(11年ぶり2度目※前回2019年、ベスト8)

Team Japan : new generation comes up to the top

【準優勝】インドネシア(※前回準優勝)

【3位タイ】タイ(※前回優勝)、台湾

【5位タイ】マレーシア、中国(※前回3位タイ)、韓国(※前回3位タイ)、インド(※前回5位タイ)

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