
アジア団体選手権が15日、インド・ハイデラバードで開幕した。初日は一次リーグの男子4試合、女子2試合が行われ、チェン・ロン、リン・ダン両選手ら主力を外して今大会に臨んでいる第1シードの中国男子がいきなり、シンガポールを相手に最終種目のファイナルゲームまでもつれる接戦を演じる「波乱」でスタートした
5月に中国・昆山で開催されるトマス・ユーバー杯のアジア予選を兼ねる今大会、中国男女はホスト国として自動的に出場枠を得るため出場の必要はなかった。しかし五輪レース中でランキングポイントの対象大会となっていることから、男女ともに五輪出場圏外にいる各種目の2、3番手以降の選手を中心にチーム編成してきた。とはいえ、エントリー選手の多くが世界ランクトップ16位内で、対戦する国・地域にとっては強豪であることにかわりなく、今大会の選手ラインナップを見る限り、まともに勝負できるのは男子は韓国、日本、インドネシアの3チームのみ、とみられていた
ところがこの日、マレーシアから活動拠点を移しシンガポールの代表選手としてプレーする20歳のロー・インヒーン、18歳のロー・キーンヨウの兄弟が奮起。それぞれ第1ダブルスと第2シングルスでともに世界ランク11位の格上の中国選手を破る金星を挙げ、3種目を終えた時点で、2対1と先に王手をかけたのはシンガポールだった。第2ダブルスを落として迎えた最終種目第3シングルスでも、18歳のグ・ライアン・ジンレイ選手が踏ん張りファイナルゲームに持ち込む粘りを見せたが、最後は中国に振り切られた。それでもこの試合を見たほかのチームは、アンダードッグながら最後まで王者中国に挑んだシンガポールのチャレンジ精神を称えると同時に、中国撃破に向け自信をつかんだ
一方、女子は、シングルスは1番手のリ・シュエリ選手(世界3位)と2番手のワン・イーハン選手(世界4位)を欠く布陣ながら、ダブルスに実質的な上位3ペア、ルオ・ユー/ルオ・イン組(世界1位)、ツァオ・ユンレイ/ティエン・チン組(世界10位)、ユー・ヤン/タン・ユエンティン組(世界23位)を揃えた第1シードの中国が、香港に完勝。白星発進した
なお日本チームは、監督会議参加のため先に到着していたヘッドコーチ、パク・ジュボン氏を除き、14日に日本リーグ最終戦を終えたばかりの代表選手、男女10人ずつがそろって試合のなかった15日夜にハイデラバード入り。大会2日目の16日、男子がネパール、女子がシンガポールとの一次リーグ初戦に臨む
1日目の試合結果
◆男子
【A組】 中国(1勝)3―2シンガポール(1敗)
(第1シングルス) ティエン・ホウウェイ(世界8位)〈21-11,21-12〉ウォン・デレク・ジリアン(世界49位)
(第1ダブルス) リュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン(世界11位)〈21-16,13-21,11-21〉ヒー・テリー・ヨンカイ/ロー・キーンヒーン(世界90位)
(第2シングルス) ワン・ツェンミン(世界11位)〈15-21,16-21〉ロー・キーンヨウ(世界167位※18歳、2015年世界ジュニアベスト8)
(第2ダブルス) リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフイ(世界12位)〈21-18,21-14〉ダニー・バワ・クリスナンタ/ヘンドラ・ウィジャヤ(世界508位)
(第3シングルス) チャオ・ビン(世界56位)〈21-15,19-21,21-13〉グ・ライアン・ジンレイ(世界377位※18歳)
【C組】 インドネシア(1勝)5―0モルディブ(1敗)
【C組】 台湾(1勝)4―1タイ(1敗)
【D組】 韓国(1勝)5―0フィリピン(1敗)
◆女子
【A組】 中国(1勝)5―0香港(1敗)
(第1シングルス) ワン・シーシャン(世界7位)〈21-18,21-19〉チュン・ガンイ(世界25位)
(第2ダブルス) ツァオ・ユンレイ/ティエン・チン(世界10位)〈21-11,21-10〉ユエン・シンイン/グ・ウィンユン(世界ランクなし)
(第2シングルス)スン・ユ(世界11位)〈21-11,21-18〉イップ・プイイン(世界35位)
(第1ダブルス) ルオ・ユー/ルオ・イン(世界1位)〈21-17,21-13〉グ・ツーヤウ/ユン・ガティン(世界220位)
(第3シングルス) ホー・ビンジャオ(世界30位)〈21-12,21-7〉ファン・カヤン(世界572位)
【B組】 タイ(1勝)5―0スリランカ(1敗)
一次リーグ初日終了時点のグループ内暫定順位(※太字はこの日勝利したチーム)
◆男子(14カ国・地域)
【A組】 中国(1勝)、インド、シンガポール(1敗)
【B組】 日本、マレーシア、スリランカ、ネパール
【C組】 インドネシア(1勝)、台湾(1勝)、タイ(1敗)、モルディブ(1敗)
【D組】 韓国(1勝)、香港、フィリピン(1敗)
◆女子(12カ国・地域)
【A組】 中国(1勝)、マレーシア、香港(1敗)
【B組】 タイ(1勝)、台湾、スリランカ(1敗)
【C組】 韓国、インドネシア、モルディブ
【D組】 日本、インド、シンガポール